2018年10~12月の決算発表シーズンも終了し、主要モバイルゲーム企業の10~12月期(一部8~10月期と9~11月期)決算が出そろった。今回の決算シーズンは総じて厳しい内容が目立ったが、そうした数字はこの恒例のまとめ記事でもはっきりと表れる結果となっている。
ちなみに今回取り上げる32社は前回の7~9月決算発表時と同じものとなっている。現時点では、3月20日に東証マザーズに新規上場予定のギークスの決算数字をおそらく2019年4~6月の決算シーズンから一部取り上げることとなりそうだ。
なお、これまでと同様に決算期の都合で、gumi<3903>とエイチーム<3662>の数字が2ヶ月前の数字となっているほか、ネクソン<3659>のモバイル事業の売上高も掲載している。また、サイバーエージェント<4751>(表中はCA)は、ゲーム事業の数字のみを取り上げている。
今回の決算では、32社中、11社が増収、20社が減収(1社は横ばい)と減収となった企業が目立った。大手ゲーム各社も含めて今年もクリスマス・年末商戦は苦戦した企業が多かったようだ。
さらに深刻なのが、利益面で赤字計上企業は14社に拡大している。特にDeNA<2432>とコロプラ<3668>というモバイルゲーム大手のうち2社が赤字計上となったのは、市場全体の収益性がさらに低下している象徴と言えるだろう。
ちなみに、32社を売上高と営業利益の増減別に分けると、以下のようになる(並びはコード順)。
増収増益…コーエーテクモHD<3635>、ボルテージ<3639>、モブキャストHD<3664>、イグニス<3689>、ガンホー<3765>、カヤック<3904>、モバイルファクトリー<3912>、LINE<3938>、コナミHD<9766>
増収減益…Aiming<3911>、エディア<3935>、バンダイナムコHD<7832>、スクエニHD<9684>
減収増益…オルトプラス<3672>、ケイブ<3760>、ドリコム<3793>、バンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>
減収減益…ミクシィ<2121>、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、アクセルマーク<3624>、グリー<3632>、KLab<3656>、エイチーム<3662>、enish<3667>、コロプラ<3668>、アエリア<3758>、gumi<3903>、アカツキ<3932>、サイバーエージェント<4751>、セガサミーHD<6460>、マーベラス<7844>、カプコン<9697>
まずは四半期売上高100億円以上の企業を抽出したグラフを見てみたい。この中ではバンダイナムコHDが引き続き好調なことに加え、コナミHDがスクエニHDを上回ったことと、ガンホーがDeNAやカプコンを抜いてミクシィに迫ったことがポイントだろう。
コナミHDは、『パワプロ』『プロスピ』『ウイイレ』などいわゆる同社のスポーツタイトルの定番シリーズが安定した収益を上げていることが強みとなっている。また、ガンホーは、子会社Gravityの『Ragnarok M』が東南アジア展開で急伸長したことが今回の躍進の要因だ。
次に四半期売上高100億円未満の企業を見ると、ドリコムがこの中の上位グループからやや遅れを取り、売上高20億円未満のグループに近づく形となっている。また、コロプラが四半期売上高100億円の大台を割り込んだほか、アエリアも急速に売上高が縮小しているのは気になるところ。
続いて営業利益の四半期推移を見てみよう。前述の通り今回の決算シーズンでは、利益面で苦戦した企業が目立つため、グラフの敷居値をこれまでの20億円から10億円に変更している。そのためまずは四半期実績で営業利益10億円以上の企業を見てみると、ここでもコナミHDの健闘が目立つ。
また、LINEが前四半期の赤字計上から大幅黒字転換したほか、ガンホーがミクシィの営業利益を追い抜き逆転していることがこの四半期のトピックスと言えるだろう。
営業利益20億円未満の企業については、コロプラが赤字計上となっていることに加え、gumiやAimingの赤字幅が増加していることも気になるところ。なお、このグラフは、表記上の都合により、さらに大幅な営業赤字を計上しているDeNAが除外対象となっている。
なお、前述の通り赤字計上企業は14社と集計データ上、過去最高を更新した。ちなみにLINEが黒字転換、DeNAとコロプラが赤字転落となっており、そのほかの12社はすべて前四半期も赤字計上と恒常的な赤字体質の定着が懸念される状況だ。
次にモバイルゲーム大手の売上高推移と営業利益推移をまとめたグラフを見てみたい。売上高は増収となっているが、これはガンホーの寄与度がかなり大きいものとなっている。
