ゲームエイジ総研は、昨日(3月14日)、10代~40代の男女2000人を対象として、ゲーマーの『課金の仕方』にフォーカスした調査を行ったことを明らかにした。あわせて、ゲーマーのライフスタイルや消費動向についても調べたとのことだった。
調査の概要は以下のとおり。
<プレスリリースより>
ゲーマーに課金経験を聞いたところ、 ゲーマーの51.5%が課金経験があると回答。
しかし、 「課金してプレイはしたことがあるが、 ほとんど課金はしない」と、 課金経験があるという程度のゲーマーは38%であり、 日常的に課金をしているゲーマーは13.5%と1割程度でした。
課金スタイルとして、 「ほぼ毎月予算を決めて課金する」ゲーマーは、 6.8%、 「気に入ったゲームをプレイするときだけ、 まとめて課金する」ゲーマーは6.7%と、 同じ規模でした。 【グラフ1】
双方とも“課金プレイをするゲーマー”ですが、 「予算を決めて課金する」ゲーマーと、 「まとめて課金する」ゲーマーでは、 それぞれにどのような違いがあるのか、 今回は探ってみたいと思います。
まずは、 性年代別のデータを見ると「ほぼ毎月予算を決めて課金する(以下、 予算を決めて課金)」ゲーマーで多かったのは男性30代26.7%、 男性20代17.1%でした。
「気に入ったゲームをプレイするときだけ、 まとめて課金する(以下、 まとめて課金)」ゲーマーは、 比較的全性年代層に均等に存在しましたが、 最も多かったのは、 男性20代で21.2%、 女性10代で15.4%という結果でした。
年代で見ると「まとめて課金」ゲーマーは10~20代の若年層で60.6%を占め、 「予算を決めて課金」ゲーマーは30~40代で64.7%を占めており、 世代構成に違いが見られました。 【グラフ2】
好きなジャンルを聞くと、 「RPG(ロールプレイングゲーム)」「アクションゲーム」などは「予算を決めて課金」ゲーマー「まとめて課金」ゲーマー共に高い傾向が見られますが、 特徴的なのは、 「予算を決めて課金」ゲーマーには「バトルロワイヤルゲーム」や「シューティングゲーム」が好まれ、 「まとめて課金」ゲーマーには「音楽ゲーム」がより好まれている傾向が見られたことです。 【グラフ3】
また、 ゲーム全般に対する考え方や行動を見てみると、 「予算を決めて課金」ゲーマーは、 「ゲームをすることでストレス解消になる」「ゲームができる時間をとても楽しみにしている」「ゲームをする時間が1日の自由時間の中で多い」などが高い傾向が見られました(ゲーマー全体比)。 一方で、 「まとめて課金」ゲーマーでは、 「長く続けているゲームがある」「自分はゲーマーだと思う」「課金はしないと思っているが、 ついついしてしまう」などの項目が高い傾向でした。 【グラフ4】
「予算を決めて課金」ゲーマーは好きなジャンルも幅広く、 日々のストレス解消としてゲームをプレイすることが楽しみとなっています。 もはや、 ゲームが日常に欠かせない存在となっていることがうかがえます。
「まとめて課金」ゲーマーは、 ひとつのゲームタイトルへのコミットメントが高く、 長く続けているからこそ、 ここぞという“課金どころ”を自分なりにおさえ、 メリハリをつけてプレイしているようです。
また、 「まとめて課金」ゲーマーは「課金はしないと思っているが、 ついついしてしまう」や「自称ゲーマー」の項目も高く、 以前分析した“自称ゲーマー”像(“マニアックでオタク的”とはかけ離れている現代の『ゲーマー』像の特徴とも重なる結果となりました。
次に「予算を決めて課金」ゲーマーと「まとめて課金」ゲーマーの日頃の考えや行動といったライフスタイルの特徴を見てみます。
「時間やお金を使っていること」を聞くと、 「予算を決めて課金」ゲーマーは「充実感を得る」ことが33.3%と高く、 さらに「感動する」こと、 「競争・勝負をする」ことなどが日本人全体と比較して高い項目でした。 一方、 「まとめて課金」ゲーマーは「一時の現実逃避」(22.1%)が日本人全体と比較し高く、 その他「爽快感を得る」「創作の楽しさを味わう」なども高い傾向が見られました。 【グラフ5】
また、 「憧れるイメージ」では、 「予算を決めて課金」ゲーマーは「品がある」が最も高く42.9%、 加えて、 「都会的」「中世的」といった洗練された印象の項目が日本人全体と比較して高い傾向でしたが、 「まとめて課金」ゲーマーは、 「明るい」「活発・元気」「キャラの立つ」といった積極的な印象の項目が高く、 「憧れるイメージ」も違った特徴が見られました。 【グラフ6】
次に、 「日ごろの情報源」では、 「予算を決めて課金」ゲーマーでは、 「インターネット動画番組」が最も多く41%がネット動画番組を情報源としています。 一方「まとめて課金」ゲーマーの56.7%は「Twitter」を情報源として利用しています。
