マーベラスの3Q、オンライン事業の低迷続く…立て直しへ構造改革に着手 『Fate/EXTELLA LINK』など寄与のコンシューマ事業が35%増収、64%増益と業績けん引

マーベラス<7844>は、1月31日、2019年3月期の第3四半期累計(4~12月)の連結決算を発表、売上高201億9300万円(前年同期比16.1%増)、営業利益42億1000万円(同42.1%増)、経常利益42億8500万円(同43.3%増)、最終利益28億4200万円(同40.4%増)となった。
 

各セグメント別の状況は以下の通り。

①オンライン事業…売上高69億800万円(前年同期比5.3%減)、セグメント利益8億7700万円(同2.8%減)
『剣と魔法のログレス いにしえの女神』をはじめとする主力の長期運営タイトルの売上高が減少した。前期にリリースしたタイトルでは『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』が好調に推移したが、ほかの新作タイトルは十分な収益貢献ができず、一部タイトルについては他社への運営移管を行い、同社における開発費を一括償却した。一方で、アジア地域を中心とした海外展開を積極的に進めた。なお、第3四半期において、低迷する同事業の立て直しのため、構造改革に着手するとともに、早期退職優遇制度を実施した。

②コンシューマ事業…売上高79億1300万円(同35.5%増)、セグメント利益26億5100万円(同64.8%増)
国内では「Fate/EXTELLA」シリーズ新作の『Fate/EXTELLA LINK(フェイト/エクステラ リンク)(PS Vita・PS4)』を2018年6月に、完全新作となる『リトルドラゴンズカフェ -ひみつの竜とふしぎな島-(Nintendo Switch・PS4)』を8月に発売したほか、「閃乱カグラ」シリーズの新作『PEACH BALL 閃乱カグラ(Nintendo Switch)』を12月に発売した。また、昨年国内で発売し、ヒットした『シノビリフレ -SENRAN KAGURA-』の海外版を9月に北米・欧州で配信開始した。加えて、ソフトウェア資産などの売却に伴う一時的な収益が発生した。

アミューズメント部門は、「ポケモンガオーレ」が稼動開始から3年を経過しながらも、過去最高水準の好調な業績推移となった。また、「ポケモントレッタ」の海外展開や、前期に新発売した「TRYPOD」の国内外での販売も順調に推移した。

③音楽映像事業…売上高53億8700万円(同25.8%増)、セグメント利益16億7800万円(同19.1%増)
TVアニメ「HUGっと!プリキュア」などのパッケージ商品化を行ったほか、同社主幹事TVアニメ「東京喰種トーキョーグール:re」を4月より、「千銃士」を7月より放送し、それぞれパッケージ商品化を行った。また、10月には、TVアニメ「東京喰種トーキョーグール:re」第2期の放送を行ったほか、映画「HUGっと!プリキュア♡ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ』を公開した。

ステージ制作部門は、「舞台『刀剣乱舞』」「ミュージカル『テニスの王子様』」「あんさんぶるスターズ!オン・ステージ」など、各シリーズの最新公演を実施した。新作としては、「舞台『戦刻ナイトブラッド』」を8月より、「『家庭教師ヒットマンREBORN!』the STAGE」を9月より公演し、それぞれ好評を博した。また、各シリーズのパッケージ商品や映像配信などの二次利用も好調に推移した。 

なお、2019年3月期通期の連結業績予想は、従来予想から変更なく、売上高250億円(前期比1.2%減)、営業利益45億円(同12.6%減)、経常利益45億円(同11.9%減)、最終利益29億8000万円(同15.2%減)の見込み。
 
株式会社マーベラス
https://www.marv.jp/

会社情報

会社名
株式会社マーベラス
設立
1997年6月
代表者
代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
決算期
3月
直近業績
売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7844
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