一方で、営業利益については、3四半期連続の減少と厳しい状況が続いており、前年同期との比較では半減した格好だ。なお、このグラフだが、積み上げ棒グラフを採用している性質上、赤字はゼロとカウントされる形になる。そのため、合算値で考えるとDeNAとコロプラの赤字分がマイナスとなるため、実態はさらに厳しいと言えるだろう。
上場SAPの売上高推移と営業利益推移もこの四半期はやや苦戦が目立っている。これは数値面の寄与度が大きいKLabやアカツキ、アエリア、gumi、ネクソンといった辺りがおおむね減収となっているためだ。
ちなみにこちらは営業利益推移については、合算値を採用しているため、赤字企業数が高水準で推移していることがストレートにグラフに表れている。2017年の1~3月期から2018年1~3月期を40億円近辺での推移をピークに足元は落ち込んだ状況が続いている。
さて、ここまで市場全体の状況を見てきたが、ここ数四半期続いていることではあるがやはり市場環境は厳しい状況が続いている。ただ、日本市場に進出してきた海外系の企業も発表された決算数字などを見ると決して磐石ではなく、各企業が消耗戦の中で費用を膨らませている印象だ。
そうした中で注目されるのは、グローバルな枠組みでの取り組みということになるだろう。ここ最近の動きで目立つIP許諾の動きもその1つで、KLabが中国の崑崙ゲームと共同開発した『BLEACH』を中国や海外で展開し、成功していることもその一例だろう。
続いて、各社の個別の状況を見てみたい。なお、大手ゲーム各社については、下記の記事を参照していただきたい。
▼大手ゲーム各社まとめ(参照)
家庭用ゲーム大手の3Q、6社中4社が営業増益 カプコンが92%増、玩具好調のバンナムも大幅増 セガサミーとスクエニは5割超の減益
・ボルテージ<3639>
第2四半期期間(10~12月)は、売上高が前四半期比1.3%増、営業損益は400万円の赤字と赤字幅が大きく縮小した。日本語の女性向けタイトルも上向いてきており、四半期ベースでの黒字化が視野に入ってきた。新作も『あやかし恋廻り』が順調な推移となっているもようで、下期に予定している3本の新作タイトルにも期待がかかる。
・モブキャストHD<3664>
第4四半期期間(10~12月)の売上高は前四半期比で横ばいとなったものの、赤字幅が縮小した。期中は『キングダム乱-天下統一への道-』の同盟討伐戦の実装が遅れたものの、実装によりARPPUは改善傾向にあるという。なお、2019年12月期は第2四半期に2タイトルの配信開始を予定しており、次の第1四半期は、その助走期間となる可能性が高そうだ。
・イグニス<3689>
第1四半期(10~12月)は、売上高は前四半期比8.5%増となり、15億円超の大幅赤字を計上していた前四半期と比べると赤字幅が大きく縮小した。ネイティブゲーム事業については、新作『でみめん』のユーザーの継続率が順調に推移しているが、『ぼくとドラゴン』は4周年を控え、漸減傾向が見受けられるだけに、それをカバーできるかどうか今後が問われるところ。
・ガンホー<3765>
第4四半期期間(10~12月)は、売上高が前四半期比59.2%増円、営業利益は同85.0%増と大幅な増収増益を達成した。その最大のけん引役は連結子会社Gravityの提供する『Ragnarok M』で特に東南アジアでの爆発的なヒットが収益に大きく貢献した。『Ragnarok M』については、2019年も北米、南米、オセアニアなど34カ国での配信を開始し、日本展開も予定するなど引き続き寄与度を高めてくることになりそうだ。
・カヤック<3904>
第4四半期期間(10~12月)の売上高は前四半期比13.2%増となり、営業赤字も約3億円縮小した。ただ、回復のけん引役はクライアントワークであり、ソーシャルゲームについては、新作の低迷でほぼ横ばいの推移となっている。なお、今後は大手パブリッシャーと組み、同社はクリエイティブに集中するとしており、今後立て直しが進んでいくのか注目される。
・モバイルファクトリー<3912>
第4四半期期間(10~12月)は、売上高が前四半期比10%増、営業利益も同25%増となり、いずれも過去最高を更新した。主力タイトルの『駅メモ!』が11月にアプリ版の4周年イベントを実施し、好調に推移したことがその要因で、『駅メモ!』自体も売上高とDAU(日次アクティブユーザー数)でともに過去最高を更新したとのこと。
・LINE<3938>
第4四半期期間(10~12月)の売上収益は前四半期比7.9%増となり、営業利益は前四半期の30億円超の赤字計上から90億円の黒字に大幅黒字転換した。広告売上が引き続き業績のけん引役だが、コンテンツ関連では、『LINEマンガ』が決済高で前年同期比89.2%増となるなど大きく伸長しており、『LINE MUSIC』とともに新たな収益源として育ってきている。
・Aiming<3911>
