モバイルメッセンジャー・アプリケーション「LINE」によるLINEビジネス・ポータル事業を手掛けるLINE<3938>が7月15日、東証(市場区分は公開価格決定後に決定する予定)に新規上場する。また、ニューヨーク証券取引所にも同時上場する。
「LINE」は、2011年6月に日本でサービスを開始して以来、アジアを中心として世界230以上の国と地域でユーザーを有しグローバルなプラットフォームへと成長している。アクティブユーザー基盤は成長を続けており、2016年3月31日時点で、月間アクティブユーザー数(MAU)は2億1800万人に達している。なお、そのうち1億5200万人が同社ユーザー数の上位4カ国(日本、台湾、タイ及びインドネシア)のユーザーとなっている。
もともとは、同社は2000年9月にハンゲームジャパンとして設立され、インターネットゲーム・ポータルサイト「Hangame」のサービスを展開。2003年8月にはネイバーと合併し、NHN Japanに商号を変更、2011年6月にモバイルメッセンジャー・アプリケーション「LINE」をリリースした。その後、2013年4月にLINEに商号を変更し、新設分割によって設立したNHN Japanにハンゲーム事業を承継し、現在の事業体制となっている。
事業は、「コミュニケーション及びコンテンツ」と「広告」の大きく2つに区分される。収益の規模はコンテンツ、コミュニケーション、LINE広告の3つが主力となっている。
「LINE GAME」については、2016年3月末現在、日本のLINEプラットフォーム上で55作品のゲームを提供しており、うち5作品は同社グループの内部開発によるもの、残りは外部のコンテンツ提供会社により開発されたものとなっている。また、2016年3月末現在、10を超える言語でゲームを提供しており、同月末時点における世界累計ダウンロード数は約6.5億件に達している。
2015年12月期までの直近3期の業績推移を見ると、連結売上収益は右肩上がりの成長が続いているものの、継続事業に係る税引前利益はやや波のある推移となっている。2015年12月期は、LINE GAMEやLINEスタンプの課金売上及び広告売上が大きく伸び、売上収益が拡大したものの、スマートフォンデバイス上での課金による決済手数料やIP保有者に対するロイヤルティが増加したほか、事業規模拡大に伴う従業員数の増加や株式報酬費用により人件費が増加した。
さらに、MixRadio事業において、サービス展開に伴う開発コストや人件費を計上するとともに、事業環境などを踏まえたのれんや無形資産などの減損損失を計上、2016年2月には同事業からの撤退を決定した。
足元の2016年12月期の第1四半期(1~3月)については、売上収益334億5585万円(前年同期比19.0%増)、営業利益53億3798万円(同275.0%増)、税引前四半期利益41億4301万円(同249.7%増)と営業利益は回復している。ただし、繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額の計上及びMixRadioの非継続事業に係る四半期純損失を計上した四半期純損益2億3389万円の赤字(前年同期19億510万円の赤字)となっている。
上場に伴う国内での手取り概算金は、仮条件の平均価格2950円をベースとした手取概算額で362億8425万円となる見通し。これに海外募集による手取概算額615億1900万円を合わせ、短期借入金及び社債の返済資金に422億6200万円、設備投資資金121億4900万円、運転資金に250億円、LINEモバイル(旧社名 LMN)及びLINE MUSICへの投融資資金に26億6000万円を充当する。残額は、グループの投資ファンドを通じた投融資資金やLINEビジネス・ポータル事業における成長戦略投資資金に充当する予定だ。
なお、上場時の発行済株式総数2億999万2000株と仮条件の平均価格2950円で概算すると、想定時価総額は6194億7640万円となる。
〈連結業績予想〉 注)単位は百万円。
〈会社概要〉
本社=東京都渋谷区渋谷二丁目21番1号
URL=http://linecorp.com/
社長=出澤 剛
設立=2000年9月4日
発行済株式数=2億999万2000株(上場時)
資本金=125億9619万7000円(2016年6月10日現在)
大株主=NAVER Corporation1億7499万2000株(87.27%)、シン ジュンホ1026万4500株(5.12%)、イ ヘジン557万2000株(2.78%)、イ ジュンホ163万8000株(0.82%)、パク イビン10万9000株(0.05%)、出澤 剛9万6500株(0.05%)、舛田 淳9万4500株(0.05%)、キム ソンフン9万株(0.04%)、ヤン ヒチャン8万株(0.04%)、コ ヨンス7万4500株(0.04%)
〈上場要項〉
公開株式数=4025万株(国内公募=13000万株、海外公募=2200万株、オーバーアロットメントによる売出し=525万株)
仮条件=2700円~3200円
ブックビルディング期間=6月29日~7月8日
公開価格=7月11日決定予定
申込期間=7月12日~7月13日
払込期日=7月14日
売買単位=100株
主幹事証券=野村
監査法人=PwCあらた監査法人
