ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>は、スマートフォン向けソーシャルアプリのngmocoを完全子会社化するとともに、買収対価の一部として第三者割当てによる新株発行及び新株予約権を発行する、と発表しました。買収の対価は最大で4.03億米ドル(約342億円)相当です。
同社では、今回の買収について、世界的にスマートフォン市場の拡大が予想される中、DeNAの持つコミュニティ運営ノウハウ、ソーシャルゲーム企画力、マネタイゼーションノウハウといった強みと、スマートフォン向けゲーム開発ノウハウやプラットフォーム開発力を持つngmoco社が一体運営を図ることで、世界No.1のソーシャルゲームプラットフォームを構築させることが重要と判断したため、としています。
ngmoco社は、iPhone/iPod touch向けゲームだけでなく、会員数1200万人・119タイトルを持つゲームコミュニティプラットフォーム「plus+Network」のサービスを運営している、とのこと。DeNA社では、スマートフォン向けプラットフォームとして「MiniNation」がありますが、「plus+Network」との統合を進め、収益の柱に育成する一方、別途、スマートフォン版「モバゲータウン」を年内にも開始する予定。
また、ngmoco社は、iOSとAndroid双方のゲーム開発に対応したゲーム開発エンジン「ngGame」(仮称)を構築しており、2011年前半を目処に国内外のゲームデベロッパーに提供することを計画しています。ゲームデベロッパーは、このゲームエンジンを活用することで、「plus+Network」とスマートフォン版「モバゲータウン」の双方に効率的なゲーム開発が可能になり、収益機会を拡大することが可能になるそうです。
買収の対価については、買収実行時は3.03億米ドル(約257億円)。内訳は、負数株式1.46億米ドル、新株予約権0.27億米ドル、現金1.28億米ドルです。業績連動型は、最大1.00億ドル(約85億円)。内訳は、普通株式0.31億米ドル、新株予約権0.12億米ドル、現金0.56億米ドルです。現金部分は手元資金で賄うそうです。
なお、ngmoco社の過去3年間の連結業績と連結財政状態は下表のとおり。前12月期における連結売上高は、3,156千米ドル(約2億7000万円弱)だそうです。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ディー・エヌ・エー(DeNA)
- 設立
- 1999年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 南場 智子/代表取締役社長兼CEO 岡村 信悟
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上収益1367億3300万円、営業損益282億7000万円の赤字、税引前損益281億3000万円の赤字、最終損益286億8200万円の赤字(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 2432