第4四半期期間(10~12月)は、売上高が前四半期比3.8%増となったものの、営業損益は3億6600万円の赤字に赤字幅が拡大した。ただ、これは第3四半期に2019年リリース予定タイトルの共同事業化による相手先負担分を計上した反動によるところが大きく、3ヶ月で極端に収益性が悪化したという状況ではない。次の四半期はこの第4四半期にリリースした3タイトルが寄与してくるが、その3タイトルの状況を踏まえると劇的な収益改善を望むのはやや厳しそうだ。
・エディア<3935>
第3四半期期間(9~11月)の売上高は前四半期比2.3%増となったが、営業損益は前四半期の9300万円の赤字から2億800万円の赤字に赤字幅が拡大した。新作のリリース遅れによる費用の追加発生や新作リリースに伴う広告費の計上で費用が膨らんだ。ただし、他社からの運営移管による運営タイトル獲得は収益に寄与している一方で、新作は『マップラス+カノジョ』がサービス開始4ヶ月で終了となるなど苦戦が続いている。
・オルトプラス<3672>
第1四半期(10~12月)は、売上高は前四半期比8.2%減となったものの、営業赤字幅はやや縮小した。KADOKAWA、トライフォートとの共同タイトル『RELEASE THE SPYCE secret fragrance』が2月12日にリリースされ、第2四半期にどのくらい寄与してくるのかが次の四半期の注目ポイントなりそうだ。
・ケイブ<3760>
第2四半期期間(9~11月)の売上高は前四半期比23.1%減と大きく落ち込んだが、営業損益は前四半期の2億4600万円の赤字から1億9600万円の赤字に縮小した。これは広告宣伝費を前四半期の1億18000万円から3900万円に大きく抑制したため。なお、テコ入れを行っていた『三極ジャスティス』と『ロード・オブ・ダンジョン』の回復は思わしくなく、『三極ジャスティス』のサービス終了が決定した。
・ドリコム<3793>
第3四半期期間(10~12月)は、拡大路線のなかでリリースした一部タイトルの売上不振が影響し、前四半期比11.4%の減収となった。一方で不振だったタイトルの減損処理が一巡したことに加え、労務費と外注費の削減により、赤字幅は縮小した。なお、続く第4四半期は営業黒字に転換する見通しとしている。
・バンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>
第1四半期(10~12月)は、売上高は前四半期比0.8%減と微減にとどまったものの、営業利益は同25.7%増となった。既存タイトルである『ミトラスフィア』と『幻獣契約クリプトラクト』を軸に順調な業績推移になったと言えそうだ。
・ミクシィ<2121>
第3四半期期間(10~12月)の売上高は前四半期比4.2%減、営業利益は同36.3%減と大幅減益となった。モンスト5周年と年末年始キャンペーンにより広告宣伝費が増加した。なお、2019年3月期通期の業績予想は、従来予想を据え置いているものの、現状の進捗率である売上高68.4%、営業利益64.0%から見るとやや苦しい状況だ。
・ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>
第3四半期期間(10~12月)の業績を四半期推移で見ると、売上高は前四半期比22.9%減となった。また、営業損益はゲーム事業が期初の想定を下回る推移となり、他事業の赤字分をカバーできず、21億円の赤字に転落した。なお、ゲーム事業は外部プラットフォーマーに対する債権額に関して、過去の支払手数料等の計上漏れが判明し、約8億円の一時的な会計処理も発生している。
・アクセルマーク<3624>
第1四半期(10~12月)は、売上高が前四半期比9.7%減となり、営業赤字は前四半期の1億1400万円の赤字から1億4300万円の赤字に拡大した。『ワールドクロスサーガ』の運営主体を他社に変更したことや、複数ゲームタイトルで不具合によるメンテナンスなどが発生し、一時的にゲームがプレイできない状況が発生したことが収益悪化につながった。
・グリー<3632>
第2四半期期間(10~12月)の売上高は前四半期比4.3%減、営業利益は同6.5%減となった。9月末にリリースした『ワイルドアームズ ミリオンメモリーズ』が苦戦し、既存タイトルの漸減分をカバーできなかった格好だ。ただ、一方で『アナザーエデン』の海外展開の初動は順調だったもようで、海外への自社配信のノウハウが蓄積できていることはポジティブな要素と言えそうだ。
・KLab<3656>
第4四半期期間(10~12月)は、『キャプテン翼』の好調で会社側予想を上ブレしたものの、前四半期がその『キャプテン翼』と『BLEACH Brave Souls』寄与で好調だった反動が出て、売上高で前四半期比13.5%減、営業利益で同21.1%減となった。一方で、第4四半期の海外売上高は29億6100万円と3四半期連続で約30億円規模の推移となっており、海外で安定した収益を計上できる体制が整ってきたことは評価したい。
・エイチーム<3662>
