スクエニHD、3Q営業益は57%増の337億円と大幅増 スマホは既存好調とロイヤリティ収入で伸長 家庭用は「NieR:Automata」など過去作品のリピート寄与
スクウェア・エニックス・ホールディングス<9684>は、本日(2月6日)の引け後、第3四半期累計(2017年4~12月期)の連結を発表し、売上高1880億円(前年同期比1.0%減)、営業利益337億円(同57.2%増)、経常利益347億円(同57.8%増)、最終利益223億円(同30.9%増)だった。主力のゲーム事業が好調だった。
セグメント別の状況は以下のとおり。
○デジタルエンタテインメント事業
売上高1435億円(同1.8%減)、営業利益363億円78百万円(同66.9%増)だった。
「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」や「ファイナルファンタジーXII ザ ゾディアック エイジ」を発売したものの、大型新作タイトル数が前期よりも少なかったことから、前年同期比で減収となった。他方、「NieR:Automata」をはじめとする過去に発売したタイトルのダウンロードを中心とした利益率の高いリピート販売が引き続き好調だったことから、前年同期比で増益となった。
スマートデバイス・PCブラウザゲームは「ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス」、「星のドラゴンクエスト」、「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」、「キングダム ハーツ ユニオン クロス」などの既存タイトルが国内外で好調に推移したほか、ロイヤリティー収入の増加により、前年同期比で増収増益となった。多人数参加型オンラインロールプレイングゲームは、「ファイナルファンタジーXIV」、「ドラゴンクエストX」の拡張版の発売によるディスク売上と課金会員数の増加により、前年同期比で増収増益となった。
○アミューズメント事業
売上高315億円(同4.5%減)、営業利益25億円(同29.2%減)だった。アミューズメント施設の店舗運営が堅調に推移したものの、アミューズメント機器の新規タイトルの発売が減少した。
○出版事業
売上高82億円(同14.1%増)となり、営業利益18億円(同6.5%増)だった。コミック雑誌、コミック単行本、ゲーム関連書籍等の出版、許諾等を行っており、コミック単行本の売上が好調に推移し、特に電子書籍形式による販売が増加した。
○ライツ・プロパティ等事業
売上高58億円(同23.1%増)、営業利益15億円(同0.4%減)だった。自社コンテンツのキャラクターグッズ、サウンドトラック等の販売・許諾、他社の有力コンテンツのキャラクターグッズ化等が好調に推移した。
【追記】
第3四半期(17年10-12月)の業績を見ると、売上高560億円(前年同期比33.1%減)、営業利益79億円(同23.3%減)と減収減益だった。前四半期との比較でも減収減益となっている。家庭用ゲームソフト大手は、毎年、年末商戦である10~12月期に収益が集中する傾向にあり、同社もまさにそうだったのだが、今年は違った状況となっている。大型作品が出なかったことも大きな要因だが、デジタル販売やスマホ、PCオンラインゲームの収益比率が上がったことで年間を通じて安定した収益をあげられるようになったといえる。今年だけの事象なのか、収益体質が変わったと見るべきなのか、引き続き注視したい。
2018年3月通期は、売上高2400億円~2600億円(前期比6.6%減~同1.2%増)、営業利益250億円~300億円(同20.1%減~4.1%減)、経常利益250億円~300億円(同19.7%減~2.7%減)、最終利益165億円~195億円(同17.7%減~2.7%減)を見込む。
セグメント別の状況は以下のとおり。
○デジタルエンタテインメント事業
売上高1435億円(同1.8%減)、営業利益363億円78百万円(同66.9%増)だった。
「ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて」や「ファイナルファンタジーXII ザ ゾディアック エイジ」を発売したものの、大型新作タイトル数が前期よりも少なかったことから、前年同期比で減収となった。他方、「NieR:Automata」をはじめとする過去に発売したタイトルのダウンロードを中心とした利益率の高いリピート販売が引き続き好調だったことから、前年同期比で増益となった。
スマートデバイス・PCブラウザゲームは「ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス」、「星のドラゴンクエスト」、「ドラゴンクエストモンスターズ スーパーライト」、「キングダム ハーツ ユニオン クロス」などの既存タイトルが国内外で好調に推移したほか、ロイヤリティー収入の増加により、前年同期比で増収増益となった。多人数参加型オンラインロールプレイングゲームは、「ファイナルファンタジーXIV」、「ドラゴンクエストX」の拡張版の発売によるディスク売上と課金会員数の増加により、前年同期比で増収増益となった。
○アミューズメント事業
売上高315億円(同4.5%減)、営業利益25億円(同29.2%減)だった。アミューズメント施設の店舗運営が堅調に推移したものの、アミューズメント機器の新規タイトルの発売が減少した。
○出版事業
売上高82億円(同14.1%増)となり、営業利益18億円(同6.5%増)だった。コミック雑誌、コミック単行本、ゲーム関連書籍等の出版、許諾等を行っており、コミック単行本の売上が好調に推移し、特に電子書籍形式による販売が増加した。
○ライツ・プロパティ等事業
売上高58億円(同23.1%増)、営業利益15億円(同0.4%減)だった。自社コンテンツのキャラクターグッズ、サウンドトラック等の販売・許諾、他社の有力コンテンツのキャラクターグッズ化等が好調に推移した。
【追記】
第3四半期(17年10-12月)の業績を見ると、売上高560億円(前年同期比33.1%減)、営業利益79億円(同23.3%減)と減収減益だった。前四半期との比較でも減収減益となっている。家庭用ゲームソフト大手は、毎年、年末商戦である10~12月期に収益が集中する傾向にあり、同社もまさにそうだったのだが、今年は違った状況となっている。大型作品が出なかったことも大きな要因だが、デジタル販売やスマホ、PCオンラインゲームの収益比率が上がったことで年間を通じて安定した収益をあげられるようになったといえる。今年だけの事象なのか、収益体質が変わったと見るべきなのか、引き続き注視したい。
■2018年3月通期の見通し
2018年3月通期は、売上高2400億円~2600億円(前期比6.6%減~同1.2%増)、営業利益250億円~300億円(同20.1%減~4.1%減)、経常利益250億円~300億円(同19.7%減~2.7%減)、最終利益165億円~195億円(同17.7%減~2.7%減)を見込む。
会社情報
- 会社名
- 株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス
- 設立
- 1975年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 桐生 隆司
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3563億4400万円、営業利益325億5800万円、経常利益415億4100万円、最終利益149億1200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 9684