大和証券キャピタル・マーケッツのアナリストレポート(1)

大和証券キャピタル・マーケッツのソーシャルゲーム関連のレポートは以下のとおり。   ■ディー・エヌ・エー<2432>(8月1日付) 第1四半期決算にサプライズはないが、本格化された海外展開における新社長のビジョンと自信は相応に示されたと評価。「Mobage」のAndroid向け「Global」と「China」を開始したが、海外でのモバイル・ゲーム・ビジネスの開拓余地は大きい。自社展開という意味で、海外でのユーザー獲得には時間がかかる面もあろうが、業績拡大の余地は大きいとみている。 国内については、スマートフォンへの対応も順調で、対応タイトル数の増加に伴い、ARPUもフィーチャフォン並の水準まで上昇が期待される。パッケージ系ゲーム会社との提携も含め、国内スマートフォン向けコンテンツのハイエンド化もけん引するなど、総じて攻めの要素に事欠かない。   ■グリー<3632>(8月8日付) 第4四半期決算は、営業益85%増の97億8000万円だった。「有料課金収入」では、会員純増数は想定線ながら内製/SAPアプリ双方の稼動好調により、ユーザーあたり売上が予想以上に上昇。仮想通貨統合やデータセンター分散化なども費用も吸収し、大方の想定を上回る水準とみられる。 自社とSAP製アプリのバランスのとれた拡大に加え、スマートフォン向けの順調な立ち上がりなど国内事業の好調さを確認した。海外事業については、業績予想に織り込む段階ではないが、アップサイド分としての期待は残る。総会員あたりのARPUは、国内の1/10の水準だったとしても、その売上は数百億円の上乗せとなる可能性がある。   ■スクウェア・エニックス<9684>(8月9日付) 第1四半期は会社計画を上回って着地。大型コンテンツ投入がほぼ皆無だったこともあり、全セグメントで2ケタ減収減益で着地した。今後の見通しとしては、主力のパッケージビジネスで「デウスエクス」(8月)や、「DQ25周年記念パッケージ」(9月)、「ファイナルファンタジー零式」(10月)、「FF XⅢ-2」(冬)と連続投下期入りする。また、株式市場の注目度の高いSNS関連でも、秋頃に「ドラゴンクエスト」関連コンテンツが投入されると予想している。