どうも、こんにちは~。板垣です。(先日競艇で10万円勝ちました!やった!)
「e-sports」という言葉ですが、今までは「Eスポーツ」とか色々な表記が存在していました。そして最近、「esports」に表記統一されることが決まったそうです。(※強制ではない模様)
こういう細かい決め事がちょっとずつ進むのは良いことだと思います。きっと市場が大きくなっていく前兆ですね!
ただ、そういう時は言葉だけが一人歩きすることも多いので、注意しなければ…。
というわけで、今回は初心に帰って、いろいろメモしておこうかなと。
● 「esports = 賞金大会」なのか?
esportsと言われると、「賞金大会」がすぐに頭に浮かびますよね。
一般的なイメージだと、「賞金大会が開催されて、それをプレイヤー達が取り合っている」という感じでしょうか。(実際そうですし、それを見るのが醍醐味だったりもしますよね)
ただ、広い意味で言うと、「賞金を目的とする大会」だけをesportsと呼ぶわけではなく、「他ユーザーと競い合う要素のあるゲーム」は、esportsと呼べると思います。
最近だと任天堂さんの「スプラトゥーン甲子園」などは有名ですね。(さらに今年は、アメリカのゲームショーイベントのE3にて、スプラトゥーン2の公式トーナメント戦が行われるようです)
では、「賞金が目的ではない大会」の場合、大会に参加することにどのような意味があるのでしょうか?
● 賞金が無くても、良い成績を残したくなる
ようは、賞金や賞品以外に、大会に魅力があればOKですよね。
「名誉」だったり、「達成したくなる価値のある何か」だったり。他にも、色々あるでしょう。
スプラトゥーンだと、決勝リーグに出れれば、動画で解説などもされるでしょうし、優勝すれば、メディアで紹介されるなど、名誉を得ることが出来たかと思います。(優勝者だけの特別な商品もありましたが)
賞金が、手段として目標に使われるのは、もちろんスタンダートなやり方だとして。「プレイする目標」と、「賞金以外達成したくなる何か」をうまく結び付けられれば、さらにesports化することに意味が出てくるのかな?と、個人的には思っています。
● プレイ目標となりえる、esportsの可能性
ちなみに、ゲームには、小さなモノから大きなモノまで、必ず「目標」というモノが存在します。「目標があり、それを達成することが面白い」のが、ゲームと言えますよね。
(大目標)「最終目標は、ボスを倒す事だ!」
(中目標)「その為には武器が必要だ!」
(小目標)「武器を手に入れる為に、合成アイテムを集めるぞ!」
(最初の目標)「合成アイテムのゲットには、この町に行く必要あるな~」
(中目標)「その為には武器が必要だ!」
(小目標)「武器を手に入れる為に、合成アイテムを集めるぞ!」
(最初の目標)「合成アイテムのゲットには、この町に行く必要あるな~」
というような感じで、RPGだろうがアクションだろうが、突き詰めていくと必ずゲームには目標が存在しています。その目標を達成するまでの過程が面白いゲームが、良いゲームと言われることが多いです。
…で、お客さんが目指す目標が「大会などで結果を残す」に成り得れば、そのゲームはesports化する意味があると言えますよね。
例えば…
(大目標)「今回の大会で優勝するぞ!有名になるぞ!」
(中目標)「その為に練習が必要だ!」
(小目標)「練習する為に、チームを作るぞ!」
(最初の目標)「チームを作るには、レベルを上げる必要があるな~」
(中目標)「その為に練習が必要だ!」
(小目標)「練習する為に、チームを作るぞ!」
(最初の目標)「チームを作るには、レベルを上げる必要があるな~」
みたいな?
昔から、各ゲーム内の閉じた状態で、ランキングを競い合うようなモノは複数ありましたが、いち機能として「大会要素」があるという話ではなく、「大会で良い成績を残すこと」自体をプレイヤーが目標と出来るような、そんなイメージが理想ですね。
そこに特化したゲームが成り立てば、スマホesportsのゲームとして、一歩抜きんでた状態になるような気がしています。
● esports化することでゲームの価値向上
特にスマートフォンのゲームの場合、
「今月は〇〇ステージの新ボスを登場!」
「待望の新作アイテムを追加しました!」
など、随時何かが追加される感じで運用されているゲームが多いかと思います。
こういうゲームの、目標は、ボスの討伐だったり、新アイテムの入手だったりします。なので、常に飽きずに楽しめるように運用側がコンテンツを追加する感じになっていますよね。
一方、前記のようなesports側に特化をした場合、ゲームの目標が「大会で結果を残す」になってくるので、運用スタンスが変わってきます。
新規コンテンツの追加だけではなく、大会やゲームバランス自体に価値を持たせる運用になるので、上手く行けば、終わりの無いゲームが作れる、というのが特徴的です。
すると、お客様も安心してゲームの練習が出来るし、運営側もマンパワーでの運用ではない視点が必要になってきますよね。(もちろん、「賞金を得ることが目的の大会」でも、同じことが言えます)
最終的に、「esports化されることがそのゲームにとって一番面白い状態である」という方向にもっていくことが出来れば、スマホesportsゲームとして、各ゲーム毎の差別化が図れている状態になるのだろうと、個人的には考えています。
● esportsの本質的な価値
そもそも、ゲームは娯楽なので、生きていく為に絶対に必要なモノではありません。本来は価値の無いモノに、ゲームを通して新しい価値を提供していると言えますよね。
esportsの場合は、さらに「ゲームに別の価値を持たせることが出来る」と。esportsを通すことで、既存のゲームとは違うベクトルの体験をお客様に得てもらう事が出来ることに、価値があるのかなと。
各社いろいろ模索中だとは思いますが、スマホゲームでのesportsが盛り上がってきたことによって、徐々に目指すべき方向性が見えてきているなぁと、改めて思いました。
【過去記事アーカイブ】
■第12戦「プロゲーマーに関して」
■第11戦「闘会議2017に行ってきた」
■第10戦「e-sportsの賞金大会に関する謎!!」
■第9戦「G-Starに行ってきた。~韓国はe-sports先進国~」
■第8戦「Nintendo Switchが賛否両論な件」
■第7戦「今更だけど、東京ゲームショウに行った時の話」
■第6戦「テクノスポーツを体験してきました!」
■第5戦「e-sports大会のRAGEに行ってきた!」
■第4戦「ポケモンGOをe-sports化したらどうなる?」
■第3戦「ゲーム内に大会機能を同梱するのは、e-sports化の近道??」
■第2戦「『にゃんこ大戦争』を、もしe-sports化しようとしたら、どうなる??」
■第1戦「『クラッシュ・ロワイヤル』はe-sportsタイトルとなりえるのか?」
■著者紹介&お知らせ
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http://yarukiman.com/numpla.html
著者
板垣護
"ポノス株式会社、e-sports事業の総括。 兼、ヤルキマントッキーズ合同会社、CEO。
最近の一言
「なんか理屈っぽいなぁ、今回の文章」
会社情報
- 会社名
- ポノス株式会社
- 設立
- 1990年12月
- 代表者
- 辻子禮子、辻子依旦
- 決算期
- 11月
- 上場区分
- 非上場