ボルテージ<3639>は、女性向けの恋愛ドラマアプリで有名だが、男性向けのサスペンスアプリの売上が伸びている模様だ。同社が5月8日に開示した決算説明会資料によると、第2四半期中(昨年11月)にリリースした『六本木サディスティック騎士(ナイト) 』が収益に貢献しており、売上高は3四半期連続でQonQで伸びているほか、第3四半期の累計でも営業黒字化を達成したとのこと。
▲単位が表記されていないため、どの程度の収益寄与なのかは不明だ。
この作品は、美女たちを従え、多発するトラブルを人知れず解決するストーリーを軸とした新感覚サスペンスアプリ。プレイヤーは六本木の高校で男性教師として、天才空手少女との出会いをきっかけに「六本木の闇」に足を踏み入れて行く。女性キャラ収集・育成要素を駆使しボスを倒したり、新たなメンバーに出会い情報を得ながら読み進め、選択肢によって異なるエンディングが体験できる。また、ストーリー再生時において、物陰に隠れながら敵を覗きこむカットイン表現を始めとした演出を実装している。
このほか、新しい分野として、海外の英語女性向けのサービスも伸びている。「L10N」が堅調に推移したほか、「DRAGON」が大幅に伸びたとしている。英語女性向けについては、営業利益が第2四半期と第3四半期の連続で黒字を達成したそうだ。
同社は、先日発表した第3四半期累計の連結は、売上高55億7000万円(前年同期比18.8%減)、営業損益10億900万円の赤字(前年同期6600万円の黒字)となり、業績面での苦戦が続いている。業績回復には主力の国内の女性向けアプリの復調が不可欠なのはいうまでもないが、新しい領域における作品も一定の存在感を持つことになりそうだ。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ボルテージ
- 設立
- 1999年9月
- 代表者
- 代表取締役社長 津谷 祐司
- 決算期
- 6月
- 直近業績
- 売上高34億5600万円、営業損益9400万円の赤字、経常利益1500万円、最終利益500万円(2024年6月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3639