また、 「予算を決めて課金」ゲーマーは、 日本人全体と比較して「国内外のニュース」に影響を受けるという項目が高い一方、 「まとめて課金」ゲーマーでは、 「SNS」や「アニメ・コミック」「音楽」などのエンターテインメントからの影響を受けるという傾向が見られました。
ゲーム意識のみならず、 ライフスタイルも鑑みると、 「予算を決めて課金」ゲーマーは、 “ゲームをプレイする”時間は、 日常的であり、 ストレス発散をするための楽しみな時間と捉えています。またこの層にとってゲームは、 求めている充実感や感動を与えてくれるものであるためそれらを継続的させるために毎月予算を決めてお金を使っていることがうかがえます。 一方、 「まとめて課金」ゲーマーは、 ゲームによって「現実逃避」「爽快感」「創作」といったような、 エンターテインメントならではの没入感に浸ることが重要となっており、 さらに没入するために(ついつい)まとめてお金を使っているようです。
上記のように、 “日常的に課金プレイする”と言っても、 課金スタイルの違いは、 プレイするゲームのタイトルやジャンルが違うというだけではなく、 その背景にある“心理的に求めていること”自体が異なってくることがわかります。
今回の結果から見えたように、 今や、 個人の志向や欲求はその行動だけでは非常に捉えにくい時代とも言えるでしょう。 個人個人の考え方が多様化しており、 さらに情報との接点・選択肢も非常に多くなっています。 世代間ギャップという言葉では語れないほど、 掴みどころのない個人の志向や欲求に対して、 何をどのようにして訴えかけていくのかということは、 企業におけるマーケティングにおいて大きな課題です。 商品やサービス、 値段といったような分かりやすい価値に加えて、 ユーザーひとりひとりの情報に至るまでの経緯や過程、 感情の移り変わり、 それらの背景などに真摯に向き合いながら、 細やかに対応していくことがより重要になっているのではなのではないでしょうか。
調査の概要は以下のとおり。
<プレスリリースより>
■日常的に課金プレイするゲーマーは13.5%と、 約1割程度
⇒ゲーマーの51.5%と半数以上が課金経験ありと回答
⇒ゲーマーの51.5%と半数以上が課金経験ありと回答
ゲーマーに課金経験を聞いたところ、 ゲーマーの51.5%が課金経験があると回答。
しかし、 「課金してプレイはしたことがあるが、 ほとんど課金はしない」と、 課金経験があるという程度のゲーマーは38%であり、 日常的に課金をしているゲーマーは13.5%と1割程度でした。
課金スタイルとして、 「ほぼ毎月予算を決めて課金する」ゲーマーは、 6.8%、 「気に入ったゲームをプレイするときだけ、 まとめて課金する」ゲーマーは6.7%と、 同じ規模でした。 【グラフ1】
双方とも“課金プレイをするゲーマー”ですが、 「予算を決めて課金する」ゲーマーと、 「まとめて課金する」ゲーマーでは、 それぞれにどのような違いがあるのか、 今回は探ってみたいと思います。
■「予算を決めて課金」ゲーマーは30~40代で64.7%、 「まとめて課金」ゲーマーは10~20代で60.6%
まずは、 性年代別のデータを見ると「ほぼ毎月予算を決めて課金する(以下、 予算を決めて課金)」ゲーマーで多かったのは男性30代26.7%、 男性20代17.1%でした。
「気に入ったゲームをプレイするときだけ、 まとめて課金する(以下、 まとめて課金)」ゲーマーは、 比較的全性年代層に均等に存在しましたが、 最も多かったのは、 男性20代で21.2%、 女性10代で15.4%という結果でした。
年代で見ると「まとめて課金」ゲーマーは10~20代の若年層で60.6%を占め、 「予算を決めて課金」ゲーマーは30~40代で64.7%を占めており、 世代構成に違いが見られました。 【グラフ2】
■「予算を決めて課金」ゲーマーはゲームプレイすることで日々のストレス解消
⇒「まとめて課金」ゲーマーはひとつのゲームタイトルへのコミットメントが高い
⇒「まとめて課金」ゲーマーはひとつのゲームタイトルへのコミットメントが高い
好きなジャンルを聞くと、 「RPG(ロールプレイングゲーム)」「アクションゲーム」などは「予算を決めて課金」ゲーマー「まとめて課金」ゲーマー共に高い傾向が見られますが、 特徴的なのは、 「予算を決めて課金」ゲーマーには「バトルロワイヤルゲーム」や「シューティングゲーム」が好まれ、 「まとめて課金」ゲーマーには「音楽ゲーム」がより好まれている傾向が見られたことです。 【グラフ3】
