【決算レポート】コナミHD、第1四半期は営業益184%増の194億円と大幅増益 ゲーム好調、AMやカジノ関連、スポーツが急回復 コロナ関連損失も急減
コナミホールディングスの第1四半期(21年4月~6月)の連結決算(IFRS)は、売上高683億2600万円(前年同期比29.2%増)、事業利益202億7800万円(同64.2%増)、営業利益194億3700万円(同187.0%増)、最終利益136億5900万円(同225.7%増)と大幅増益となった。事業利益は見慣れない項目だが、同社によると、国内会計基準における営業利益に似た内容になっているとのこと。
・売上高:683億2600万円(同29.2%増)
・事業利益:202億7800万円(同64.2%増)
・営業利益:194億3700万円(同187.0%増)
・最終利益:136億5900万円(同225.7%増)
主力のデジタルエンタテインメント事業が引き続き伸びたことに加えて、前年同期に赤字計上したアミューズメント、ゲーミング&システム、スポーツの各事業が黒字転換したことが奏功した。また新型コロナに関連した損失計上が大きく減ったことも増益要因となった。
デジタルエンタテインメント事業
売上高498億円(同16.4%増)事業利益191億円(同25.2%増)だった。「プロ野球スピリッツA」や「eFootball ウイニングイレブン 2021」を中心としたスポーツ系のモバイルゲームが好調だったほか、「遊戯王トレーディングカードゲーム」も高水準の売上を記録した。
家庭用ゲームソフトについては、「桃太郎電鉄 ~昭和 平成 令和も定番!~」の累計販売本数が300万本を突破したほか、「パワプロクンポケットR」や「ときめきメモリアル Girl‘s Side 4th Heart」を今期発売することを発表した。
アミューズメント事業
売上高35億円(同23.5%増)、事業利益3億円(前年同期2億円の赤字)と増収・黒字転換を達成した。「クイズマジックアカデミー 夢幻の鏡界」や「SOUND VOLTEX EXCEED GEAR」が大型アップデートをはじめとした継続的な施策の実施により、e-amusement participation(レベニューシェア)収入は、前年同期比で増加し、新型コロナウイルス感染拡大前の水準に戻った。
ゲーミング&システム事業
売上高62億円(同111.5%増)、事業利益9億円(前年同期9億円の赤字)と大幅増収・黒字転換を達成した。レベニューシェア専用筐体「DIMENSION 49J」向けの新コンテンツ「Ocean Spin」を投入し設置台数が引き続き伸長したほか、 「DIMENSION 27」と「DIMENSION 49」などの各種売り切り筐体の販売も回復しはじめた。
カジノマネジメントシステム「SYNKROS」を複数のカジノ施設にて納入したほか、第2四半期においてもラスベガスで開業した大型IR施設Resorts World Las Vegasを含む複数の案件の貢献を見込んでいるという。
スポーツ事業
売上高93億円(同97.1%増)、事業利益5億円(前年同期11億円の赤字)と大幅増収・黒字転換を達成した。不採算店舗の撤退等の構造改革の一環として、2月に直営施設9店舗を閉店したのに続き、5月にはさらに16店舗を閉店した。
受託事業において、大阪、千葉、東京、神奈川、茨城の各都府県において合計22施設の運営受託を開始しており、売上拡大につながった。また緊急事態宣言を受けて4月下旬から5月末にかけて東京および大阪を中心に臨時休業を行った。
会社情報
- 会社名
- コナミグループ株式会社
- 設立
- 1973年3月
- 代表者
- 代表取締役会長 上月 景正/代表取締役社長 東尾 公彦
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高3603億1400万円、営業利益802億6200万円、最終利益591億7100万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム(ロンドン証券取引所にも上場)
- 証券コード
- 9766