【レビュー】10周年を迎えるハニワ初の公式リズムゲーム『ハニプレ』は、原作者とファンに徹底的に寄り添ったIP表現拡張の新たな形


Music Videoを創作活動の軸とし、ニコニコ動画やYouTube等の動画投稿サイトで活動する、人気クリエイターユニット「HoneyWorks(ハニーワークス)」(以下、ハニワ)。

YouTubeチャンネル登録者数177万人、関連動画の総再生回数は7億回を超える彼らのコンテンツは、10代の男女から絶大な支持を受け、今年めでたく10周年を迎える。

その節目となる2020年、ハニワにとって初のスマートフォン向け公式リズムゲーム『HoneyWorks Premium Live』(以下、ハニプレ)が、アカツキ<3932>とインクストゥエンターから11月18日にリリースされる。

ハニワファンならスルー不可避な『ハニプレ』だが、一体どのようなゲームなのか?

今回、リリース前の本作を一足早く体験できる機会を得た筆者が、10代の頃の実にピュアな気持ちを思い出しつつプレイ。そこで感じた『ハニプレ』の魅力を紹介する。
 

■ハニワに寄り添い、こだわり抜かれたリズムゲーム


『ハニプレ』をざっくり説明すると、フルカラーMVや限定ストーリー、原作者描き下ろしのシーンカード等を詰め込んだリズムゲームだ。


▲こちらはホーム画面。MVのイラストがよく見えるようなボタン配置になっている。

プレイヤーは、クマ丸とパンミィが運営するライブハウス「ハニプレ」のプロデューサーとなり、ライブ(リズムゲームパート)を通じて視聴数やファンを増やし、「ハニプレ」を人気のライブハウスにする事を目指す。



下の画面は、リズムゲームパート。ハニワがMVで描く物語とシンクロしながらリズムゲームを楽しむことができる訳だが、『ハニプレ』に実装されるMVのイラストは原作者完全監修の元、完全フルカラーとなっているのが魅力の一つと言える。



ノーツに関してもハニワが監修しているということで、ファンの為に細部までこだわって作られている所もうれしい。




また、レーン表示のON / OFFや、どの曲に挑戦すればいいか迷った時におすすめの楽曲を教えてくれるレコメンド機能もあり、「ハニワは好きだけどリズムゲームが苦手」という初心者も楽しむことができる親切設計もありがたい。

もちろん「リズムゲームはハイスコアを出してこそ」「リズムゲームを極めたい」と言うコアなリズムゲームフリークの為に、獲得スコアが高くなる"ハニータイム"や、各楽曲に設定されたミッション、キャラの育成や編成といったやりこみ要素も盛り込まれている。




▲育てたキャラクターやスキル効果を持つシーンカードの組み合わせで、挑戦する楽曲にマッチしたデッキ作りを目指すのも楽しみの一つ。


▲各キャラクターに対して#(ハッシュタグ)が付いており、デッキに装備したハニーライトが持つハッシュタグと組み合わせることで、ライブで有利になる効果が付く。

ちなみにキャラクターは、ガチャやイベント報酬でゲットすることができ、応援でレベルを上げられる。さらにライブ報酬などで集められる素材を用いて、キャラを進化させることが可能。進化するとシーンカードが手に入る。