第1四半期(8~10月)は、売上高が前四半期比4.4%減、営業利益は同45.7%減となった。期中は新作『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE-』を10月21日にリリースしたものの、実質1週間程度の寄与にとどまり、その他既存タイトルの減少分をカバーするには至らなかった。また、ライフスタイルサポート事業も売上高は横ばい推移だったが、期初の方針通り新規サービスへの先行投資を行っており、利益率が低下している。
・enish<3667>
第4四半期期間(10~12月)の売上高は前四半期比7.4%減となり、営業赤字は前四半期の1億6000万円の赤字から2億6400万円の赤字に拡大した。『12オーディンズ』のサービスを終了したことに加え、非ゲーム事業のファッションレンタルサービス「EDIST.CLOSET」の譲渡が減収に影響した。また、利益面では減収の影響に加え、新作開発費増加で外注加工費が上昇していることが赤字幅が拡大につながった。
・コロプラ<3668>
第1四半期(10~12月)の売上高は前四半期比22.6%減の98億4800万円となり、営業損益は1億9900万円の赤字に転落した。減収の要因は前四半期に実施した『白猫プロジェクト』の周年イベントの反動が大きく、新作『バクレツモンスター』の苦戦も響いた。一方で、新作開発費用の拡大に加え、期中に「コロプラフェス2018」の開催など10周年記念施策を実施したことで費用が拡大したことも赤字計上につながった。
・アエリア<3758>
第4四半期期間(10~12月)は、売上高が前四半期比28.5%減、営業利益が同11.7%減となった。6月に子会社化したサイバードの売上高が前四半期から寄与しているが、減収幅の大きさから勘案すると、これまで成長のけん引役だった『A3!』にややブレーキがかかっているものと思われる。リリース2周年の周年施策で次の四半期にどのくらい盛り返すことができるのかが注目される。
・gumi<3903>
第2四半期期間(8~10月)は、売上高が前四半期比4.7%減となり、営業赤字が前四半期の2億5100万円の赤字から3億5900万円の赤字に拡大した。『ファントム オブ キル』や『誰ガ為のアルケミスト』などの既存の主力タイトルは堅調だったものの、『ブレイブ フロンティア2』や『ドールズオーダー』『ブレイドスマッシュ』などが苦戦した。なお、期中にリリースした『ブレイドスマッシュ』は4月16日付でのサービス終了が決定している。
・アカツキ<3932>
第3四半期期間(10~12月)の売上高は前四半期比13.6%減、営業利益は同22.3%減となった。これは『ドッカンバトル』の2.5億ダウンロードイベントを8月に実施した反動減によるところが大きい。一方で、12月6日にリリースされたスクウェア・エニックスとの協業タイトル『ロマンシング サガ リ・ユニバース』の寄与は第4四半期からとなる見通し。
・サイバーエージェント<4751>
全体業績では第1四半期(10~12月)の売上高は同3.0%増と四半期ベースで過去最高を更新したものの、ゲーム事業は同1.3%の減収となった。『ドラガリアロスト』が寄与したものの、既存タイトルの落ち込みをカバーし切れなかった。さらに、ゲーム事業の営業利益については、『ドラガリアロスト』の広告宣伝を積極的に展開したことに加え、年末に実施したフェスの費用もあり、前四半期比26.4%減となった。続く第2四半期は、『グランブルーファンタジー』『プリンセスコネクト!Re:Dive』『バンドリ!ガールズパーティ!』が周年を迎えることもあり、売上が伸長する見通し。
・マーベラス<7844>
第3四半期期間(10~12月)は売上高が前四半期比2.0%減、営業利益は同31.8%減となった。ただ、これは新作の影響でコンシューマ事業が前四半期に好調だった反動が大きく、オンライン事業を見ると、売上高は同11.7%増、セグメント利益は同53.1%増となっている。来期、再来期に向けた構造改革にも取り組んでおり、今後も収益改善が進んでいくのか注目される。
さて、この10~12月期のことをあらためて振り返ってみると、総じて苦戦している企業が目立つ印象だ。特に開発費・広告宣伝費など費用面の負担が各社とも一段と重くなっている傾向があり、モバイルゲーム大手のDeNAとコロプラが赤字計上となったのも1つの象徴と言えそうだ。
一方で、ガンホーが子会社Gravityの『Ragnarok M』の東南アジア展開の成功で業績が急回復しているように、グローバルでの展開は引き続き注目されるテーマとなりそうだ。さらにこの『Ragnarok M』や、現在事前登録を実施中の『ラングリッサー モバイル』のようないわゆる逆輸入タイトルの日本国内での展開が成功するかも今後の注目ポイントで、その成否によっては日本と海外両方の市場を開発段階から視野に入れた動きが増えてくることも予想される。
なお、続く1~3月期もパールアビスジャパンの『黒い砂漠モバイル』が順調なスタートを切っており、海外勢の日本進出による競争の激化がさらに続くことになりそうだ。
