1月19日付の日経産業新聞は、「2011トップに聞く」で、バンダイナムコホールディングス<7832>の石川祝男社長のインタビューを掲載している。
ゲームソフトの流通では、パッケージ販売に加えて、近年、配信ビジネスも増えている。石川社長は、配信ビジネスについて、パッケージソフトのように初回出荷で何本売るかではなく、継続的にファン層を広げて売り続けるというモデルを可能にしたと評価している。
主力のパッケージソフトは、今後大きな伸びは望めないが、当面の収益の基礎と位置づけている。よって、力を入れて勝負した大型のパッケージソフトで大きな収益を狙う一方、これまで開発したソフトを配信用に応用してコツコツと売って儲けるビジネスの2本立てのモデルを確立したい、とのこと。
また、海外市場については、2年前から一部ソフトを米国主導で開発し始めたが、スケジュールや品質管理が難しく、昨年から日本主導に戻したという。欧米と日本の嗜好の違いを気にするあまり、米国スタッフの判断を鵜呑みにしすぎたというのだ。ヒットタイトルのゲーム性や面白さは基本的に一緒であり、海外に任せるのはビジュアルなどの微調整にするようだ。
最後に、政府に最も望むこととして、海賊版対策など権利保全をあげている。「マジコン」はあまりにも広く流通してしまっており、一企業で対策を取るには限界があると指摘している。