セガサミーHD、2Q(4~9月)は30億円の営業赤字を計上 ゲームは好調もAMや遊技機事業、リゾート事業が新型コロナで低調 AM施設分野の構造改革で特損計上

セガサミーホールディングス<6460>は、11月6日、2021年3月期の第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表、売上高1102億円(前年同期比33.4%減)、営業損益30億円の赤字(前年同期146億円の黒字)、経常損益35億円の赤字(同126億円の黒字)、最終損益217億円の赤字(同98億円の黒字)となった。

新型コロナウイルス感染症のマイナス影響については第1四半期で底打ちし、第2四半期期間で経常利益を計上したものの、マイナス分をカバーするには至らなかった。また、AM施設分野の構造改革に伴う特別損失を計上(関連記事)し、最終赤字が膨らんだ。
 

セグメント別の状況は以下のとおり。

①遊技機事業…売上高107億円(前年同期比75.7%減)、経常損益124億円の赤字(前年同期72億円の黒字)
パチスロ遊技機は、「パチスロ真・北斗無双」の販売を行い4885台の販売(前年同期2万8360台)となった。パチンコ遊技機は、「P交響詩篇エウレカセブン HI-EVOLUTION ZERO」などの販売を行い1万1342台の販売(前年同期は6万6140台)となった。

②エンタテインメントコンテンツ事業…売上高970億円(同16.2%減)、経常利益168億円(同31.7%増)
コンシューマ分野は、ゲーム本編は『A Total War Saga: TROY』などの新作タイトル を発売したほか、リピート販売が好調に推移し、販売本数は1908万本(前年同期は1210万本)となった。また、F2Pは、9月に配信を開始した『Re:ゼロから始める異世界生活 Lost in Memories』や 『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』が好調な滑り出しを見せており、既存タイトル、新作タイトルともに好調に推移した。

アミューズメント機器分野は、UFOキャッチャーシリーズやプライズを中心に販売し、販売先であるアミューズメント施設の稼働は回復傾向にあるものの、集客数減少に伴い課金収入や機器販売の受注は低調に推移した。アミューズメント施設分野は、6月中旬以降は全店舗で営業を再開し、郊外やショッピングセンター の店舗を中心に施設稼働の回復は進んでいるものの、都心の店舗については引き続き集客が低調に推移していることから、国内既存店舖の売上高は前年同期比で50.1%となり、大幅に減少した。

映像・玩具分野は、映像制作や配分収入に伴う収入を計上したほか、玩具において定番製品を中心に販売したが、新型コロナウイルス感染症の影響により劇場版「名探偵コナン 緋色の弾丸」」の公開が延期となり、配分収入が大幅に減少した。 

③リゾート事業…売上高22億円(同59.2%減)、経常損益46億円の赤字(前年同期31億円の赤字)
「フェニックス・シーガイア・リゾート」において、新型コロナウイルス感染症の影響を受け、引き続き集客数の大幅な落ち込みが見られたことから、利用者数は前年同期比46.4%となった。団体・法人需要は引き続き回復に時間を要する一方で、「Go To トラベル事業」の影響等により個人需要を中心に回復傾向にある。また、日本国内におけるIR参入に向けた費用が発生した。

海外は、PARADISE SEGASAMMY(持分法適用関連会社)が運営する「パラダイスシテ
ィ」において、新型コロナウイルス感染症の影響等により、1月~6月のドロップ額(テーブルにおけるチップ購入額)が前年同期比で47.3%、カジノ来場者数が前年同期比55.9%となるなど、大幅な落ち込みが見られた。また、一部施設の運営休止や従業員の削減などを行い、施設運営の効率化に着手した。
※PARADISE SEGASAMMYは12月決算のため3ヶ月遅れで計上

■通期予想の赤字幅は縮小
なお、2021年3月期通期の連結業績予想については、8月に開示した予想からは売上高・営業利益・経常利益が前回予想を上回る見込みとなった一方で、構造改革の影響により、特別損益の計上を見込むことを織り込んだ修正予想を発表した。

売上高は2830億円(前期比22.8%増、前回予想2770億円)、営業損益15億円の赤字(前回予想150億円の赤字)、経常損益50億円の赤字(同200億円の赤字)、最終損益245億円の赤字(同170億円の赤字)の見込み。
 


 
セガサミーホールディングス株式会社
http://www.segasammy.co.jp

会社情報

会社名
セガサミーホールディングス株式会社
設立
2004年10月
代表者
代表取締役会長 里見 治/代表取締役社長 グループCEO 里見 治紀
決算期
3月
直近業績
売上高4678億9600万円、営業利益568億3600万円、経常利益597億7800万円、最終利益330億5500万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6460
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