【マイネット決算説明会②】「3Q業績はおよそ狙い通り」(上原社長) 営業利益率はQonQで1.2ポイント改善 タイトル獲得に伴い減価償却費は26%増加
マイネット<3928>は、11月14日、2016年12月期の第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表するとともに、東京都内で決算説明会を開催した。同日発表した第3四半期決算は、売上高42億4500万円、営業利益1億9200万円、経常利益1億9200万円、最終利益1億6400万円となった(今期が初の連結のため、前年同期との比較はなし)。
説明会では、同社の上原仁代表取締役社長が第3四半期の決算概要や事業戦略などを説明した後、質疑応答が行われた。その内容を踏まえつつ、説明会の内容をまとめてみた。
まずは第3四半期期間(7~9月)の業績を四半期推移(QonQ)で見ると、売上高は前四半期比8%増の15億300万円、営業利益は同45%増の7600万円、経常利益は同40%増の7200万円、四半期純利益は同47%増の7100万円と大幅な増益を達成した。
6月と7月に獲得したタイトルがフルに貢献し、売上高は順調な右肩上がりの成長となり、さらに営業利益率が前四半期比で1.2ポイント改善したことで利益が大きく伸びる結果となった。なお、「3Q業績はおよそ狙い通り」(上原社長)とのこと。
次に費用面を見てみると、減価償却費が前四半期比で26%増加している。これは「タイトル獲得に伴い増加」(同)しているもので、今後も同社の事業モデルを踏まえると増加傾向が続くことになりそうだ。
続いてタイトルの獲得状況に目を移すと、第3四半期の取得タイトルは、KADOKAWAからの『妖怪百姫たん』1タイトルとなっている。クルーズ<2138>からのゲーム事業取得を控えていたため、やや抑えめな取得状況となったとのこと。
一方で、2タイトルがクローズされており、期末時点では20タイトルのサービスが展開されている。
■C&Mゲームス取得の意義は「買取・仕入モデルの強化」「新たなノウハウ」「スケールメリット」
続いて、クルーズからのゲーム事業取得についてだが、その取得スキームについては、過去にも紹介した通り、同社が買収用の子会社C&Mを設立し、そのC&Mがクルーズがゲーム事業を分社化して設立したC&Mゲームスを子会社化する形で行われた。
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今回の取得の意義については、「買取・仕入モデルの強化」「新たなノウハウ」「スケールメリット」を挙げている。従業員数が倍増したことでタイトル運営能力が強化されたほか、大規模タイトルの運営ノウハウを獲得。スケールメリットについては、ノウハウの横展開や相互送客効果などが期待できるとのことだ。
なお、C&Mゲームスについて「略称はCMGにすることを決めた」(同)としていたほか、同社は「現時点では新作ゲームの計画はまだ組んでいない」(同)という。
■C&Mゲームスの子会社化の影響を踏まえ、通期予想を未定に修正
2016年12月期通期の予想については、前述のC&Mゲームスの子会社化の影響が大きくなることが想定されるため、現時点では業績予想を未定に修正した。
今後もM&Aによるタイトルの積み上げで、ミルフィーユ状に利益を成長をさせていくことを目指すという。
ほか、取締役副社長の嶺井氏を中心に新規事業の準備も着々と進めているとしていた。
(編集部:柴田正之)
会社情報
- 会社名
- 株式会社マイネット
- 設立
- 2006年7月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 岩城 農
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高87億1700万円、営業利益1億6800万円、経常利益1億2500万円、最終利益1億4300万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3928