【レビュー】オリジナルIPの期待作『ディーサイドトロイメライ』を紹介! 誰もが持つ”懐かしさ”を呼び覚ますノスタルジックな作品に


サムザップ、ドリコム<3793>の子会社・ブラストレイン、ブシロード<7803>の3社が共同で企画したスマートフォン向けゲームアプリ『ディーサイドトロイメライ』が9月30日より正式サービスを開始した。

本作は、スペクタクルとノスタルジックの融合を目指したコマンドバトルRPGゲーム。2021年7月~10月にはアプリ版と異なるストーリーが描かれたTVアニメを放映し、今後はコミカライズを予定している。また、アニメ版・アプリ版の共通テーマソングとして人気アーティスト・東京事変の「獣の理」を起用していることも話題となっている。

本稿では、配信されたばかりの『ディーサイドトロイメライ』をプレイし、そこから得られた所感などを含むレビューをお届けしていく。


キャラ良し、物語良し、難易度良し! 期待度MAXのオリジナルIP作品が誕生!

本作の最大のウリとなっているのは練り込まれたストーリーや世界観だ。雄大な自然が広がる”由良島”を舞台に、人々の見る夢が形を成すもうひとつの世界、トロイメライの謎に迫っていく。由良島にある海神学園に通う主人公の「古堅蘭堂」は、悪夢と戦うもの≪ノッカーアップ≫として目覚め、トロイメライから浸食する邪悪なる異形「ウィアード」との戦いに身を投じていくこととなる。


▲古き良き町並みが残る由良島。天海えるが転校してきたことをきっかけに、蘭堂は凄惨で異常な変死事件に巻き込まれていく。


▲昼間はのどかな雰囲気が漂っているが、クトゥルフ神話の要素が盛り込まれているということもあり夜は不気味なシーンが展開することも。

本作のメインクエストはアドベンチャーパートとバトルパートで構成されている。リリース時点で第4章まで実装されており、メインクエストの進行によって解放される要素もあるため、まずはメインクエストを進めることを目標にしたい。なお、バトルに挑戦するには時間経過で回復するAPが必要となっているが、ストーリーはAP消費なしで読み進めることができる。 


▲アドベンチャーパートはフルボイスで物語が展開。1話のボリュームも多く、各章で濃い物語が展開されるため、コンシューマーゲームを遊ぶ時のような気持ちでじっくりと進めたい。

ここからはバトルの詳細を紹介。本作のバトルはコマンド選択式のターン制となっている。各キャラに火・水・地・風・光・闇という6つの属性と、刀剣・暗器・刺突・打撃・呪文・射撃という6つの武器種のいずれかが備わっている。クエスト挑戦前には敵の弱点属性も表示されているため、有利な属性のキャラを編成して挑むのがオススメだ。


▲スキルは最大4つ使用することができ、それぞれにリキャストが必要となっているため、選択する順序がバトルの勝敗を左右する肝となってくる。

また、スキルを発動することで溜まっていくFPを100%にすることで、「アストラルフォース」と呼ばれる必殺スキルを放つことができる。アストラルフォースは単体でも強力な技となっているが、これを発動した次ターンは攻撃ダメージ量、回復量、素早さが大幅に上昇する「オーバーモード状態」に突入するのが本作ならではの要素となっている。


▲アストラルフォース、およびオーバーモード状態時の攻撃が、最もダメージを出せる瞬間であるこということは覚えておきたい。

そのほか、敵を攻撃してWEAKゲージをMAXにすることでダウン状態となる。ダウンが発生した次のターン中は行動不能となり、受けるダメージも増加するため、ここでダメージ量の高いスキルを放つことができれば効率良くダメージを与えていける。




▲可能であれば、攻撃力アップや防御力ダウンのスキルを使用した後にアストラルフォースでダウンを奪い、オーバーモード状態でそのキャラの最も威力が高いスキルを使用したい。


▲逆に、敵のカウントゲージがREADYになっている際は要注意。次のターンに強力な必殺スキルを放ってくるため、防御力アップや攻撃力ダウンの効果があるスキルを使用したり、回復効果があるスキルの準備をしておきたい。なお、敵のカウントゲージは行動するごとに1ずつ増加していく。

敵の行動がランダムだったり、クリティカルという要素もあるため、バトルでも多少の運要素は絡んでくるものの、始まってしまえば取れる選択の幅は決まってくるため、クエストをクリアするには編成が非常に重要なポイントとなってくる。そこで次に、行き詰った際にはどのようなことを心掛ければ乗り越えられるかを編成の観点から紹介していく。

まず、パーティはノッカーアップを4人編成することができ、1人に対してアストラルレコード2つ、アーティファクト2つをセットできる。ノッカーアップに属性の概念が取り入れられているのは先に紹介した通り。メインのアストラルレコードの武器種がノッカーアップの武器種と一致した場合、アストラルレコードのスキルをバトルで使用することができる。また、アビリティの効果はメインとサブ両方の効果が発動する。アーティファクトは特定の武器種の攻撃力を上げるものや、特定の属性耐性がアップするものなど、ステータスを底上げできる効果があるものとなっている。


