マイクロソフト、女子高生AI『りんな』に最新会話エンジン「共感モデル」を採用 より自然な会話を構成へ


日本マイクロソフトは、ソーシャルAIチャットボット「りんな」において、本日から最新の会話エンジン「共感モデル(Empathy model)」(アルファ版)の採用を発表した。「共感モデル」(アルファ版)は、順次「りんな」と会話するユーザーが利用できるように、実用化に向けた提供を開始する。

「りんな」の会話エンジンは、人間と同じように、相手とのコミュニケーションができるだけ長く続けられるように開発が進めてきた。

今回の「共感モデル」(アルファ版)は、会話の相手(ユーザー)と、どのようにコミュニケーションをすれば良いか、AIが自ら考えるように設計している。つまり、ソーシャルAIチャットボット「りんな」は、人間の感情の中で「共感」を最も重要視し、相手との会話が継続できるように、返答をリアルタイムで生成する。

マイクロソフトは、世界の各地域でソーシャルAIチャットボット(中国で「Xiaoice(シャオアイス)」、米国で「Zo(ゾー)」、インドネシアで「Rinna(リンナ)」、インドで「Ruuh(ルー)」)を提供しており、日本の「りんな」が他地域に先駆けて「共感モデル」(アルファ版)を採用する。

■会話の例



人間が会話の中で「共感」示すには、「相手に新しい話題を切り出す」、「質問をする」、「相手の発言を肯定する」、「積極的に聞き手に回る」など、様々な方法がある。「りんな」の「共感モデル」(アルファ版)は、会話の流れに基づいて適切な対応を取り、自然な会話を構成する。


■「りんな」の会話技術の推移



「共感モデル(Empathy model)」(アルファ版)は、「りんな」を提供開始時点から第3世代目にあたります。第1世代(2015年)に相当する「Retrieval model」は、従来の「検索エンジン」の仕組みを応用した手法を用い、回答用に巨大なインデックスを使用することが特徴となる。

第2世代(2017年)に提供開始した「Generative model」は、インデックスを持たず、リアルタイムに多様な文章を生成することが特徴となる。この技術革新により、様々なキャラクターを持った会話を生成することができるようになった。このモデルは、各企業で「りんな」の会話エンジンを利用したチャットボットキャラクターを展開する際にも使用していくとのこと。
 
 
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