こうしてリズムゲームのプレイスキルに加え、キャラを育てることで、ライブで高いスコアを狙うことができ、結果視聴数、ファン数が増えていくという訳だ。
 

■『ハニプレ』限定のコンテンツの数々で、ハニワファンにも寄り添う


『ハニプレ』はリズムゲームというだけではなく、本作限定のコンテンツがふんだんに盛り込まれたファンのためのアイテムという側面もある。

まず、前述のシーンカードは、ハニワの人気イラストレーターであるヤマコ氏、モゲラッタ氏らが描き下ろした、まさにここでしか見られない限定イラスト。

このイラストはほぼ毎月描き下ろされ、シーンごとにどのようなモチーフなのか練られている。

そして限定という点では、シナリオコンテンツの充実ぶりが光っている。

トークライブは、各楽曲の裏話(内容はゲームオリジナルの完全監修)をクマ丸(CV.杉田智和)とパンミィ(CV.堀江由衣)がボイス付きで紹介してくれるモード。

ちなみにクマ丸&パンミィにボイスが付くのは今回が初という。好きな曲の裏話だけでなく、クマ丸、パンミィの声が聴けるのはファンとしてはたまらないだろう。


▲楽曲によっては、榎本夏樹などゲストキャラが登場することもある。

MVライブラリは、楽曲の背景について、クマ丸とパンミィが解説してくれるモード。最近ハニワのファンになった、または『ハニプレ』で初めてハニワの曲を聴く、という人にはありがたい機能である。



ゲーム内で獲得できるプレシャスチケットを使って、漫画アプリのような感覚でエピソードが楽しめるプレシャスストーリー

毎月約30話が追加されるこちらのモードでは、「告白予行練習」の次の日の朝の榎本夏樹、瀬戸口優など、キャラの関係性にフォーカスした内容とっている。


▲プレシャスストーリーは、Live2Dで表現されたキャラクターが登場する。

ハロウィンやクリスマスなど、いわゆる季節ストーリーが描かれるストーリーイベント。こちらはゲーム内のイベントと連動して話も進んでいく。

リリース後の開催予定のイベントは、LIP×LIPのストーリーイベント。LIP×LIPのハロウィンライブに関する話になるそうだが、LIP×LIP自体ハロウィンライブをしたことはないため、こちらも『ハニプレ』ならではの楽しみとなっている。

ファンにも寄り添う、という意味で収録楽曲についても触れておきたい。

ファンの中には過去の曲は馴染みがあるが、最新の曲は知らない、という人もいるかもしれない。が、本作は最新曲から過去曲まで幅広い楽曲ラインナップとなっており、各世代のファンに訴求できるポイントと言える。

ちなみに初期実装曲は「告白予行練習」や「私が恋を知る日」、「可愛くなりたい」「ラズベリー*モンスター」等26曲だが、こちらは毎月追加される予定。


▲収録曲の尺は4~5分。1回のプレイ時間としては長いため、1曲を前編・中編・後編と分けるといった工夫も施されている。従って初期収録は26曲だが、それぞれ前中後編と用意されているので50曲以上となる。
 

■『ハニプレ』はハニワ10周年に花を添える、集大成と呼べるアプリ


ハニワの監修のもと、アプリならではの要素が数多く注ぎ込まれている『ハニプレ』。

リズムゲームながら、やりこみ要素やファンが気になる裏話や新たな物語などコンテンツが何階層もあるため、飽きの来ないプレイが楽しめるという印象を受けた。

また、ハニワファンの多くが10代~20代前半の若年層(多くが学生)であることを鑑み、学生生活に合わせた運営スケジュールや新機能の実装を計画しており、学校生活になるべく支障がでないよう配慮したいとのこと。

課金面についても、同じく若年層がターゲットという事もあり、カジュアルゲームのように広告を視聴するとハートが回復するという具合に、徹底的にハニワファン、そして『ハニプレ』ターゲット層に寄り添っている点に好感が持てた。

10周年の節目にリリースされる、いわばハニワの集大成と言える『ハニプレ』が、アプリゲーム市場に新たな風を吹かすことできるか注目したい。
 

■『HoneyWorks Premium Live』
 

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株式会社アカツキ
http://aktsk.jp/

会社情報

会社名
株式会社アカツキ
設立
2010年6月
代表者
代表取締役CEO 香田 哲朗
決算期
3月
直近業績
売上高239億7200万円、営業利益26億7600万円、経常利益28億3400万円、最終利益12億8800万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3932
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