App Annie、中国のAndroidアプリ市場に対応 複数国比較が可能に アクティブユーザー数や利用率、重複利用などのデータを集計



App Annieは、9月26日、中国のAndroidアプリ市場に対応したことを明らかにした。中国はGoogle Playがなく、100以上のアプリストアが存在していたが、今回の対応で他国のAndroidアプリ市場と比較できるようになったという。

中国のモバイルデバイス数は10億台を超え、モバイルへの年間支出総額は約8000億ドル、2021年までには2兆5900億ドルに到達し、 全世界のモバイル支出額の約41%を占めると予想されている。

中国のアプリ市場は非常に大きく、今後も成長が見込まれるが、他国のパブリッシャーには攻略の難しい市場だった。中国には100以上のアプリストアが存在し、それぞれ異なる規模やユーザー層を持つためだ。

今回の製品アップデートで利用可能になる指標は以下のとおり。

1.ユーザー利用率:期間中にアプリを利用したユーザーの割合
2.アクティブユーザー数:一定期間中のアクティブユーザー数。 月間、 週間はすでに利用可能で、 中国Android市場のDAUは後日公開。 
3.重複利用アプリ:あるアプリのユーザーが他に利用しているアプリ。 
4.セッション数・時間:一定期間におけるセッション数と、 1セッションあたりの平均利用時間。 
5.平均アクティブ日数:一定期間におけるアクテイブユーザーの平均利用日数。 
6.データ通信量:使用デバイスにおける平均通信料。 


 
■世界MAUランキング アプリ編:WeChatが全世界で第3位に 

今回のリリースにあたり、 中国のAndroidアプリのデータを加えた上で世界アプリMAUランキングを作成したとのこと。これまで世界のMAUランキングではFacebook社のアプリが上位を独占していたが、 中国のサードパーティー市場のデータを含めると、 WeChatが第3位にランクインしている。
 
SNSアプリのWeChatは、 中国では生活に欠かせないアプリの一つ。 同アプリはメッセージングだけでなく、レストランの事前注文から、 タクシーの予約、 徒歩での道案内、 食事代の支払い(または割り勘)、 映画上映時間のチェック、 チケット予約、 オンラインショッピングに至るまですべてを1つのアプリ内で処理できる。
 


 
■世界MAUランキング ゲーム編:中国発アプリが圧倒的強さを示す

世界の「ゲーム」カテゴリーで首位に立ったのは、 TencentのHonour of Kingsだった。 2015年末にリリースされて以来ユーザーからの人気を獲得し続け、 PCゲームとして世界的にヒットしたDota 2やLeague of Legendsを思わせるマルチプレイヤー・オンライン・バトルアリーナ(MOBA)となった。

PCやゲーム機向けゲームにヒントを得た、 いわゆる「ハードコア」なモバイルゲームは数多く成功を収めており、 同ゲームはそのほんの一例だ。 特にアジア太平洋地域(APAC)では、 この種のゲームがユーザーあたりの収益に関するランキングで上位を占める傾向がみられる。 カジュアルゲームには程遠いHonour of Kingsが、 アクティブユーザー数ランキングで1位になったことは、 同作の成功ぶりを証明しているのこと。
 



■App Annie日本代表ディレクター 滝澤氏のコメント
日本のアプリパブリッシャーで、 中国進出に成功している企業は多くありません。 中国特有の市場環境など様々な要因はありますが、 モバイルユーザーの実態を的確に把握できていなかったことが一因であるでしょう。 今後はApp Annieのデータが、 この問題を解決するための手段になりえると思います。 
また、 2020年のオリンピックもあり、 インバウンド事業の需要が高まっています。 訪日客が、 例えば中国からの旅行客が普段どのような生活をしていて、 どのようなサービスを受けているのか。 App Annieのデータから読み解くことで、 彼らが求めるサービスを提供することが出来れば、 ビジネスとして非常に大きなチャンスにつながるでしょう。 
data.ai(旧App Annie)

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