ちなみに今回取り上げる32社は前回の7~9月決算発表時と同じものとなっている。現時点では、3月20日に東証マザーズに新規上場予定のギークスの決算数字をおそらく2019年4~6月の決算シーズンから一部取り上げることとなりそうだ。
なお、これまでと同様に決算期の都合で、gumi<3903>とエイチーム<3662>の数字が2ヶ月前の数字となっているほか、ネクソン<3659>のモバイル事業の売上高も掲載している。また、サイバーエージェント<4751>(表中はCA)は、ゲーム事業の数字のみを取り上げている。
今回の決算では、32社中、11社が増収、20社が減収(1社は横ばい)と減収となった企業が目立った。大手ゲーム各社も含めて今年もクリスマス・年末商戦は苦戦した企業が多かったようだ。
さらに深刻なのが、利益面で赤字計上企業は14社に拡大している。特にDeNA<2432>とコロプラ<3668>というモバイルゲーム大手のうち2社が赤字計上となったのは、市場全体の収益性がさらに低下している象徴と言えるだろう。
ちなみに、32社を売上高と営業利益の増減別に分けると、以下のようになる(並びはコード順)。
増収増益…コーエーテクモHD<3635>、ボルテージ<3639>、モブキャストHD<3664>、イグニス<3689>、ガンホー<3765>、カヤック<3904>、モバイルファクトリー<3912>、LINE<3938>、コナミHD<9766>
増収減益…Aiming<3911>、エディア<3935>、バンダイナムコHD<7832>、スクエニHD<9684>
減収増益…オルトプラス<3672>、ケイブ<3760>、ドリコム<3793>、バンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>
減収減益…ミクシィ<2121>、ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>、アクセルマーク<3624>、グリー<3632>、KLab<3656>、エイチーム<3662>、enish<3667>、コロプラ<3668>、アエリア<3758>、gumi<3903>、アカツキ<3932>、サイバーエージェント<4751>、セガサミーHD<6460>、マーベラス<7844>、カプコン<9697>
■スポーツタイトル好調のコナミHDと『Ragnarok M』貢献のガンホーが伸長
まずは四半期売上高100億円以上の企業を抽出したグラフを見てみたい。この中ではバンダイナムコHDが引き続き好調なことに加え、コナミHDがスクエニHDを上回ったことと、ガンホーがDeNAやカプコンを抜いてミクシィに迫ったことがポイントだろう。
コナミHDは、『パワプロ』『プロスピ』『ウイイレ』などいわゆる同社のスポーツタイトルの定番シリーズが安定した収益を上げていることが強みとなっている。また、ガンホーは、子会社Gravityの『Ragnarok M』が東南アジア展開で急伸長したことが今回の躍進の要因だ。
次に四半期売上高100億円未満の企業を見ると、ドリコムがこの中の上位グループからやや遅れを取り、売上高20億円未満のグループに近づく形となっている。また、コロプラが四半期売上高100億円の大台を割り込んだほか、アエリアも急速に売上高が縮小しているのは気になるところ。
■利益面で苦戦する企業が目立つ ガンホーとミクシィの営業利益が逆転
続いて営業利益の四半期推移を見てみよう。前述の通り今回の決算シーズンでは、利益面で苦戦した企業が目立つため、グラフの敷居値をこれまでの20億円から10億円に変更している。そのためまずは四半期実績で営業利益10億円以上の企業を見てみると、ここでもコナミHDの健闘が目立つ。
また、LINEが前四半期の赤字計上から大幅黒字転換したほか、ガンホーがミクシィの営業利益を追い抜き逆転していることがこの四半期のトピックスと言えるだろう。
営業利益20億円未満の企業については、コロプラが赤字計上となっていることに加え、gumiやAimingの赤字幅が増加していることも気になるところ。なお、このグラフは、表記上の都合により、さらに大幅な営業赤字を計上しているDeNAが除外対象となっている。
なお、前述の通り赤字計上企業は14社と集計データ上、過去最高を更新した。ちなみにLINEが黒字転換、DeNAとコロプラが赤字転落となっており、そのほかの12社はすべて前四半期も赤字計上と恒常的な赤字体質の定着が懸念される状況だ。
■モバイルゲーム大手の営業利益が急減 前年同期比で半減に
次にモバイルゲーム大手の売上高推移と営業利益推移をまとめたグラフを見てみたい。売上高は増収となっているが、これはガンホーの寄与度がかなり大きいものとなっている。
一方で、営業利益については、3四半期連続の減少と厳しい状況が続いており、前年同期との比較では半減した格好だ。なお、このグラフだが、積み上げ棒グラフを採用している性質上、赤字はゼロとカウントされる形になる。そのため、合算値で考えるとDeNAとコロプラの赤字分がマイナスとなるため、実態はさらに厳しいと言えるだろう。
