イグニス<3689>は、本日(11月12日)開示した2018年9月期の決算短信で、「現時点においては継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況」が存在しているとの記載を追加した。
同社は、前の期(2017年9月期)に最終損益が赤字、マイナスの営業キャッシュ・フローを計上し、さらに前期(2019年9月期)においても営業損益、経常損益、最終損益がそれぞれ赤字となり、マイナスの営業キャッシュ・フローを計上したためだ。
同社は、この状況を解消するため、2018年10月と同年11月に合計8億円の資金調達を実行しており、決算短信公表日時点で、財務基盤の安定化は図られている、とした。
「後発事象」の記載によると、CTOの鈴木貴明氏から3億円、銭錕社長の資産管理会社QKから5億円の借り入れを行ったそうだ。いずれも金利は0.4%、無担保・無保証で、鈴木氏からの借り入れの返済は12月28日、QKについては12月31日に一括で返済する。
その上で、今後も、①基盤収益事業の強化による売上維持・拡大、②積極的投資事業については選択と集中による事業の選別と早期収益化の実現、③資金調達や資金繰りの安定化、④経費の削減に努めるとのこと。
これらの改善策を状況に応じて適切に推進していくことから、継続企業の前提に重要な不確実性は認められないと判断しているという。同社は、2020年9月期に売上高150億円(前期48億円)、営業利益60億円(同25億円の赤字)を目指す中期計画を発表している。
会社情報
- 会社名
- 株式会社イグニス
- 設立
- 2010年5月
- 代表者
- 代表取締役社長 銭 錕(センコン)/代表取締役CTO 鈴木 貴明
- 決算期
- 9月