CESA、「CEDEC 2018」のセッション情報の第一弾を公開 バンナムの「パックマンMR」などXR領域をまとめる

一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は、8月22日から8月24日まで、パシフィコ横浜会議センターで開催する日本最大のコンピュータエンターテインメント開発者向けカンファレンス「CEDEC 2018」の公式Webサイトをリニューアルし、本日セッション情報第一弾の公開を発表した。

公開した講演の中には多くのXR領域の内容も含まれており、以下にまとめている。なお、講演タイトルをクリックすることで、講演内容の詳細を確認することができる。


■手の感触のデバイスを用いた手を繋ぐ体験のできるVRゲーム

中垣 孝太 氏
株式会社Craft Egg 開発室
クライアントエンジニア

佐々木貴郁 氏
株式会社エクストリーム

昨今のVRコンテンツには VR空間上の女性キャラクターとコミュニケーションをとることのできるVRゲームが一つのジャンルとして存在している。しかしながらこれらのコミュニケーションはVR空間内で執り行われ振動などのリアクションはあるものの手をつなぐまでの体験をしていると感じ取ることはできない。VR空間のキャラクターのコミュニケーションとして、手の形状をしたデバイスを用いることでより良質な体験を実現する。


■VAIR FIELD - モバイルVRを用いたスポーツ競技の創造

安本 匡佑 氏
株式会社CENOTE / 神奈川工科大学
CEO / 准教授

寺岡 丈博 氏
拓殖大学工学部情報工学科 助教

VAIR FieldはモバイルVR技術を用いた多人数対戦型VRスポーツである。わかりやすく例えるとこれはVRによるサバゲーのようなものである。プレイヤーは銃型や弓型のVAIRデバイスを選択し、それをもってフィールドに入ることでプレイヤーやノンプレイヤーが入り乱れる戦場で自由に動き回りながら対戦することが可能となっている。

モバイルVRはHMDを使用しないが同等に動き回り、ヴァーチャルの世界をスマートフォンの画面を通してみることができる。HMDは様々な問題をいまだに抱えており、不衛生で、煩わしく、また健康上の理由から子供が使用できないが、これからの未来を担う子供たちにこそ体験してほしい技術である。モバイルVR技術を使えば手軽に誰でも体験できる。

そしてそこに本物の弓や銃型のモノ感を備えたVAIRデバイスを組み合わせることで、実際の身体能力を活かしては全力で動き回れるシステムであるVAIR Fieldを構築した。指先の操作や単純な反射神経ではなく、物理的な操作を必要としたよりリアルな体験を実現する。


■簡易脳波計を用いた「脳波VRゲーム」、「脳波MRゲーム」、「脳波VRライブ」

堀江 亮太氏
芝浦工業大学 工学部情報通信工学科
准教授

小林 将平 氏
芝浦工業大学大学院 理工学研究科 電気電子情報工学 専攻
修士課程1年

当研究室では、簡易脳波計を用いた「簡易・安価・実用的」なブレイン‐コンピュータ・インターフェース(簡易BCI)を開発しております。簡易脳波計製品で額から測定した脳波の原波形から、特徴量として集中や興奮により上昇するβ/α比を計算し、閾値処理でコマンドを生成する簡易なものです。

これまで、簡易BCIのエンターテイメント応用を目指し、VRグラスや筋電ジェスチャーセンサと組み合わせた「脳波VRゲーム」、MRグラスと組み合わせた「脳波MRゲーム」、脳波でVRライブに参加をする「脳波VRライブ」などを開発して参りました。

セッションでは、開発したシステムを体験して頂き、簡易BCIの原理、従来手法との違い、できることとできないこと、研究で分かってきた併用するデバイスやコンテンツを反映したβ/α比の性質を解説します。簡易脳波計や簡易BCIを用いる利点や限界、可能性についてご議論をいただきたいです。


■ガンナーオブドラグーン ~竜と共に飛ぶ体感型VRの制作~

野生の男 氏
Hydrangea(同人ゲームサークル)


皆さんはドラゴン(龍・竜)はお好きでしょうか。本セッションでは、Hydrangea(同人ゲームサークル)が開発を行っているVRシューティングゲーム「ガンナーオブドラグーン」の展示を行います。ドラゴンに乗りたい方、空を飛びたい方は是非ご体験ください!


