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任天堂<7974>は、11月4日、2021年3月期の第2四半期累計(4~9月)の連結決算を発表、前年同期は大ヒットタイトルの『あつまれ どうぶつの森』(2020年3月発売)がハードウェア、ソフトウェアの販売を大きく押し上げていた反動もあり、減収減益となった。
ただし、上期としては、売上、利益ともに引き続き高い水準であり、業績は概ね想定通りに推移した。
売上高6242億円(前年同期比18.9%減)
営業利益2199億円(同24.5%減)
経常利益2362億円(同20.6%減)
最終利益1718億円(同19.4%減)Nintendo Switchでは、『ゼルダの伝説 スカイウォードソード HD』が360万本の販売を記録したほか、『New ポケモンスナップ』が219万本、『マリオゴルフ スーパーラッシュ』が194万本と、今期発売したタイトルがそれぞれ順調に販売を伸ばした。また、『マリオカート8 デラックス』が334万本(累計販売本数3874万本)、『あつまれ どうぶつの森』が222万本(累計販売本数3485万本)の販売を記録するなど、前期以前に発売したタイトルも好調な販売状況が続いており、ソフトウェア全体の販売に貢献した。
加えてソフトメーカーのタイトルも同様に販売を伸ばしたことで、今期のミリオンセラータイトルはソフトメーカーのタイトルも含めて18タイトルとなった。
ただし、前期は『あつまれ どうぶつの森』の発売(2020年3月)をきっかけに、ハードウェアやソフトウェアの販売が大きく伸びていたことから、前年同期比ではハードウェア・ソフトウェアともに販売数量が減少している。これらの結果、ハードウェアの販売台数は828万台(前年同期比34.0%減)、ソフトウェアの販売本数は9389万本(前年同期比6.3%減)となった。
ゲーム専用機におけるデジタルビジネスでは、主にNintendo Switchのダウンロード専売ソフトやNintendo Switch Onlineによる売上が順調に推移したものの、パッケージ併売ダウンロードソフトの売上が減少したため、デジタル売上高は1442億円(前年同期比15.9%減)となった。
モバイルビジネスでは、前期までに配信済みのアプリを多くのユーザーが継続して楽しんでいるほか、ロイヤリティ収入も安定的に推移した結果、モバイル・IP関連収入等の売上高は255億円(前年同期比4.6%減)となった。
■通期予想は利益を上方修正
なお、2022年3月期通期の業績予想については、これまでの販売実績および今後の状況を踏まえ、修正を実施した。半導体部品などの世界的な需給ひっ迫による影響を受け、生産計画を見直したことに伴い、Nintendo Switchハードウェアの通期の予想販売数量は、期初予想に対して150万台減の2400万台に修正した。一方、Nintendo Switchソフトウェアは、上期の販売実績を考慮して、1000万本増の2億本に変更した。
さらに想定為替レートの変更なども行った結果、売上高は据え置き、利益項目はいずれも上方修正している。
売上高1兆6000億円(前期比9.0%減)
営業利益5200億円(同18.8%減)
経常利益5000億円(同26.4%減)
最終純利益3500億円(同27.1%減)
会社情報
- 会社名
- 任天堂株式会社
- 設立
- 1947年11月
- 代表者
- 代表取締役社長 古川 俊太郎/代表取締役 フェロー 宮本 茂
- 決算期
- 3月
- 直近業績
- 売上高1兆6718億6500万円、営業利益5289億4100万円、経常利益6804億9700万円、最終利益4906億0200万円(2024年3月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 7974