創通<3911>は、本日（10月11日）、2018年8月期の連結決算を発表し、売上高168億7300万円（前の期比13.8％減）、営業利益26億1500万円（同13.5％減）、経常利益27億2500万円（同8.2％減）、最終利益18億6900万円（同8.5％減）と減収減益の着地だった。
（メディア事業）
売上高は115億9900万円（同16.2％減）、営業利益65500万円（同22.4％減）だった。「それいけ！アンパンマン」以外の継続番組が終了したものの、「ガンダムビルドダイバーズ」「ゆるキャン△」「美男高校地球防衛部 HAPPY KISS！」「天狼 Sirius the Jaeger」など22作品の新作テレビアニメについて製作出資・製作委員会の組成・共同運営ならびににプロデュース事業を実施した。
しかし、アニメ事業においては、複数社がリスクヘッジを行いながら作品ごとに出資を行う「製作委員会方式」による投資効率が悪化し、また当該方式によらないスキームの作品づくりが顕著となっている。従来通りの製作委員会組成に業務が偏重し、そのため計画通りに委員会組成が実現せず、メディア事業におけるプロデュース作品の制作受託収入・放送事業収入が期初の予想を下回る結果だった。
今後はよりインキュベーションの段階から作品・スキームづくりに参画し、作品ごとに多様な回収方法を立案・実行することで、相応のリターンが可能な事業への転換を図っていく、とした。
また、遊技機の新発売に伴う広告業務と、「JR東日本 機動戦士ガンダムスタンプラリー 行きまーす！」などの新規販促キャンペーンを実施したが、当版権を保有するキャラクター商品に関して、マス媒体を利用したプロモーション・広告案件が大幅に減少し、売上高減少の大きな要因となった。就職情報事業を行う子会社ジェイ・ブロードの業績は順調に推移した。
（ライツ事業）
売上高は45億6800万円（同12.4％減）、営業利益19億7000万円（同10.7％減）と減収減益だった。「ガンダム」シリーズについては、既存商品の版権収入に関しては概ね計画通り堅調に推移したものの、新たな商品化の実現、新たなパートナーの開拓に関して十分な成果をあげることができなかったという。また、「ガンダム」シリーズ以外は大きなヒット作不在並びにプロデュース作品数の減少により、製作委員会からの配分金が減少したことも響いた。
（スポーツ事業）
7億0600万円（同36.5％増）、営業利益6700万円（同68.7％増）だった。球場看板広告の取扱が増加し、前年同期に比べ売上高が増加した。
■2019年8月期の見通し
2019年8月期は、売上高157億円（前期比7.0％減）、営業利益25億4000万円（同2.9％減）、経常利益25億6500万円（同5.9％減）、最終利益17億6000万円（同5.9％減）を見込む。
