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ケイブ<3760>は、10月13日、2022年5月期の第1四半期(6~8月)の連結決算を発表、『ワールドウィッチーズ』運営移管による運営受託の終了などもあって減収となったことに加え、株式報酬費用3億4700万円を計上したことで大幅な赤字に転落した。
売上高2億8000万円(前年同期比35.9%減)
営業損益5億2200万円の赤字(前年同期1600万円の黒字)
経常損益5億2100万円の赤字(同1800万円の黒字)
最終損益5億1900万円の赤字(同500万円の黒字)各セグメントごとの状況は以下のとおり。
①ゲーム事業…売上高2億600万円(前年同期比39.8%減)、セグメント損益4億1500万円の赤字(前年同期1200万円の赤字、今期は株式報酬費用の計上を含む)
主力の『ゴシックは魔法乙女~さっさと契約しなさい!~』が経年や前期末において施策やイベントが振るわなかったことによる売上減少が続いていたが、運営体制の見直し、施策の品質向上やユーザーを飽きさせないアップデートなどの改良により徐々に回復に転じた。一方で関連グッズ販売が予想売上高を超える状況となり、創業27周年を記念し、シューティングゲームのヒットタイトルである『怒首領蜂大往生』『虫姫さま』を無料開放し、『ケツイ~絆地獄たち~』のステージを復刻させるなど、今後の売上獲得を目指し、創業以来のファンや新たな潜在層に向けたプロモーションを展開している。
また、シューティングゲームの金字塔『東方Project』のIP許諾を受け、開発を進めている新作の開発や、同社を含む3社が出資者となるスマートフォンゲーム製作委員会(名称未定)の開発は、順調に進行した。
②動画配信関連事業…売上高7400万円(同21.4%減)、セグメント損益1億700万円の赤字(前年同期2900万円の黒字)
同社独自の対面占いライブ配信プラットフォーム『占占(sensen)』がリリース後、ゆるやかに売上を伸ばしたが、現在も投資が継続しており、今後さらなるユーザー数を獲得する
ためにサービスの品質向上やプロモーションの強化を行っている。海外子会社であるケイブ台湾は、開発を進めているライブ配信アプリが順調に進行した。しかし現在も投資が継続しているため早期収益獲得を目的とし、自社コンテンツも含めたコンテンツビジネスにおける海外企業などとの業務提携を行う新規事業を開始することを決定した。これによりアプリのリリース時期を2022年1月としている。
子会社capableは、設立後3年目に入り、アカウント販売による売上は減少したものの、引き続き有名タレントを起用して動画再生数を伸ばし、動画チャンネルを企業のプロモーションなどに活用してもらうことで売上を伸ばしている。さらに第1四半期より、ECサイトによる物販販売を開始し、売上獲得に貢献した。
■通期予想は非開示
なお、2022年5月期の見通しは引き続き非開示。現時点で合理的な業績予想の算定ができないため、としている。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ケイブ
- 設立
- 1994年6月
- 代表者
- 代表取締役社長 秋田 英好/代表取締役CFO 伊藤 裕章
- 決算期
- 5月
- 直近業績
- 売上高122億7400万円、営業利益18億7000万円、経常利益19億4300万円、最終利益14億4100万円(2024年5月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 3760