グリー、「DragonSoul」を手掛ける米PerBlueを買収…「DragonSoul」の一層の拡大とゲーム開発力強化で海外展開を再加速

グリー<3632>は、10月6日、米国PerBlueとの間で、PerBlueを存続会社として、グリーの連結子会社GREE International Entertainment(以下「GIE」)が合併のために設立する新会社Parrot Merger(以下「PMI」)との合併を行うことで、PerBlueをGIEの完全子会社とすることを決定した。取得対価は約2800万USドル(約29億円)。

これは、米国デラウェア州会社法の規定に従った、現金を対価とした「逆三角合併」方式によるものとなる。

グリーは、2011年に北米へ事業進出し、欧米市場向けにモバイルゲームの開発・運営を行い、数々のヒットタイトルを創出してきた。欧米市場は今後も引き続き成長が見込まれる市場であり、同市場向けの戦略拠点であるGIEが得意とするミッドコア層向けのジャンルを中心に、既存タイトルの売上拡大および新規タイトル開発にリソースを集中させて海外事業の更なる拡大に取り組んでいる。

2008年に米国ウィスコンシン州に設立されたPerBlueは、「DragonSoul」を中心に複数の有力ゲームタイトルを開発・運営してきた。本株式取得によりGIEは「DragonSoul」に関わる一切の権利を承継することとなる。なお、本株式取得の前に、PerBlueの「DragonSoul」以外の全事業に関わる一切の権利関係などおよび全ての従業員などはグリーのグループ外の別会社に譲渡、移転され、GIEはこれを取得しない。

本当にざっくりといってしまえば、グリーが「DragonSoul」を買い取る、ということである。

「DragonSoul」は、高水準のグラフィックス、キャラクター、ソーシャル性の要素を併せ持つミッドコア層向けのRPG。2015年7月の配信開始以来、既に累計900万DLの実績を誇り、App Store、Google Playでのユーザーレビューでも高い評価を得ている、成長中のタイトルとなっている。また、積極的なプロモーションを実施することでそのブランド価値を高めてきた。
 

本株式取得の後は、GIEが培ってきたミッドコアジャンルのプロダクト運営能力やマーケティング能力等のノウハウを活用し、欧米市場における「DragonSoul」の更なるユーザー層の拡大および売上成長に取り組んでいく。また、GIEが運営する既存タイトルで成功しているイベントの移植などによる相乗効果、「DragonSoul」のコンテンポラリーなRPGゲームエンジン取得による開発力の強化などを通じた海外事業の発展に取り組んでいく方針だ。

なお、この株式取得がグリーのグループとしての業績に与える影響については、軽微としている。

(以下、プレスリリースより)

<株式の取得の方法>
本件は米国デラウェア州会社法の規定に従い、PerBlueを存続会社、PMIを消滅会社とする、現金を対価とした「逆三角合併」方式を採用します。

本株式取得の前に、PerBlueの「DragonSoul」以外の全事業に関わる一切の権利関係等および全ての従業員等は当社グループ外の別会社に譲渡、移転され、GIEはこれを取得いたしません。

この上で、当該合併に際し、PerBlueの株主はGIEより現金を受け取り、PerBlueの株式は全て消却されます。また、GIEが所有するPMIの株式は、存続会社PerBlueの普通株式に転換され、GIEはその全てを取得します。これによりGIEは、合併後の存続会社PerBlueの発行済み株式100%を取得し、PerBlueは当社及びGIEの完全子会社となります。

<本件取引スキーム図>

 
グリー株式会社
http://www.gree.co.jp/

会社情報

会社名
グリー株式会社
設立
2004年12月
代表者
代表取締役会長兼社長 田中 良和
決算期
6月
直近業績
売上高613億900万円、営業利益59億8100万円、経常利益71億2300万円、最終利益46億3000万円(2024年6月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3632
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