「LINE」は、2011年6月に日本でサービスを開始して以来、アジアを中心として世界230以上の国と地域でユーザーを有しグローバルなプラットフォームへと成長している。アクティブユーザー基盤は成長を続けており、2016年3月31日時点で、月間アクティブユーザー数(MAU)は2億1800万人に達している。なお、そのうち1億5200万人が同社ユーザー数の上位4カ国(日本、台湾、タイ及びインドネシア)のユーザーとなっている。
もともとは、同社は2000年9月にハンゲームジャパンとして設立され、インターネットゲーム・ポータルサイト「Hangame」のサービスを展開。2003年8月にはネイバーと合併し、NHN Japanに商号を変更、2011年6月にモバイルメッセンジャー・アプリケーション「LINE」をリリースした。その後、2013年4月にLINEに商号を変更し、新設分割によって設立したNHN Japanにハンゲーム事業を承継し、現在の事業体制となっている。
事業は、「コミュニケーション及びコンテンツ」と「広告」の大きく2つに区分される。収益の規模はコンテンツ、コミュニケーション、LINE広告の3つが主力となっている。
「LINE GAME」については、2016年3月末現在、日本のLINEプラットフォーム上で55作品のゲームを提供しており、うち5作品は同社グループの内部開発によるもの、残りは外部のコンテンツ提供会社により開発されたものとなっている。また、2016年3月末現在、10を超える言語でゲームを提供しており、同月末時点における世界累計ダウンロード数は約6.5億件に達している。
2015年12月期までの直近3期の業績推移を見ると、連結売上収益は右肩上がりの成長が続いているものの、継続事業に係る税引前利益はやや波のある推移となっている。2015年12月期は、LINE GAMEやLINEスタンプの課金売上及び広告売上が大きく伸び、売上収益が拡大したものの、スマートフォンデバイス上での課金による決済手数料やIP保有者に対するロイヤルティが増加したほか、事業規模拡大に伴う従業員数の増加や株式報酬費用により人件費が増加した。
さらに、MixRadio事業において、サービス展開に伴う開発コストや人件費を計上するとともに、事業環境などを踏まえたのれんや無形資産などの減損損失を計上、2016年2月には同事業からの撤退を決定した。
足元の2016年12月期の第1四半期(1~3月)については、売上収益334億5585万円(前年同期比19.0%増)、営業利益53億3798万円(同275.0%増)、税引前四半期利益41億4301万円(同249.7%増)と営業利益は回復している。ただし、繰延税金資産の計上に伴う法人税等調整額の計上及びMixRadioの非継続事業に係る四半期純損失を計上した四半期純損益2億3389万円の赤字(前年同期19億510万円の赤字)となっている。
【LINEの売上収益の推移(単位:百万円、国際会計基準)】
【LINEの税引前利益の推移(単位:百万円、国際会計基準)】
【LINEの税引前利益の推移(単位:百万円、国際会計基準)】
上場に伴う国内での手取り概算金は、仮条件の平均価格2950円をベースとした手取概算額で362億8425万円となる見通し。これに海外募集による手取概算額615億1900万円を合わせ、短期借入金及び社債の返済資金に422億6200万円、設備投資資金121億4900万円、運転資金に250億円、LINEモバイル(旧社名 LMN)及びLINE MUSICへの投融資資金に26億6000万円を充当する。残額は、グループの投資ファンドを通じた投融資資金やLINEビジネス・ポータル事業における成長戦略投資資金に充当する予定だ。
なお、上場時の発行済株式総数2億999万2000株と仮条件の平均価格2950円で概算すると、想定時価総額は6194億7640万円となる。
〈連結業績予想〉 注)単位は百万円。
〈会社概要〉
本社=東京都渋谷区渋谷二丁目21番1号
URL=http://linecorp.com/
社長=出澤 剛
設立=2000年9月4日
発行済株式数=2億999万2000株(上場時)
資本金=125億9619万7000円(2016年6月10日現在)
大株主=NAVER Corporation1億7499万2000株(87.27%)、シン ジュンホ1026万4500株(5.12%)、イ ヘジン557万2000株(2.78%)、イ ジュンホ163万8000株(0.82%)、パク イビン10万9000株(0.05%)、出澤 剛9万6500株(0.05%)、舛田 淳9万4500株(0.05%)、キム ソンフン9万株(0.04%)、ヤン ヒチャン8万株(0.04%)、コ ヨンス7万4500株(0.04%)
〈上場要項〉
公開株式数=4025万株(国内公募=13000万株、海外公募=2200万株、オーバーアロットメントによる売出し=525万株)
仮条件=2700円~3200円
ブックビルディング期間=6月29日~7月8日
公開価格=7月11日決定予定
申込期間=7月12日~7月13日
払込期日=7月14日
売買単位=100株
主幹事証券=野村
監査法人=PwCあらた監査法人
会社情報
- 会社名
- LINE株式会社
- 設立
- 2019年12月
- 代表者
- 代表取締役社長 出澤 剛/代表取締役 慎 ジュンホ