また、 ゲーム全般に対する考え方や行動を見てみると、 「予算を決めて課金」ゲーマーは、 「ゲームをすることでストレス解消になる」「ゲームができる時間をとても楽しみにしている」「ゲームをする時間が1日の自由時間の中で多い」などが高い傾向が見られました(ゲーマー全体比)。 一方で、 「まとめて課金」ゲーマーでは、 「長く続けているゲームがある」「自分はゲーマーだと思う」「課金はしないと思っているが、 ついついしてしまう」などの項目が高い傾向でした。 【グラフ4】
「予算を決めて課金」ゲーマーは好きなジャンルも幅広く、 日々のストレス解消としてゲームをプレイすることが楽しみとなっています。 もはや、 ゲームが日常に欠かせない存在となっていることがうかがえます。
「まとめて課金」ゲーマーは、 ひとつのゲームタイトルへのコミットメントが高く、 長く続けているからこそ、 ここぞという“課金どころ”を自分なりにおさえ、 メリハリをつけてプレイしているようです。
また、 「まとめて課金」ゲーマーは「課金はしないと思っているが、 ついついしてしまう」や「自称ゲーマー」の項目も高く、 以前分析した“自称ゲーマー”像(“マニアックでオタク的”とはかけ離れている現代の『ゲーマー』像の特徴とも重なる結果となりました。
■「予算を決めて課金」ゲーマーは「充実感を得る」こと
「まとめて課金」ゲーマーは「一時の現実逃避」にお金を使う
「まとめて課金」ゲーマーは「一時の現実逃避」にお金を使う
次に「予算を決めて課金」ゲーマーと「まとめて課金」ゲーマーの日頃の考えや行動といったライフスタイルの特徴を見てみます。
「時間やお金を使っていること」を聞くと、 「予算を決めて課金」ゲーマーは「充実感を得る」ことが33.3%と高く、 さらに「感動する」こと、 「競争・勝負をする」ことなどが日本人全体と比較して高い項目でした。 一方、 「まとめて課金」ゲーマーは「一時の現実逃避」(22.1%)が日本人全体と比較し高く、 その他「爽快感を得る」「創作の楽しさを味わう」なども高い傾向が見られました。 【グラフ5】
また、 「憧れるイメージ」では、 「予算を決めて課金」ゲーマーは「品がある」が最も高く42.9%、 加えて、 「都会的」「中世的」といった洗練された印象の項目が日本人全体と比較して高い傾向でしたが、 「まとめて課金」ゲーマーは、 「明るい」「活発・元気」「キャラの立つ」といった積極的な印象の項目が高く、 「憧れるイメージ」も違った特徴が見られました。 【グラフ6】
次に、 「日ごろの情報源」では、 「予算を決めて課金」ゲーマーでは、 「インターネット動画番組」が最も多く41%がネット動画番組を情報源としています。 一方「まとめて課金」ゲーマーの56.7%は「Twitter」を情報源として利用しています。
また、 「予算を決めて課金」ゲーマーは、 日本人全体と比較して「国内外のニュース」に影響を受けるという項目が高い一方、 「まとめて課金」ゲーマーでは、 「SNS」や「アニメ・コミック」「音楽」などのエンターテインメントからの影響を受けるという傾向が見られました。
ゲーム意識のみならず、 ライフスタイルも鑑みると、 「予算を決めて課金」ゲーマーは、 “ゲームをプレイする”時間は、 日常的であり、 ストレス発散をするための楽しみな時間と捉えています。またこの層にとってゲームは、 求めている充実感や感動を与えてくれるものであるためそれらを継続的させるために毎月予算を決めてお金を使っていることがうかがえます。 一方、 「まとめて課金」ゲーマーは、 ゲームによって「現実逃避」「爽快感」「創作」といったような、 エンターテインメントならではの没入感に浸ることが重要となっており、 さらに没入するために(ついつい)まとめてお金を使っているようです。
上記のように、 “日常的に課金プレイする”と言っても、 課金スタイルの違いは、 プレイするゲームのタイトルやジャンルが違うというだけではなく、 その背景にある“心理的に求めていること”自体が異なってくることがわかります。
今回の結果から見えたように、 今や、 個人の志向や欲求はその行動だけでは非常に捉えにくい時代とも言えるでしょう。 個人個人の考え方が多様化しており、 さらに情報との接点・選択肢も非常に多くなっています。 世代間ギャップという言葉では語れないほど、 掴みどころのない個人の志向や欲求に対して、 何をどのようにして訴えかけていくのかということは、 企業におけるマーケティングにおいて大きな課題です。 商品やサービス、 値段といったような分かりやすい価値に加えて、 ユーザーひとりひとりの情報に至るまでの経緯や過程、 感情の移り変わり、 それらの背景などに真摯に向き合いながら、 細やかに対応していくことがより重要になっているのではなのではないでしょうか。
会社情報
- 会社名
- ゲームエイジ総研