サンリオ、24年3月期に営業益30億円を目指す中期計画 「第二の創業」という覚悟で取り組む 構造改革やIP育成に投資

サンリオ<8136>は、5月25日、2024年3月期を最終年度とする中期経営計画を発表した。最終年度は営業利益30億円を目指すほか、EPS(1株あたり利益)30%以上の成長を目指していく。また構造改革投資として20億円規模の投資、そして、IP育成に向けてグローバルで数十億円~100億円規模の投資をパートナーと行っていく方針だ。1995年以来の営業赤字を真摯に受け止め、「第二の創業」という覚悟で取り組む、としている。

組織風土改革、国内外の構造改革の完遂、再成長の種まきを三本柱とする。


(1) 組織風土改革
① 社長中心の新・経営チームに刷新
② KGI・KPI 体系を整備し、評価に紐付けた上で、責任の所在を明確化
③ 本中期経営計画を進捗管理し、即応する新会議体の設置
④ IP 創出・育成・マネタイズ機能強化と機能重複の排除を目的に組織再編
⑤ 組織の壁を壊し、サイロ化の排除に取り組む
⑥ 硬直的だった人材の流動性を高め、成長領域に割り当てる
⑦ これまでの非合理な組織運営で低下した士気を高める為、経営と社員とのコミュニケーションを活性化し、人事制度を刷新
⑧ 人材の流動性を高める職位制度、成果を反映できる新評価制度並びに成果・役割・責任に報いる報酬制度を導入


(2) 国内外の構造改革の完遂
① 赤字が許容されてきた国内物販を利益重視に転換
② これまで業務量増・ロット減・原価高止まりを招いてきた SKU を聖域なく削減
③ 本中計期間中に 10 以上施策を実行し、国内物販で合計 17 億円の改善を見込む
④ 外部人材も積極登用し、実行体制を整備
⑤ 米国に於いては、本中期経営計画中に 11 億円の赤字解消を目指す
⑦ 米国のライセンス事業拡大に向けた外部パートナーとの提携検討
⑧ 欧米のバックオフィス統合による販管費の抜本的削減も並行検討


(3) 再成長の種まき
① 旧態依然のライセンスビジネスに留まっていた中国・東南アジアでは、組織・人事両面を刷新
② 成長と機会が明確な中国では、早期の機会取り込みを目指し、外部パートナーと積極連携
③ 中国に於いては、デジタル領域の EC・ゲームを注力分野に定める
④ 注力する EC では、豊富な実績を持つ BAOZUN 社と連携
⑤ EC・ゲーム以外にも、教育ライセンス・キッズパーク・企業ブランディング支援の三分野で新たにパートナー企業を選定中
⑥ 中国事業では、既存事業の成長に加え、新しい成長領域で利益を大きく創出
⑦ 東南アジアに於いては、Avexアジアの現地チャネル・リレーションを活用し、現地の文化に根差したビジネスを展開
⑧ デジタルプラットフォーム上での露出を増やし、グローバルに顧客接点を拡大 
株式会社サンリオ
https://www.sanrio.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社サンリオ
設立
1960年8月
代表者
代表取締役社長 辻 朋邦
決算期
3月
直近業績
売上高203億1500万円、営業利益59億6400万円、経常利益63億7400万円、最終利益49億1600万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
8136
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