Appleは、6月5日、ARKit 2を発表した。共有体験や特定の場所に紐付けられたパーシステントARの体験、物体検出や画像追跡などをデベロッパが統合し、ARアプリケーションをさらにダイナミックにすることができるプラットフォームだという。
また、iOSのためのMeasureアプリケーションや、iOS 12で使用できるusdzという新しいファイルのオープンフォーマットも発表している。Measureアプリケーションは現実世界のオブジェクトのサイズをすばやく測定することができる。そしてusdzによってARがiOS全体により深く統合され、Appleのアプリケーションのエコシステム全体でARオブジェクトが利用可能になる。
ARKit 2では、複数のユーザが1つのゲームをしたり、自宅のリノベーションなどのプロジェクトで一緒に作業できるようになる。デベロッパが観戦モードを追加すれば、友達や家族が別のiOSデバイスからARの最高のゲームプレイを観戦も可能となる。またイメージの認識とトラッキングのサポートが拡大したことで、おもちゃや彫刻などの3Dオブジェクトの認識と現実世界をARオブジェクトに自動的に反映できる機能が追加になった。これにより、仮想と現実が融合され、AR体験がいっそうリアルになるという。
■Measure
MeasureはiOS 12の新しいアプリケーションで、ARを利用して現実世界のオブジェクトのサイズをメジャーのようにすばやく測定できる。この新しいアプリケーションでは、絵画の額縁、ポスターや看板などのオブジェクトのサイズを自動的に提供し、対角線の測定結果を表示して領域を計算できるので、ユーザがiPhoneやiPadから正確なサイズで写真を作成して共有できるようになる。
■QuickLook とusdz
usdzはPixarのUniversal Scene Descriptionをベースにしており、iOSでほぼどこでもARを簡単に体験できる。
iOS 12によって、iOSでほぼどこでもARを簡単に体験できます。Pixarとのコラボレーションにより、Appleはファイルの新しいオープンフォーマットであるusdzを導入する。usdzはメッセージ、Safari、メール、ファイル、NEWSなどのアプリケーションで、パワフルなグラフィックスやアニメーションを共有することに最適化されている。
usdzを利用することで、Quick Look for ARでユーザが3Dオブジェクトを現実世界に配置し、その空間でどのように機能するか確認できる。
ARKit 2とusdzは、本日よりiOS 12のデベロッパプレビューの一部としてApple Developer Programメンバーに提供する。ARKit 2とusdzのサポートは iPhone 6s以降、すべてのiPad Proモデル、iPad(第5世代)、およびiPad(第6世代)に向けた無料のソフトウェアアップデートの一部として今秋に提供される予定とのこと。
会社情報
- 会社名
- Apple(アップル)