業績変動の要因が変化したガンホー 『パズドラ』MAUと収益が安定化 子会社Gravity『Ragnarok M』が成長のカギ?
ガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>は、10月31日、第3四半期(7~9月)の連結業績は、売上高が190億円(前四半期比QonQで8.4%減)、営業利益50億円(同12.8%減)、経常利益51億円(同13.1%減)、最終利益30億円(同15.5%減)となり、QonQで2ケタの減益となった。
主力タイトル『パズル&ドラゴンズ(以下、パズドラ)』の売上減少が続き、全体の収益が低下する状況が続いてきたが、徐々に状況が変わってきたようだ。『パズドラ』のMAUが安定化し、ガンホー単体での売上減に落ち着きがみられた一方、連結子会社Gravityによって業績が変動している。今後の成長という観点では『パズドラ』をベースとして、『妖怪ウォッチワールド』や『Ragnarok M』でどれだけ上乗せできるかがポイントになるかもしれない。
まず、売上高からあらためてみていくと、売上高がQonQで8.4%減の190億円となった。ガンホー単体での売上は微増だったものの、連結子会社であるGravityの提供する『Ragnarok M: Eternal Love』が配信時のピークから減少したことを受けて、全体の売上も低下したとのことだった。
『パズル&ドラゴンズ』については、MAUが安定化し、この1年の売上高も安定してきたという。同社は、連結と単体の四半期売上高を示し、連結子会社の影響によるところが大きいところを示した。
『Ragnarok M: Eternal Love』については、当サイトで報じたように、東南アジアで配信を開始し、タイとインドネシアのセールスランキングで1位を獲得。2019年第1四半期に北米、南米、オセアニア展開を行い、2019年中に日本で配信することで巻き返しを狙う(関連記事)。
営業利益については、売上高の減少に伴い、売上総利益が減ったことが主な要因だった。売上総利益が117億円から110億円に減っており、減益要因はこれだけでほぼ説明できそうだ。さらにGravityの広告宣伝費が減少したものの、『妖怪ウォッチ ワールド』の広告宣伝費負担が増加したことも一因だった。
会社情報
- 会社名
- ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社
- 設立
- 1998年7月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 森下 一喜
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上高1253億1500万円、営業利益278億8000万円、経常利益293億800万円、最終利益164億3300万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3765