2016年9月15日(木)、エンハンス・ゲームズは「東京ゲームショウ 2016」のソニー・インタラクティブエンタテインメントブースにて、PlayStation VR対応タイトル『Rez Infinite』のステージイベントを実施。当日はエンハンス・ゲームズ代表・水口哲也氏、プロデューサーであるマーク・マクドナルド氏が登壇し、本作の概要や魅力などを紹介。さらに世界初公開となる新ステージ“Area X”のデモプレイなどが公開された。
▲エンハンス・ゲームズ代表・水口哲也氏
▲プロデューサーであるマーク・マクドナルド氏
■まるで音を見るような感覚
『Rez Infinite』は、かつてPlayStation 2やドリームキャストで発売されたミッドナイト・ハイ・シューティング『Rez』が、PlayStation VR対応のシナスタジア(共感覚)シューティングとして新たに生まれ変わった作品。
ワイヤーフレームで描かれた電脳世界を舞台に、次々に現れるウイルスをロックオンし、破壊していく3Dシューティングゲームとなっている。敵をロック、破壊するとパーカッションのサウンドが流れ、さらに映像とのシンクロにより一種のトランス感覚を味わえるのが特徴だ。
今回行われたステージイベントでは、まず水口氏が『Rez Infinite』のデモプレイを披露。その後、氏が着用していた“シナスタジア(共感覚)スーツ”が紹介された。
このスーツには振動素子が全身26カ所に埋め込まれており、ゲームの音に合わせて様々な振動を発生させる。かつてエンハンス・ゲームズが発売した『Rez』の音楽に合わせて振動する小型デバイス“トランスバイブレーター”の規模を、今回は全身に拡張。ゲーム内のサウンドを身体の一部ではなく、全身で感じさせたいという水口氏の野望のもと開発されたという。
続いて、話題は本作における3つの注目要素に。1つは『Rez』の高解像度リマスターである『Rez Infinite』は“4K対応”であること。2つ目は“VRへの対応”だ。もともと水口氏は『Rez』の開発時から、VRで表現可能な世界観やゲーム性を構想していた。しかし、当時は3:4の平面な画面内に収めなければならず、もどかしさを感じたという。「VRの時代が来たら、真っ先に(Rezを)やろう」。水口氏がずっと抱いていた野望が、ついに形になったというわけだ。
最後は新ステージ“Area X”について。実装にあたり、今だからこそチャレンジできる新しい『Rez』とはなにかを考えたと話す水口氏。その答えとして、“Area X”では360度空間を自由に移動できるようにし、作品の核とも言える無数のパーティクル(粒子)の表現も進化。それらが音楽に呼応し、形や色、動きも変化する。それらを体感すると、まるで“音を見るような感覚”が得られるという。そして、“Area X”こそが究極の『Rez』であると太鼓判を押した。
会場の興味が最大限に達したところで、マーク氏による世界初公開“Area X”のリアルタイムデモプレイへ。今まで感じたことのない世界観と表現力に、会場からは感嘆の声が漏れていた。
ちなみにプレイの際中、水口氏は気になる人も多いであろう“VR酔い”についても言及。「気持ちよさを重視しているため、絶対にVR酔いだけは絶対にさせない。そのため細かいチューニングを沢山しています」と自信を見せていた。
イベントの締めには、水口氏から本作のカウントダウンイベントを実施予定だと発表。PlayStation VRの発売(10月13日)前に、PlayStation VRそのもの、そして『Rez Infinite』をゆったりと遊べるものにすると約束した。イベントの詳細は、Enhance Games(http://enhancegames.com/)の公式サイトや公式Twitter(@enhance_games)などで公開されるようなので、ぜひチェックしよう。
(取材・文:ライター 長戸勲)