■おうちでVRライブ体験~バーチャルライブプラットフォーム「INSPIX」のこれまでと今後

加田健志 氏
パルス株式会社
エンジニア

2018年に入ってから勢いを増すVR/AR業界。その中で弊社はVirtual Live Platform「INSPIX」の開発を行っています。システムを作るにあたって導入したモーションキャプチャシステム、VRデバイスについてご紹介します。さらに、今後「INSPIX」がどのように家庭にVRライブを届けていくかをお話しします。


■手を使わずに遊ぶVRゲーム ~DIY筐体で実現する、リアルな浮遊体験~

千田 誠 氏
グリー株式会社
Wright Flyer Studios 事業本部 ゲームデザイナー

ブーシェ ロビン晃 氏
グリー株式会社
Wright Flyer Studios事業本部 リードエンジニア

パク・ミンジョン 氏
グリー株式会社
Wright Flyer Studios 事業本部 シニア3Dアーティスト


本インタラクティブセッションでは、ゲームスタートからゲーム終了まで「手」を使わないVRゲームを実際に体験できます。(HTC社製VIVEトラッカーを使用しています)今回展示するVRゲームの筐体は大手通販サイトで手に入る既製品のみで構成したDIY筐体(自作の筐体)を使用しており、専用装置や電気無しでもアーケード的な体感型VRゲームを実現できる事例として紹介します。

また、展示ブースでは体験中のプレイヤーの映像を外部ディスプレーに表示し、プレイ映像を見ながら解説や質疑応答をおこないます。


■[IVRC×CEDECコラボセッション] IVRC 餅餅

森 湧翔 氏
名城大学  大学院理工学研究科情報工学専攻
修士1年

柳田 康幸 氏
名城大学 理工学部 情報工学科
教授

渡辺 久馬 氏
名城大学 大学院理工学研究科情報工学専攻
修士1年

岩田 将幸 氏
名城大学 大学院理工学研究科情報工学専攻
修士1年

「餅餅」(「Hey! もち」と読みます)は,餅つき体験を提供するVR作品です.杵で餅をついたときのリアルな感触を提示するとともに,餅米から餅へと変化していくに従って弾力が増したり,餅が杵にくっついて伸びる様子を再現します。

体験者の方には,HMDを装着した上で杵デバイスを持っていただき,HMDに表示される臼の中にある餅をついていただきます.最初のうち,餅はあまり粘りがなく伸びませんが,ついていくうちに伸びが増すようになります.現実の餅よりもたくさん伸びるように設定してありますので,VR世界ならではの伸びる餅をお楽しみください.杵を水につけると餅が杵にくっつきにくくなります.

※ 本招待セッションは、(IVRC, International collegiate Virtual Reality Contest)とのコラボレーション企画セッションとなる

本作品は,日本バーチャルリアリティ学会主催の第25回国際学生対抗バーチャルリアリティコンテスト (IVRC 2017) で総合優勝した作品です.


■モバイルVRゲームにAmbisonicsを実装してみた ~釣りスタVR(DayDream)でのサウンド事例~

井上 幹 氏
グリー株式会社
サウンドチーム

VR元年と呼ばれた2016年から2年弱、VRにおける3Dオーディオ技術についての研究や議論が多くなされてきました。今回は、その中でも注目を集めている「Ambisonics」について、「釣りスタVR」というDayDream向けVRゲームの実例を元にご紹介していきます。

