【エディア決算説明会】「まだ赤字だが売り上げは前期3Qを底に増収傾向」(原尾社長) 下期は『マップラス+カノジョ』と『BALDR ACE』をリリース予定
エディア<3935>は、10月15日、東京都内で2019年2月期の第2四半期累計の決算説明会を開催した。説明会に先立ち、10月12日に発表した第2四半期の連結決算は、売上高8億4900万円、営業損益1億9900万円の赤字、経常損益2億2000万円の赤字、最終損益2億2100万円の赤字となった
説明会では、同社の原尾正紀社長CEOが決算の概要や今後の成長戦略についての説明を行った。今回はその会見の様子をまとめてみた。
■既存サービス拡大と新作寄与でQonQで売上高は52%増に
まずは、業績を四半期推移(QonQ)で見てみると、売上高は前四半期比52.7%増の5億1200万円となった。既存サービスの拡大に加え、6月より運営移管した『アイオライトリンク』が寄与したこと、さらに8月から新作『WarLocksZ』と『温泉むすめ ゆのはなこれくしょん』を配信開始したことが増収につながった。
なお、子会社ティームエンタテインメントの寄与分を除いたエディア単体の業績を見ても、売上高は前四半期比83.1%増となっている。
一方、利益面については、各利益項目とも7四半期連続の赤字計上となったものの、赤字幅は2四半期連続で減少した。新作の開発費や人材費用などへの投資が先行しているほか、新作の配信に合わせた初期広告費の投入による費用が先行しているが、増収効果でこれを徐々に吸収してきている形と言えそうだ。原尾社長は「まだ赤字だが売り上げは前期の3Qを底に増収傾向にある。今後2タイトルリリースで売り上げ利益ともさらに改善していくと思っている」としていた。
期中のサービスの状況を見てみると、既存サービスでは『SHOW BY ROCK!!』で5周年を記念したイベントを開催したほか、『MAPLUS+ 声優ナビ』では「フレームアームズ・ガール」のキャラチェンジセットを追加した。既存サービスの拡大については、この『SHOW BY ROCK!!』の周年イベント効果も寄与しているものと思われる。
また、前述の通り、『WarLocksZ』と『温泉むすめ ゆのはなこれくしょん』を8月に配信開始したほか、海賊ファンタジーRPG『アイオライトリンク』を6月より運営移管で取得している。『WarLocksZ』は9月末時点で累計20万ダウンロード突破、『温泉むすめ ゆのはなこれくしょん』は同じく累計10万ダウンロード突破となっており、まずは足元の第3四半期でどの程度伸ばしていけるのかが課題となってこよう。
子会社ティームエンタテインメントについては、音楽レーベルで新譜CD8タイトルをリリースしたほか、コラボカフェ事業で『スタンドマイヒーローズ』などとのコラボカフェを開催した。
■下期に『マップラス+カノジョ』と『BALDR ACE』をリリース予定
続いて今後の新作タイトルを見てみると、エディア本体の開発タイトルとして『マップラス+カノジョ』が2018年秋、『BALDR ACE』が2018年の配信予定となっていおり、これが今期の業績にオンされてくる予定となっている。
また、子会社ティームエンタテインメントが、GMOインターネット<9449>との共同プロジェクトとして、女性向けレーベル「オトメイトレコード」から発売されたキャラクターCDシリーズ『和奇伝愛』のスマホゲームアプリ化を進めており、これは来期以降のリリースとなる予定だ。
ティームエンタテインメントについては、女性向けドラマCDやシチュエーションCDを中心とした新レーベル「MintLip(ミントリップ)」も立ち上げる。現在は、第1弾としてに「今、隣のキミに恋をする。」「オネェCD ~CHU~」「A‘s×Darling(アズダーリン)」の3シリーズを展開する予定で、今後の女性向けコンテンツの育成につながっていくのか、まずはその動向を見守りたいところ。
なお、第三者割当増資の引受により子会社化した一二三書房については、第2四半期期末をみなし取得日としており、売上高と利益に影響が出てくるのは、次の第3四半期決算以降となっている。
(編集部:柴田正之)
会社情報
- 会社名
- 株式会社エディア
- 設立
- 1999年4月
- 代表者
- 代表取締役社長 賀島 義成
- 決算期
- 2月
- 直近業績
- 売上高32億7700万円、営業利益1億6100万円、経常利益1億5800万円、最終利益1億5000万円(2024年2月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3935