マーベラス、2Q(4~9月)は営業益34%増に コロナでアミューズメントと音楽映像事業が苦戦 不採算タイトルの整理でオンライン事業は利益率が改善

マーベラス<7844>は、10月30日、2021年3月期の第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表、売上高94億1900万円(前年同期比13.1%減)、営業利益16億9900万円(同34.4%増)、経常利益16億7800万円(同34.5%増)、最終利益11億6000万円(同56.0%増)となった。

オンラインゲームやコンシューマゲームが堅調だったものの、アミューズメント、音楽映像事業は新型コロナウイルスの影響で収益が悪化した。なお、前期に不採算タイトルの整理などを実施したことで全体の収益性は改善している。
 

各セグメントごとの状況は以下のとおり。

①オンライン事業…売上高39億9800万円(前年同期比12.5%増)、セグメント利益9億7500万円(同94.8%増)
『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』や『剣と魔法のログレス いにしえの女神』 などの既存タイトルが引き続き堅調に推移した。新作は、スマートフォン向けゲームアプリ『一騎当千エクストラバースト』を5月25日に、売り切りゲームアプリ『Fate/EXTELLA』 『Fate/EXTELLA LINK』を7月22日に配信開始した。そのほか、前期における不採算タイトルの整理などの効果もあり、利益が増加した。

②コンシューマ事業…売上高39億円(同25.6%減)、セグメント利益11億1100万円(同 26.9%増)
ゲームソフト販売部門は、国内における新作ゲームソフトの発売はなかったものの、海外で『牧場物語 再会のミネラルタウン』北米・欧州版、Windows PC版を7月に発売し、好調なセールスを記録した。さらに、利益率の高いリピート販売も好調に推移した。

しかし、アミュ ーズメント部門は、新型コロナウイルスの影響を大きく受け、売上が減少した。また、ポケモンアミューズメントマシンの最新作『ポケモンメザスタ』を9月17日より稼動開始し、前作『ポケモンガオー レ』の初動を上回る好調なスタートを記録したが、第2四半期への収益貢献は限定的となった。

③音楽映像事業…売上高15億2100万円(同26.1%減)、セグメント利益3億6100万円(同41.4%減)
音楽映像制作部門は、同社主幹事TVアニメ作品「やはり俺の青春ラブコメはまちがってい る。完」を7月より放送開始し、一部パッケージ商品化も行い好調なスタートとなった。また、「ヒーリングっど♥プリキュア」「スター☆トゥインクルプリキュア感謝祭」のパッケージ商品化を行った。

ステージ制作部門は、新型コロナウイルスの影響により予定していた公演を中止していたが、政府・地方自治体の方針や、公益社団法人全国公立文化施設協会、緊急事態舞台芸術ネットワークのガイドラインなどに従った上で、7~8月に舞台「刀剣乱舞」を科白劇という新形態での演劇として、そして「ミュージカル『憂国のモリ アーティ』Op.2 -大英帝国の醜聞-」の公演を実施した。

■2021年3月期の通期予想をレンジ予想で開示
なお、2021年3月期の通期業績見通しは、新型コロナウイルスによる影響を合理的に算定することが困難と判断し未定としていたが、第2四半期期間の進捗状況や各事業への影響など、現時点において入手可能な情報をもとに、レンジ予想で算定した予想を発表した。

2021年3月期通期の連結売上高が210億~234億円(前期比17.2%減~7.7%減)、営業利益は24億5000万~30億円(同変わらず~22.5%増)、経常利益は24億5000万~30億円(同2.1%減~19.9%増)、最終利益は18億~21億円(同0.1%増~16.8%増)の見込みとしている。
 
株式会社マーベラス
https://www.marv.jp/

会社情報

会社名
株式会社マーベラス
設立
1997年6月
代表者
代表取締役社長 執行役員 兼 デジタルコンテンツ事業本部長 佐藤 澄宣
決算期
3月
直近業績
売上高294億9300万円、営業利益24億1500万円、経常利益30億200万円、最終損益5億1700万円の赤字(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7844
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