人生、誰もが一度はこう思ったことはなかろうか。
「あぁ、あのときの選択をやり直せたら……」
自身の人生に照らし合わせてみても、リアルな社会で満足できたことなど決して多くはなく、日々後悔の連続である。財布を失くした、友人と喧嘩をした、今日のランチはうどんよりそばにしておけば良かった……、何故こんなにガチャを回した? そんな自身の浅はかさに懲りることなく後悔してもまた繰り返す。
そこで人生を本当にやり直せたら……もちろん、現代の最先端技術を駆使してもそんなことは実現不可能だが、スマホを通して手軽に、よりリアルに体感できる作品が、放置系のカジュアルゲーム『もしあの時に戻れたら…』だ。今回は、そんなタイトルからして筆者の胸にグサッと刺さった本作を紹介していく。
■あなたのメッセージが友人を、彼女を、家族を救う
本作でプレイヤーが介入できる行動は実にシンプルである。それは、「LIME」と呼ばれるメッセージツールを通して、周りの人間から届いたメッセージに返信するだけ。しかし、この何気ない一言の選択を誤ってしまうと、主人公の大切な人たちが次々と悲惨な結末を迎えてしまう。
アプリを起動して最初にメッセージのやり取りが可能なのは、主人公の「親友」、「彼女」、「母親」の3人。
ひとりずつ相手にしていくのではなく、ランダムなタイミングで3人から代わる代わるにメッセージが届くため、現実でLI○Eをしている感覚に近いものが得られる。
▲メッセージが届くとキャラの頭上に吹き出しが表示される。外面上部のポップ通知はあのアプリそのもの。また、その他のキャラたちは、特定の人物をハッピーエンドへ導くなど、条件をクリアすることで解放されていく。
▲キャラプロフィールの中にヒントとなる情報が入っていることも。主人公との関係性から、自身の妄想を膨らませて身近な人間に置き換えて想像してみるのも楽しみ方のひとつ。
受け取ったメッセージに対しては、3つの選択肢の中から返信を選択可能。選んだ言葉によって、「Excellent」、「Good」、「Bad」の中から評価が下され、ハートの中のパーセンテージが上下して結末が変化していく。
▲メッセージのやり取りによる選択分岐、やり直しによるタイムリープ、とくれば某人気アドベンチャーゲームのようなものを想像してしまうかもしれないが、本作にはそんな科学的要素は一切登場しないのであしからず。
▲選択を失敗した場合には、広告動画を視聴することでやり直すこともできる。ただし、出現はランダムで毎回表示されるわけではないので選択は慎重に。
■ハマってきたら待ってられない! そんなときはLIMEメーターに注目!
どの物語も、始めこそゆったりと会話が始まるものの、だんだんと相手の身に異常な事態が起こったり、不可解なことを言い出したり、気付いた頃には夢中になってしまっているという中毒性がある本作。
そうなってしまっては、のんびりと返信を待ってなどいられない! そんなときに活用したいのが「LIMEメーター」だ。返信待ちの際に各キャラの頭上に表示されている「LIMEメーター」は、体力を消費することで溜めることが可能となっており、MAXにすることで強制的にメッセージを受け取ることができる機能である。
ちなみに、体力は15秒で1回復する。たった15秒、されど15秒、トークにのめり込めば込むほど、その時間が長く感じてしまうから恐ろしいもの。
▲体力が底尽きたときにも、動画広告視聴での回復が可能。ただし、これもメッセージ送信のやり直しと同じで出現はランダムとなっている。
▲相手がどこかへ出掛けてしまったときなどは、メッセージが返ってくるまで普段と比べて長い間があったりもする辺りも妙にリアル。何度もLIMEのホーム画面を確認したり、目当ての相手からの返信でないときには「今、返信欲しいのはあなたじゃない!」というジレンマを味わえたりする。
▲そのほか、毎日1度引けるログインスクラッチや、クエストクリアでもらえる「キャンディ」を使えばすぐに体力を回復できる。
■高鳴る心臓!? こんな結末は嫌だ……!
本作では、基本的には先述したハートの上昇値によって結末が分岐していくのだが、ときに選択を失敗するとハートの上昇値に関係なくバッドエンドに直行してしまう場面がある。
一発で即バッドエンドの可能性がある場面では、心臓の音が「ドクン、ドクン」と高鳴り、画面が赤く点滅するので、その時が来たらそれまでの流れを振り返り、情報の見落としがないように注意しよう。
▲失敗を経ることで得られる情報もあるので、何故、バッドエンドになってしまったのかを考えることで次回は状況を打開できるかもしれない。
▲過去に戻るを選択することで最初のメッセージからやり直すことができる。どの選択が良くてどの選択が悪かったのかを覚えておきたい。
また、各キャラにはハッピーエンド1つとバッドエンド2つ、計3つのエンディングが用意されている。意外なところで登場人物たちが繋がっていたり、謎解き的な要素が含まれている物語もあるので、是非、すべてのキャラを解放してハッピーエンドまで導いてみてほしい。
▲ちなみに、筆者はすべてのキャラをハッピーエンドに導くまでにかなりの数のバッドエンドを解放してしまった……。注意力が散漫だったり、中々人を思いやれないという本性が露呈してしまった気がする(笑)。
(編集部:山岡広樹)
■『もしあの時に戻れたら…』
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