【決算レポート】アクセルマーク、待望の黒字転換 「長きにわたる赤字体質から脱却」「債務超過解消も視野」 ブロックチェーンゲームと広告、ヘルスケアに注力
アクセルマーク<3624>は、5月13日、2021年9月期の第2四半期(21年1~3月)の決算を発表するとともに、決算説明動画を公開した。発表した決算は、売上高6億3100万円(前四半期比0.2%減)、営業利益500万円(前四半期は2400万円の損失計上)、経常利益2100万円(前四半期は1300万円の損失計上)、最終利益2100万円(前四半期は1300万円の損失計上)と黒字転換を達成した。
・売上高:6億3100万円(前四半期比0.2%減)
・営業利益:500万円(前四半期は2400万円の損失計上)
・経常利益:2100万円(前四半期は1300万円の損失計上)
・最終利益:2100万円(前四半期は1300万円の損失計上)
3月に社長に就任したばかりの松川裕史氏(写真)は「長期間にわたる赤字体質から抜け出して、目標としていた黒字化ができるようになった」と振り返った。EC事業者向け販促サービス『ECMARK』が堅調に推移したことに加え、事業構造転換による施策を第1四半期で完了したこと、仮想通貨評価益を営業外収益に計上したことも経常利益と最終利益の黒字化の要因となったという。
なお、黒字化に向けた施策としては、低迷していたゲーム事業の譲渡に伴う人件費の削減と、それに関連する諸経費の削減が大きいと分析した。広告事業が堅調に推移していることも大きい。さらに転換社債と新株予約権による資金調達と株式への転換・権利行使により、今期末の債務超過解消も見えてきた、と述べた。
(広告事業)
アドネットワーク「ADroute」及び運用代行サービス「トレーディングデスク」は、引き続きコロナ禍におけるインターネット利用時間の増大に伴うデジタルコンテンツの消費拡大やEC関連サービスの利用拡大に伴う広告需要を取り込み堅調に推移している。冒頭で触れた『ECMARK』については第2四半期においては前年同期比109.5%増と大きく伸びており、「新規の引き合いも増えており、継続的に伸ばしていける」という。
(その他事業)
その他事業には、ブロックチェーンゲーム配信及びシステム開発の受託等が含まれている。ブロックチェーンゲーム関連では、オルトプラスの子会社(OneSports)とプロスポーツリーグのブロックチェーンゲームの企画開発を推進している。システム開発の受託は、今まで様々なサービスを開発、運営してきた実績を活かし、他社サービスのシステム開発を受託している。
なお、資金調達で得た資金については、広告事業やブロックチェーン事業のほか、新事業であるヘルスケア事業に投資する予定だ。
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会社情報
- 会社名
- アクセルマーク株式会社
- 設立
- 1994年3月
- 代表者
- 代表取締役社長 松川 裕史
- 決算期
- 9月
- 直近業績
- 売上高21億4400万円、営業損益9800万円の赤字、経常損益1億円の赤字、最終損益1億200万円の赤字(2023年9月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 3624