IGポート、第1四半期は営業赤字幅が縮小 アニメ制作の収益改善 「魔法使いの嫁」の海外販売は落ち着く

IGポート<3791>は、10月12日、第1四半期(6-8月)の連結決算を発表し、売上高21億2200万円(前年同期比1.0%増)、営業損益1億4100万円の赤字(前年同期2億2600万円の赤字)、経常損益1億4500万円の赤字(同1億9800万円の赤字)、最終損益1億3400万年の赤字(同1億7800万円の赤字)となった。

増収・赤字幅縮小となったが、映像制作の赤字幅が大幅に縮小したことが主な要因だ。出版事業と版権事業が赤字に転じたこともあり、全体としては赤字が続いた。

 


セグメント別の状況は以下のとおり。

① 映像制作事業
売上高16億0200万円(同4.0%増)、営業損益6100万円の赤字(前年同期は2億4000万円の赤字)だった。劇場用アニメ「フリクリ オルタナ/プログレ」、テレビアニメ「進撃の巨人 Season3」「フューチャーカード 神バディファイト」「ゆらぎ荘の幽奈さん」「フルメタル・パニック! Ⅳ」などの制作を行った。新規受注の映像制作では、現況に合った確度の高い映像制作予算の策定をし受注額の交渉を始めたが、前連結会計年度から続いている映像制作については、引き続きCG制作費や外注費の高騰、制作期間の長期化により厳しい状況が続いているという。


② 出版事業
売上高2億2700万円(同19.0%減)、営業損益78万円の赤字(前年同期は1100万円の黒字)だった。月刊誌「コミックガーデン」、コミックス「あまんちゅ! 13巻」「リィンカーネーションの花弁 8巻」「ドラゴン、家を買う。 3巻」など定期月刊誌3点、並びに新刊コミックス・書籍17点を刊行した。また、既刊コミックスの「リィンカーネーションの花弁」は、特に販売好調だった。


③ 版権事業
売上高2億1300万円(同5.7%減)、営業損益8800万円の赤字(前年同期は4700万円の黒字)だった。「B: The Begining」「進撃の巨人」「宇宙戦艦ヤマト」「魔法使いの嫁」などのシリーズタイトルを中心に、二次利用による収益分配を計上した。魔法使いの嫁の海外販売が落ち着いたことや、映像マスター及びコンテンツ資産の償却費が増えた。

④ その他
売上高7900万円(同48.2%増)、営業利益2900万円(前年同期は2700万円の赤字)あった。雑誌のイラストやキャラクターの商品化、スマートフォン向けアプリなどを展開した。


 
■2019年5月通期の見通し

2019年5月通期は、売上高97億5100万円(前期比15.7%増)、営業損益1億5700万円の赤字(前期3億1000万円の黒字)、経常損益1億3800万円の赤字(同3億8600万円の黒字)、最終損益2億円の赤字(同1億4700万円の黒字)となる見通し。

 
株式会社IGポート
https://www.igport.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社IGポート
設立
1987年12月
代表者
代表取締役社長 石川 光久
決算期
5月
直近業績
売上高118億4100万円、営業利益12億2500万円、経常利益13億8000万円、最終利益11億5800万円(2024年5月期)
上場区分
東証
証券コード
3791
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