エイチーム、第2四半期(8~1月)はエンタメ事業とライフ事業がともに減収減益に 『FFVII ザ ファーストソルジャー』開発費用も先行 EC事業は大幅黒字転換

エイチーム<3662>は、3月12日、2021年7月期の第2四半期累計(8~1月)の連結決算を発表、EC事業の売上が増加するも、エンターテインメント事業とライフスタイルサポート事業が減収となり、全体では減収、営業減益となった。

一方、有価証券運用益の増加に伴い、経常利益は増益を確保し、最終利益は投資有価証券売却益7億7000万円を特別利益として計上したことで大幅な増益となった。

売上高148億7100万円(前年同期比7.1%減)
営業利益2億2100万円(同35.4%減)
経常利益3億6300万円(同3.7%増)
最終利益7億4100万円(同484.6%増)
 

各セグメントごとの状況は以下のとおり。

①エンターテインメント事業…売上高37億1700万円(前年同期比9.3%減)、セグメント利益2億1400万円(同10.9%減)
売上高は一部の既存ゲームの年末年始のイベントが一部好調だったものの、全体では引き続き減少傾向にあり、前年同四半期比で減少となった。セグメント利益については、引き続き既存ゲームアプリの効率的な運用を実現できているものの、2月26日に発表したスクウェア・エニックスとの共同開発による、グローバル市場を対象にしたスマートデバイス向けアプリ『FINAL FANTASY VII THE FIRST SOLDIER(ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー)』の開発費を計上しているため、前年同期比では減少となった。引き続き、『ファイナルファンタジーVII ザ ファーストソルジャー』の2021年中のリリースを目指し、鋭意開発を行っていく。

②ライフスタイルサポート事業…売上高95億8600万円(同10.2%減)、セグメント利益5億1000万円(同46.4%減)
売上高はサービスごとで増減はあるものの、主に結婚式場情報サイト「ハナユメ」が2020年7月期下期に引き続き、新型コロナウイルスの影響により前年同四半期比で大幅に減少したため、ライフスタイルサポート事業全体において前年同四半期比で減少となった。セグメント利益は、「ハナユメ」の売上減少に伴う利益の減少に加え、2020年12月に行われたGoogleコアアルゴリズムアップデートによるキャッシング・カードローン総合検索サイト「ナビナビキャッシング」やクレジットカード総合検索サイト「ナビナビクレジットカード」のSEO(検索エンジン最適化)への影響に伴い、リスティング広告への投資が増加し、全体として減益となった。なお、一部のオフィス解約に伴う一時費用の計上もあり、セグメント利益は前年同期比で大幅減少となった。

③EC事業…売上高15億6700万円(同26.0%増)、セグメント利益8000万円(前年同期1億400万円の赤字)
引き続きオペレーション効率の改善および在庫管理の徹底、品揃えの見直しなどが功を奏したことと、コロナ影響における「三密」を避ける外出手段として引き続き高い自転車需要が追い風になり、閑散期である第2四半期会計期間も継続して黒字化を達成することができたことにより、前年同四半期比で増収および大幅増益となった。オペレーション効率の改善などを実現できたことにより、引き続き安定的な事業成長を目指している。

■12月の修正予想から変更なし
なお、2021年7月期通期の連結業績予想は、前述の投資有価証券売却益を織り込んで最終利益のみを昨年12月に期初予想から上方修正しており、以下のとおり。

売上高335億円(前期比5.5%増)
営業利益5億円(同60.7%減)
経常利益5億円(同60.0%減)
最終利益7億2000万円(前期5億1900万円の赤字)
 
株式会社エイチーム
https://www.a-tm.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社エイチーム
設立
2000年2月
代表者
代表取締役社長 林 高生
決算期
7月
直近業績
売上高239億1700万円、営業利益5億6200万円、経常利益6億900万円、最終利益9億5300万円(2024年7月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
3662
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