上場SAPの売上高推移と営業利益推移もこの四半期はやや苦戦が目立っている。これは数値面の寄与度が大きいKLabやアカツキ、アエリア、gumi、ネクソンといった辺りがおおむね減収となっているためだ。
ちなみにこちらは営業利益推移については、合算値を採用しているため、赤字企業数が高水準で推移していることがストレートにグラフに表れている。2017年の1~3月期から2018年1~3月期を40億円近辺での推移をピークに足元は落ち込んだ状況が続いている。
■市場は消耗戦の様相に グローバルな枠組みでの収益化が1つの形に
さて、ここまで市場全体の状況を見てきたが、ここ数四半期続いていることではあるがやはり市場環境は厳しい状況が続いている。ただ、日本市場に進出してきた海外系の企業も発表された決算数字などを見ると決して磐石ではなく、各企業が消耗戦の中で費用を膨らませている印象だ。
そうした中で注目されるのは、グローバルな枠組みでの取り組みということになるだろう。ここ最近の動きで目立つIP許諾の動きもその1つで、KLabが中国の崑崙ゲームと共同開発した『BLEACH』を中国や海外で展開し、成功していることもその一例だろう。
続いて、各社の個別の状況を見てみたい。なお、大手ゲーム各社については、下記の記事を参照していただきたい。
▼大手ゲーム各社まとめ(参照)
家庭用ゲーム大手の3Q、6社中4社が営業増益 カプコンが92%増、玩具好調のバンナムも大幅増 セガサミーとスクエニは5割超の減益
■増収増益組
・ボルテージ<3639>
第2四半期期間(10~12月)は、売上高が前四半期比1.3%増、営業損益は400万円の赤字と赤字幅が大きく縮小した。日本語の女性向けタイトルも上向いてきており、四半期ベースでの黒字化が視野に入ってきた。新作も『あやかし恋廻り』が順調な推移となっているもようで、下期に予定している3本の新作タイトルにも期待がかかる。
・モブキャストHD<3664>
第4四半期期間(10~12月)の売上高は前四半期比で横ばいとなったものの、赤字幅が縮小した。期中は『キングダム乱-天下統一への道-』の同盟討伐戦の実装が遅れたものの、実装によりARPPUは改善傾向にあるという。なお、2019年12月期は第2四半期に2タイトルの配信開始を予定しており、次の第1四半期は、その助走期間となる可能性が高そうだ。
・イグニス<3689>
第1四半期(10~12月)は、売上高は前四半期比8.5%増となり、15億円超の大幅赤字を計上していた前四半期と比べると赤字幅が大きく縮小した。ネイティブゲーム事業については、新作『でみめん』のユーザーの継続率が順調に推移しているが、『ぼくとドラゴン』は4周年を控え、漸減傾向が見受けられるだけに、それをカバーできるかどうか今後が問われるところ。
・ガンホー<3765>
第4四半期期間(10~12月)は、売上高が前四半期比59.2%増円、営業利益は同85.0%増と大幅な増収増益を達成した。その最大のけん引役は連結子会社Gravityの提供する『Ragnarok M』で特に東南アジアでの爆発的なヒットが収益に大きく貢献した。『Ragnarok M』については、2019年も北米、南米、オセアニアなど34カ国での配信を開始し、日本展開も予定するなど引き続き寄与度を高めてくることになりそうだ。
・カヤック<3904>
第4四半期期間(10~12月)の売上高は前四半期比13.2%増となり、営業赤字も約3億円縮小した。ただ、回復のけん引役はクライアントワークであり、ソーシャルゲームについては、新作の低迷でほぼ横ばいの推移となっている。なお、今後は大手パブリッシャーと組み、同社はクリエイティブに集中するとしており、今後立て直しが進んでいくのか注目される。
・モバイルファクトリー<3912>
第4四半期期間(10~12月)は、売上高が前四半期比10%増、営業利益も同25%増となり、いずれも過去最高を更新した。主力タイトルの『駅メモ!』が11月にアプリ版の4周年イベントを実施し、好調に推移したことがその要因で、『駅メモ!』自体も売上高とDAU(日次アクティブユーザー数)でともに過去最高を更新したとのこと。
・LINE<3938>
第4四半期期間(10~12月)の売上収益は前四半期比7.9%増となり、営業利益は前四半期の30億円超の赤字計上から90億円の黒字に大幅黒字転換した。広告売上が引き続き業績のけん引役だが、コンテンツ関連では、『LINEマンガ』が決済高で前年同期比89.2%増となるなど大きく伸長しており、『LINE MUSIC』とともに新たな収益源として育ってきている。
■増収減益組
・Aiming<3911>