Ambisonicsの録音方法から実装するにあたって工夫した点や考えたこと、反省点などを中心に、具体的な例をとともにお伝えできればと思います。

■自社IPのモバイルVR化プロジェクト - 釣りスタVRの事例

渡邊 匡志 氏
グリー株式会社 VR Studio部
マネージャー

内田 素貴 氏
グリー株式会社 VR Studio部
エンジニア

柳澤 悠太 氏
グリー株式会社 VR Studio部

串田 夏子 氏
グリー株式会社 VR Studio部
シニアアーティスト

2016年は、OculusやHTC Vive、PSVRなどのコンシューマ向けのハイエンドVR機器が出揃い、対応ソフトが増えてきています。2017年は、GoogleからDaydreamが登場し、OculusのGear VRと合わせて、手持ちのスマートフォンで高品質なVR体験が可能な環境が整いつつあります。

2018年は、GoogleからDaydream対応のMirage Solo、HTCからVive Focus、OculusからOculus Goといった、CPUやバッテリー、ディスプレイなどが内蔵されたコードレスでStandalone型のVR HMDが登場しています。そんな市況の中で、人気のあるキャラクターや作品をVRで再現したい、その世界観を体験したいというニーズが根強くあり、それを再現するためのコストやスケジュールが合わないことが多くあります。

2017年にリリースした釣りスタVRは、少人数で様々なプロトタイピング手法を試しながら、多くの方からのフィードバックを受け、Daydreamプラットフォームへリリースすることができました。限られた予算や開発者の中で、より手軽に、より没入して体験できるモバイルVRのコンテンツに仕上げるための手法を、釣りスタVRの事例の中で解説します。

モバイルVRにおける優位な点は、手持ちのスマートフォンによって手軽にVR体験できることですが、その分、多くの制約があります。Mirage SoloとVive Focusについては、インサイドアウトのセンサーによる6DoFのポジショントラッキングが可能になったので、ポジショントラッキングについては解決しつつありますが、コントローラーが1本で3DoFであったり、CPUやGPUに対するパフォーマンスチューニングに関する課題が残ります。

それらのモバイルVRの制約を把握した上で、企画面や技術でカバーできないかを試行錯誤して検証した内容や、VR体験イベントを通して製品版に反映していった機能の詳細もお話しします。


■VRにおけるディープラーニング利用: 手の位置のみの簡易なモーションキャプチャのリアリティを向上する研究

林 哲緯 氏
株式会社オーパス
AIエンジニア

鈴木 隆志 氏
株式会社オーパス
代表取締役

近年、ディープラーニング技術は基礎研究から応用段階に入ってきました。同時に、VRデバイスもまた毎年めざましい発展を遂げています。各社からはVRヘッドセットとハンドコントローラーが発売され、Oculus RiftやViveでは頭部や手先の動きがVR装置から把握可能になっています。

しかし、腕や肩あるいは胴体といった位置へはセンサーがありません。そのため、現実の動きと同期しきれない仮想空間上の自身のアバターのモーションを、ディープラーニング技術によってよりリアリティを持ったものへ向上させるのが我々の挑んでいる課題です。

今回のテーマ、PEPE「Project Elbow Position Estimation」という技術は、体の局所的な部位の移動情報から、なめらかな全体の動きを予測して生成します。

ディープラーニング技術で、装置のつけられてない関節位置を予測し、より自然な3Dモデルのポーズを算出します。


■ミックスドリアリティ・アトラクション『PAC IN TOWN』におけるリアルとデジタルの融合を象徴する新たな遊び”collaborative play”の紹介とVRDC@GDC 2018に登壇して思ったこと

本山博文 氏
(株)バンダイナムコスタジオ フューチャーデザイン部イノベーション課
クリエイティブ・ディレクター

本講演は、スマホの「次」としてARデバイスがなぜ注目されるのか? 実施例の少ないテーマパークにおけるMR(Mixed Reality)アトラクションの開発、運営において得た知見を元に、テーマパークの実施例の紹介に留まらず、広い視野で捉えた新しいエンターテインメントの姿を受講者に紹介するものです。

特に新たな遊びの魅力の中心となるリアル(現実環境と人)とデジタル(コンテンツ)の融合を象徴する新たな遊び”collaborative play(コラボラティブ・プレイ)”に関して詳しく紹介します。

また本テーマで、今年のゲームディベロッパーズカンファレンス(GDC)VRDC@GDCにおいて講演を行いました。世界各地の開発者や記者との交流を通して、初めてGDCで登壇して得られた経験や気づきを共有します。この講演から少しでもMR(Mixed Reality)のゲーム開発に興味を持って頂き、MR(Mixed Reality)開発コミュニティが広がることを期待しております。よろしくお願いします!


