FIXERとF5ネットワークスジャパン、Microsoft Azure上でセキュアなクラウドシステムを日本で初めて構築…サービスを提供開始

FIXERとF5ネットワークスジャパンは、両社の協業を通じて、エンタープライズで必要とされるセキュアなクラウドシステムをマイクロソフト社のクラウドプラットフォームMicrosoft Azure上で構築・支援するセキュリティサービス「cloud.config Secure Cloud」を提供、販売開始することを発表した。

「cloud.config Secure Cloud」の第一弾となるサービスとして、F5の認証統合機能・エンドポイントセキュリティ機能を提供するBIG-IP Access Policy Manager(以下、 BIG-IP APM)と、FIXERが提供するMicrosoft Azure フルマネージドサービス「cloud.config」を組み合わせ、統合ID管理とシングルサインオン(SSO)を容易に実現するサービスを提供する。BIG-IP APMは、幅広いモバイル機器に対応したリモートアクセス製品であり、SAMLによるフェデレーション機能を有し、複数のドメインに対応した豊富なSSO認証をサポートする。このサービスにより、顧客は安心してクラウドの利便性を享受することができ、煩雑なシステム運用業務から解放される。

今後、「cloud.config Secure Cloud」のメニューとして、DDoS防御やWeb Application Firewall(WAF)など、不正アクセス対策のためのセキュリティ機能も充実させていく予定だ。

また、FIXERは、F5がクラウドインテグレータ向けに10月より開始する「クラウドパートナープログラム」に参加する。同プログラムでは、パブリッククラウド環境でのF5ソリューションのサービス化を進めるほか、エンドユーザやクラウドインテグレータに対して導入提案、構築、運用、サポート支援を提供する。

(以下、プレスリリースより)

■「cloud.config Secure Cloud」エンドポイントセキュリティ機能について
現在、アプリケーションは、自社のデータセンターだけではなく、プライベートクラウドやパブリッククラウドなど、複数のクラウドに配置されることが一般的になり、アプリケーション環境の分散化が進んでいます。また、クライアント環境もさまざまなデバイスへ拡大し、ネットワーク環境も含め多様化しています。このような環境において、エンタープライズのセキュリティ担当者にとっては、アプリケーションアクセス管理に必要とされるセキュリティ管理の課題が増大しています。具体的には以下の通りです。

<3つの課題>
1.アカウント情報の多重管理の負荷
アプリケーションごとにID/パスワードを設定した場合、アカウントディレクトリを複数管理することで管理業務の負荷が増大し、IDの削除漏れによるセキュリティリスクも増大します。また、アクセスごとにID/パスワードを入力することでのユーザビリティの低下が課題となります。

2.エンドポイントセキュリティポリシーの多重管理
アプリケーションごとにエンドポイントセキュリティチェック(端末特定、規定のアンチウイルスソフトが動作しているか、JailbreakされたiOSでないかなどのチェック)を実施した場合、アクセスセキュリティを個別管理することにより運用負荷が増大します。

3.Microsoft Azure上のアプリケーションと既存の認証ディレクトリとの統合コストの増大
既存のアプリケーションをMicrosoft Azureへ移行し、さらに既存の認証ディレクトリを利用する場合、アプリケーションごとにSAMLなどフェデレーション機能を追加改修するコストが増大します。

<「cloud.config Secure Cloud」の3つの特徴>
1.社内の多様なID管理基盤を統合し高いセキュリティレベルで保護。セキュリティの運用負荷を軽減
社内のID管理基盤を統合することで、多様化するクラウドサービスの認証時のセキュリティポリシーを均質化。IDとパスワードだけでなく、デバイス認証などによる複数要素での認証にも対応しているので、高いセキュリティレベルの認証を複数のクラウド上にあるアプリケーションへ一元的に適用します。

2.1つのIDで複数のサービスを利用できるシングルサインオンを実現
登録された端末からなら、いつでも、どこからでも、自由にかつセキュアに社内の情報にアクセスすることが可能です。セキュリティ担当者は、高いセキュリティレベルを保ちながらユーザビリティの確保が可能です。

3.パッケージサービスなので設計構築から運用監視まですべてFIXERにおまかせ
クラウド環境の設計、構築から、導入後の24時間365日体制の監視・運用/保守までをFIXERが担当。お客様は機器の購入や煩わしい設定作業、運用監視、保守業務から解放され、高いセキュリティレベルが担保されたクラウドサービスの利便性を享受することができます。

<販売価格について>
「cloud.config Secure Cloud」は以下の価格にてご提供します。
初期導入費用:380万円~
※BIG-IP Access Policy Managerライセンス費用を含みます。
※上記金額について、APMはシングル構成。冗長構成をご希望の場合は、別途ご相談ください。
※月額費用(Azure利用費用、保守サポート費用)は別途かかります。

■エンドースメント
日本マイクロソフト株式会社 パートナーセールス統括本部業務執行役員統括本部長 佐藤恭平氏
日本マイクロソフトは、このたびのFIXER様とF5様による「cloud.config Secure Cloud」の提供開始を心より歓迎いたします。クラウド利用におけるセキュリティの確保は、お客様にとって最も優先順位の高い検討項目であります。今回の「Secure Cloudサービス」が、F5様のBIG-IPAPMとMicrosoft Azureを組み合わせることで、クラウドを活用されるお客様に対して、より安心・安全で、付加価値の高いサービスを提供できるものと、確信しております。今後も日本マイクロソフトはFIXER様と連携し、お客様のビジネスに新たな価値をもたらすデジタルトランスフォーメーションを支援してまいります。

株式会社FIXER 代表取締役社長 松岡清一
このたびのF5ネットワークスジャパン合同会社様との協業により、クラウドを利用される皆様が、益々安心してご利用いただけだけるようなサービスを提供でき大変嬉しく思っております。クラウドをご利用いただくうえでの煩雑なID管理やシステム運用は、すべて当社のcloud.configがお引き受けいたします。今後はネットワーク技術との協業でより多くのニーズに対応できるソリューションを生み出し、さらなるビジネスの加速をサポートいたします。

F5ネットワークスジャパン合同会社 代表執行役員社長 古舘正清
パブリッククラウドに関して豊富な知識、経験を持つFIXER様との協業により、F5BIG-IPセキュリティモジュールの更なる拡販強化となることを期待しています。また、「cloud.config Secure Cloud」を導入することにより、導入支援から運用まで一貫したサービスを提供でき、お客様のシステム運用負荷軽減を実現し、よりセキュアで安心感のあるシステムを提供できるものと確信しています。