▲まずは、挑みたいクエストに対してノッカーアップを弱点属性に、メイン(左側)のアストラルレコードの武器種をノッカーアップに合わせることを意識して編成しよう。


▲ノッカーアップやアストラルレコードは邂逅(ガチャ)で手に入れることができる。

上記のような仕様となっているため、挑むクエストによって弱点属性に合わせた編成を用意しておきたい。各属性のノッカーアップを揃えるのは大変そうと思うかもしれないが、本作ではメインクエストやミッションをクリアすることでノッカーアップが手に入ることもあるため、ゲームを進めれば必要な戦力が揃うようになっているのは嬉しいポイントだ。




▲ノッカーアップにレアリティはなく、配布のものも育てれば戦力になるものが多い。理想としては、防御力アップや敵視アップのスキルを持つタンク役を1人、回復や状態異常を治すスキルを持つヒール役を1人、攻撃力アップや威力の高いスキルを持つアタッカー役を2人というバランスで構成したい。


▲対して、アストラルレコードやアーティファクトはレアリティが高いものほど強化できる最大Lvも高くなる。ゆくゆくは高レアリティのもので固めていきたいが、強化に必要なR発光粒子やA発光粒子も大量に必要となるため、まずはレアリティの低いものでもしっかりとレベルを上げておきたい。現段階では、属性や武器種を意識してLv50まで育てることができれば高難易度クエストでもクリアできるようになっている。


▲アーティファクトはクエストのクリアや、ショップの交換所で手に入れることができる。コインや討伐メダル、星辰メダルなどさまざまなアイテムをもとに交換できるショップがある。


▲さらに、メインクエスト第4章クリア後は、結晶や宝珠を使用してスキル強化やステータスの底上げが可能な「アストラルチャート」が解放される。

強化に必要な素材は、主に「素材調達クエスト」で集めることができる。各クエスト、毎日2回まではボーナスで入手量が増加するため、欠かさずにプレイしておきたい。


▲ノッカーアップの上限解放やアストラルチャートを進めるために必要な各種宝珠もここで手に入る。


▲各種素材調達クエストのVERY HARDの推奨戦力は28000と高めになっているが、弱点属性を突けるノッカーアップを編成できれば、比較的、攻略しやすいクエストとなっている。

そのほか、クエストをクリアすることで編成したキャラの絆レベルが上がっていく。絆レベルが上がるとステータスが上がったり、強化に必要な星辰水晶などが手に入る。絆レベルは交流からも上げることが可能で、由良島のさまざまなスポットを巡ることで特定のイベントが発生したりもする。


▲交流に必要なスタミナは、毎日5時と17時に3ずつ回復する。キャラのアイコンが表示されている場所に行けばそのキャラとの特別な会話が発生する。


▲訪れる施設や時間によって入手できるアイテムが変わってくる。また、好きなキャラにギフトを贈ることでも絆レベルを上げることができることを覚えておきたい。

ここまで紹介してきた要素を踏まえておけば、メインクエストのクリアは目前。もし行き詰ってしまったら、再度編成を見直してみたり、こつこつと強化を進めることで乗り越えられるはずだ。さらに、メインクエストを進めていくと、より強力な敵と戦える「討伐クエスト」や、毎週ほかのプレイヤーとスコアを競い合う「修練場」、期間限定の「イベント」などが解放されるため、まだまだプレイに飽きることはなさそうだ。




▲「修練場」は、毎日3回のみ挑戦可能。挑戦した難易度や最大ダメージ、討伐までにかかったターン数などによってスコアが計測される。討伐対象は毎週変わっていくため、さまざまな編成を用意しておきたい。

今回、『ディーサイドトロイメライ』をプレイしてみて強く感じたのは、スマートフォン向けゲームアプリにしては、ガチャが必須のコンテンツになっていないということ。先にも紹介した通り、ノッカーアップに関してはメインクエストクリアやミッション達成で各属性の仲間が増えていく。配布キャラでも高難易度クエストの主戦力になり得ることが多く、人によって持っていないということが少ないため、非常に攻略のしがいがあるゲームとなっている。

アストラルレコードに関しても同様に、イベントや交換所で強力なものが手に入るようになっている。こちらはやや長期的なスパンで見なければいけないが、継続的にゲームを遊ぶことで確実に強くなる方法が用意されているというのは嬉しいポイントだ。

最後になってしまったが、とはいえ本作で最も魅力的だったのは、由良島の穏やかな雰囲気の中で展開される重厚なメインストーリーだ。特に、現在公開されている第4章のラストは非常に続きが気になる終わり方をしており、早くアップデートされないものかと心待ちになるほど。プレイすればするほど、『ディーサイドトロイメライ』の世界観に惹き込まれること請け合いだろう。

 

(文 編集部:山岡広樹)

  


■『ディーサイドトロイメライ』







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株式会社ドリコム
http://www.drecom.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社ドリコム
設立
2001年11月
代表者
代表取締役社長 内藤 裕紀
決算期
3月
直近業績
売上高108億円、営業利益22億8100万円、経常利益21億9200万円、最終利益11億5900万円(2023年3月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
3793
企業データを見る
株式会社ブシロード
http://bushiroad.com/
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会社情報

会社名
株式会社ブシロード
設立
2007年5月
代表者
代表取締役社長 木谷 高明
決算期
6月
直近業績
売上高487億9900万円、営業利益33億8500万円、経常利益45億300万円、最終利益20億5000万円(2023年6月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
7803
企業データを見る
株式会社サムザップ
https://www.sumzap.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社サムザップ
設立
2009年5月
代表者
代表取締役 日高 裕介
決算期
9月
企業データを見る