■VR/AR/MRの融合:高実在感コンテンツの未来

佐々木 貴之 氏
株式会社Cygames Cygames Research
コンシューマエンジニア

VR/AR/MRがそれぞれ独自の進化を見せ始め、テクノロジーとしての応用が進むにつれて各"R"間の分断化が進んでいます。

HMDの使用が必須となるVR、モバイルとの親和性が高いAR、産業界での活用が期待されるMR。では、エンターテインメント業界に身を置く我々はどの"R"を優先すべきでしょうか? 答えは"すべて"です。VR/AR/MRはシームレスに融合可能です。そして融合した結果、実在感あふれる特別な体験をユーザーに提供することができます。

本セッションでは、弊社で制作した体験型コンテンツである「VR四騎士」の事例を交えながら、ハイエンドゲームコンテンツの技術を取り入れることで「VRでありながらMR」「実在感と没入感の共存」をどのようにして実現したかをお話します。


■Saya -Virtul Human Projects-

石川晃之氏・石川友香氏(TELYUKA)
GarateaCircus株式会社
代表取締役

佐野 和哉氏
フリーランス
Business Development / Technologist

田原 將志氏
株式会社 博報堂 研究開発局
研究員

2015年に静止画をSNS発表して以来、継続して開発を行なっているヴァーチャルヒューマン「Saya」人間とは違う、新しい存在としての役割を模索する事を目的にAIをはじめとする、めまぐるしく発展してきている様々な技術を結びつけて
2018年3月、アメリカのオースチンで行われたSXSW2018 TradeShowにおいて等身大に描画された「Saya」とのコミュニケーションを可能とした展示を行いました。

本講演では、SXSWで展示を行なった内容を中心にどの様なプロセスを経て「Saya」にインタラクティブ性を持たせたかグラフィック制作から、ハードウェア、表情認識など各要素について紹介致します。


■1万人規模音楽ライブからトークイベントまで、バーチャルキャラクターをリアルイベントへ召喚する技術

岩城 進之介 氏
株式会社 ドワンゴ マルチメディア企画開発部 先端演出技術開発セクション
セクションマネージャ

さいたまスーパーアリーナでの1万人規模のライブから、小規模なトークイベントや対談生放送まで。

バーチャルキャラクターが「生」でリアルなお客様に反応しパフォーマンスを行うイベントを数多くこなしてきたドワンゴのエンジニアが、イベント規模や環境ごとにどのような技術を用いてどう実現してきたのか、その裏側の技術を事例とともに具体的に紹介します。

イベント規模や内容によって異なる課題と、それをどう解決したのか。遠隔地からのライブステージ出演、生放送カメラによるAR合成と現地観客への映像提示の共存、キャラクターアクターが自然に応答するための工夫とそのためのスタジオなど、リアルイベントに特化した技術課題について担当エンジニアが直接解説いたします。


■VR空間で酔わない移動方法の実現!

藤川 啓吾 氏
株式会社EXPVR
CEO

藤川 駿 氏
株式会社EXPVR
CIO

VRには最大の問題があります。それは移動時の酔いの問題です。視覚情報と身体感覚の不一致から起こるVR酔いの問題は深刻で、これが原因でVRの進歩が妨げられていると言っても過言ではありません。その解決方法として、ある地点からある地点へテレポートする移動方式が多くのVRコンテンツで採用されていますが、

すべてのコンテンツに最適な方法ではなく、VR本来の可能性を狭めてしまう結果になっています。ここを解決すべく私たちは、VR空間での移動技術を徹底的に研究し、酔わない移動方式に共通する法則を見つけることに成功しました。

その法則を中心にVRを今後発展させる上で不可欠な酔いのない移動方式のノウハウを今回の講演では共有させていただければと思います。


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https://www.cesa.or.jp/

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