第4四半期期間(10~12月)は、売上高が前四半期比3.8%増となったものの、営業損益は3億6600万円の赤字に赤字幅が拡大した。ただ、これは第3四半期に2019年リリース予定タイトルの共同事業化による相手先負担分を計上した反動によるところが大きく、3ヶ月で極端に収益性が悪化したという状況ではない。次の四半期はこの第4四半期にリリースした3タイトルが寄与してくるが、その3タイトルの状況を踏まえると劇的な収益改善を望むのはやや厳しそうだ。
・エディア<3935>
第3四半期期間(9~11月)の売上高は前四半期比2.3%増となったが、営業損益は前四半期の9300万円の赤字から2億800万円の赤字に赤字幅が拡大した。新作のリリース遅れによる費用の追加発生や新作リリースに伴う広告費の計上で費用が膨らんだ。ただし、他社からの運営移管による運営タイトル獲得は収益に寄与している一方で、新作は『マップラス+カノジョ』がサービス開始4ヶ月で終了となるなど苦戦が続いている。
■減収増益組
・オルトプラス<3672>
第1四半期(10~12月)は、売上高は前四半期比8.2%減となったものの、営業赤字幅はやや縮小した。KADOKAWA、トライフォートとの共同タイトル『RELEASE THE SPYCE secret fragrance』が2月12日にリリースされ、第2四半期にどのくらい寄与してくるのかが次の四半期の注目ポイントなりそうだ。
・ケイブ<3760>
第2四半期期間(9~11月)の売上高は前四半期比23.1%減と大きく落ち込んだが、営業損益は前四半期の2億4600万円の赤字から1億9600万円の赤字に縮小した。これは広告宣伝費を前四半期の1億18000万円から3900万円に大きく抑制したため。なお、テコ入れを行っていた『三極ジャスティス』と『ロード・オブ・ダンジョン』の回復は思わしくなく、『三極ジャスティス』のサービス終了が決定した。
・ドリコム<3793>
第3四半期期間(10~12月)は、拡大路線のなかでリリースした一部タイトルの売上不振が影響し、前四半期比11.4%の減収となった。一方で不振だったタイトルの減損処理が一巡したことに加え、労務費と外注費の削減により、赤字幅は縮小した。なお、続く第4四半期は営業黒字に転換する見通しとしている。
・バンク・オブ・イノベーション(BOI)<4393>
第1四半期(10~12月)は、売上高は前四半期比0.8%減と微減にとどまったものの、営業利益は同25.7%増となった。既存タイトルである『ミトラスフィア』と『幻獣契約クリプトラクト』を軸に順調な業績推移になったと言えそうだ。
■減収減益組
・ミクシィ<2121>
第3四半期期間(10~12月)の売上高は前四半期比4.2%減、営業利益は同36.3%減と大幅減益となった。モンスト5周年と年末年始キャンペーンにより広告宣伝費が増加した。なお、2019年3月期通期の業績予想は、従来予想を据え置いているものの、現状の進捗率である売上高68.4%、営業利益64.0%から見るとやや苦しい状況だ。
・ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>
第3四半期期間(10~12月)の業績を四半期推移で見ると、売上高は前四半期比22.9%減となった。また、営業損益はゲーム事業が期初の想定を下回る推移となり、他事業の赤字分をカバーできず、21億円の赤字に転落した。なお、ゲーム事業は外部プラットフォーマーに対する債権額に関して、過去の支払手数料等の計上漏れが判明し、約8億円の一時的な会計処理も発生している。
・アクセルマーク<3624>
第1四半期(10~12月)は、売上高が前四半期比9.7%減となり、営業赤字は前四半期の1億1400万円の赤字から1億4300万円の赤字に拡大した。『ワールドクロスサーガ』の運営主体を他社に変更したことや、複数ゲームタイトルで不具合によるメンテナンスなどが発生し、一時的にゲームがプレイできない状況が発生したことが収益悪化につながった。
・グリー<3632>
第2四半期期間(10~12月)の売上高は前四半期比4.3%減、営業利益は同6.5%減となった。9月末にリリースした『ワイルドアームズ ミリオンメモリーズ』が苦戦し、既存タイトルの漸減分をカバーできなかった格好だ。ただ、一方で『アナザーエデン』の海外展開の初動は順調だったもようで、海外への自社配信のノウハウが蓄積できていることはポジティブな要素と言えそうだ。
・KLab<3656>
第4四半期期間(10~12月)は、『キャプテン翼』の好調で会社側予想を上ブレしたものの、前四半期がその『キャプテン翼』と『BLEACH Brave Souls』寄与で好調だった反動が出て、売上高で前四半期比13.5%減、営業利益で同21.1%減となった。一方で、第4四半期の海外売上高は29億6100万円と3四半期連続で約30億円規模の推移となっており、海外で安定した収益を計上できる体制が整ってきたことは評価したい。
・エイチーム<3662>
