【決算分析】バンナムHD、主力IPでは「ドラゴンボール」が急拡大…トイホビー、コンテンツとも貢献 ネットワークコンテンツは前々期比26%の増収を達成

5月11日に発表されたバンダイナムコホールディングス<7832>の2016年3月期の連結決算は、売上高5755億円(前々期比1.8%増)、営業利益496億円(同11.9%減)、経常利益507億円(同14.5%減)、当期純利益345億円(同8.0%減)となった。

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今回はバンダイナムコHDが開示した決算短信補足資料から、主に2017年3月期のIP別の売上高の状況や、ネットワークエンターテインメント事業の今期計画などをチェックしてみたい。


■IP別では「ドラゴンボール」の拡大が目立つ 「妖怪ウォッチ」は今期も縮小へ


同社のIP別売上高を見てみると、2016年3月期は「ドラゴンボール」が前々期比79.8%増と大きく拡大した。国内のトイホビー事業における売上高が倍増しているほか、その売上規模からみて、『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』などネットワークエンターテインメント事業のコンテンツも大きく貢献したものと思われる。

一方、減少が目立つのは、「妖怪ウォッチ」「仮面ライダー」「アイカツ!」「スーパー戦隊」などとなっている。

続いて、2017年3月期の計画に目を移すと、「妖怪ウォッチ」はさらに売上規模が縮小する見通しとなっている。その一方で、「スーパー戦隊」は売上が回復、「アイカツ!」も前期と比べると盛り返す見通しだ。
 
 

■前期はネットワークコンテンツが26%の増収を達成


次にネットワークエンターテインメント事業の状況も見てみよう。スマートフォン向けゲームアプリやPCオンラインゲームなどのネットワークコンテンツは、2016年3月期に前々期比26.2%増と増収を達成したが、今期も引き続き売上高を伸ばす見通し。前述の『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』のほか、多くのIPタイトルが好調を持続しており、中でも『アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ』が高水準の売り上げをキープしていることが好調の要因と言えるだろう。

また、家庭用ゲームソフトとアミューズメント施設も前期、今期と増収基調が続く見通し。

なお、前期は前々期比19.6%減と苦戦が目立った業務用ゲーム機は今期はやや回復に向かう予想となっている。
 
 
 
株式会社バンダイナムコホールディングス
http://www.bandainamco.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社バンダイナムコホールディングス
設立
2005年9月
代表者
代表取締役社長 川口 勝
決算期
3月
直近業績
売上高1兆502億1000万円、営業利益906億8200万円、経常利益1041億6400万円、最終利益1014億9300万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7832
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