第1四半期(8~10月)は、売上高が前四半期比4.4%減、営業利益は同45.7%減となった。期中は新作『少女☆歌劇 レヴュースタァライト -Re LIVE-』を10月21日にリリースしたものの、実質1週間程度の寄与にとどまり、その他既存タイトルの減少分をカバーするには至らなかった。また、ライフスタイルサポート事業も売上高は横ばい推移だったが、期初の方針通り新規サービスへの先行投資を行っており、利益率が低下している。
・enish<3667>
第4四半期期間(10~12月)の売上高は前四半期比7.4%減となり、営業赤字は前四半期の1億6000万円の赤字から2億6400万円の赤字に拡大した。『12オーディンズ』のサービスを終了したことに加え、非ゲーム事業のファッションレンタルサービス「EDIST.CLOSET」の譲渡が減収に影響した。また、利益面では減収の影響に加え、新作開発費増加で外注加工費が上昇していることが赤字幅が拡大につながった。
・コロプラ<3668>
第1四半期(10~12月)の売上高は前四半期比22.6%減の98億4800万円となり、営業損益は1億9900万円の赤字に転落した。減収の要因は前四半期に実施した『白猫プロジェクト』の周年イベントの反動が大きく、新作『バクレツモンスター』の苦戦も響いた。一方で、新作開発費用の拡大に加え、期中に「コロプラフェス2018」の開催など10周年記念施策を実施したことで費用が拡大したことも赤字計上につながった。
・アエリア<3758>
第4四半期期間(10~12月)は、売上高が前四半期比28.5%減、営業利益が同11.7%減となった。6月に子会社化したサイバードの売上高が前四半期から寄与しているが、減収幅の大きさから勘案すると、これまで成長のけん引役だった『A3!』にややブレーキがかかっているものと思われる。リリース2周年の周年施策で次の四半期にどのくらい盛り返すことができるのかが注目される。
・gumi<3903>
第2四半期期間(8~10月)は、売上高が前四半期比4.7%減となり、営業赤字が前四半期の2億5100万円の赤字から3億5900万円の赤字に拡大した。『ファントム オブ キル』や『誰ガ為のアルケミスト』などの既存の主力タイトルは堅調だったものの、『ブレイブ フロンティア2』や『ドールズオーダー』『ブレイドスマッシュ』などが苦戦した。なお、期中にリリースした『ブレイドスマッシュ』は4月16日付でのサービス終了が決定している。
・アカツキ<3932>
第3四半期期間(10~12月)の売上高は前四半期比13.6%減、営業利益は同22.3%減となった。これは『ドッカンバトル』の2.5億ダウンロードイベントを8月に実施した反動減によるところが大きい。一方で、12月6日にリリースされたスクウェア・エニックスとの協業タイトル『ロマンシング サガ リ・ユニバース』の寄与は第4四半期からとなる見通し。
・サイバーエージェント<4751>
全体業績では第1四半期(10~12月)の売上高は同3.0%増と四半期ベースで過去最高を更新したものの、ゲーム事業は同1.3%の減収となった。『ドラガリアロスト』が寄与したものの、既存タイトルの落ち込みをカバーし切れなかった。さらに、ゲーム事業の営業利益については、『ドラガリアロスト』の広告宣伝を積極的に展開したことに加え、年末に実施したフェスの費用もあり、前四半期比26.4%減となった。続く第2四半期は、『グランブルーファンタジー』『プリンセスコネクト!Re:Dive』『バンドリ!ガールズパーティ!』が周年を迎えることもあり、売上が伸長する見通し。
・マーベラス<7844>
第3四半期期間(10~12月)は売上高が前四半期比2.0%減、営業利益は同31.8%減となった。ただ、これは新作の影響でコンシューマ事業が前四半期に好調だった反動が大きく、オンライン事業を見ると、売上高は同11.7%増、セグメント利益は同53.1%増となっている。来期、再来期に向けた構造改革にも取り組んでおり、今後も収益改善が進んでいくのか注目される。
■まとめ
さて、この10~12月期のことをあらためて振り返ってみると、総じて苦戦している企業が目立つ印象だ。特に開発費・広告宣伝費など費用面の負担が各社とも一段と重くなっている傾向があり、モバイルゲーム大手のDeNAとコロプラが赤字計上となったのも1つの象徴と言えそうだ。
一方で、ガンホーが子会社Gravityの『Ragnarok M』の東南アジア展開の成功で業績が急回復しているように、グローバルでの展開は引き続き注目されるテーマとなりそうだ。さらにこの『Ragnarok M』や、現在事前登録を実施中の『ラングリッサー モバイル』のようないわゆる逆輸入タイトルの日本国内での展開が成功するかも今後の注目ポイントで、その成否によっては日本と海外両方の市場を開発段階から視野に入れた動きが増えてくることも予想される。
なお、続く1~3月期もパールアビスジャパンの『黒い砂漠モバイル』が順調なスタートを切っており、海外勢の日本進出による競争の激化がさらに続くことになりそうだ。
(編集部:柴田正之)