ネクソン<3659>は、この日(2月8日)、2021年12月通期の連結決算(IFRS)を発表し、売上収益2744億6200万円(前の期比6.3%減)、営業利益915億4100万円(同17.9%減)、税引前利益1354億7200万円(同25.2%増)、最終利益1148億8800万円(同104.4%増)、EPS126.55円だった。
・売上収益:2744億6200万円(同6.3%減)
・営業利益:915億4100万円(同17.9%減)
・税引前利益:1354億7200万円(同25.2%増)
・最終利益:1148億8800万円(同104.4%増)
・EPS:126.55円
過去最高の売上収益を達成した前の期との比較により、売上収益が減少したことに加え、販売管理費の増加が営業減益の要因だった。さらに金融収益が大きく伸びる一方、金融費用が大きく減ったことで税引前利益と最終利益はプラスとなった。
韓国においては、『EA SPORTS FIFA ONLINE4』や『アラド戦記』が過去最高の売上収益を更新し、『サドンアタック』が前期比で2倍以上に成長したものの、『メイプルストーリー』が前期比で減収となったことから、PCオンラインゲームの売上収益は前期比で横ばいとなった。
『メイプルストーリー』については、2月後半に確率型アイテムの獲得率等の開示の不透明さやコミュニケーション不足に関する指摘をユーザーから受けて以降、ユーザーとの信頼関係の回復に向けて、短期的な売上獲得よりも、ユーザーエンゲージメントの向上に注力してきた。
その結果、売上収益は前期比で減少したものの、ユーザーの満足度を示すネットプロモータースコアは第2四半期以降、継続的に改善してきた。モバイルゲームは、『風の王国:Yeon』『KartRider Rush+』『V4』などの新作による増収寄与により、過去最高の売上収益を記録した前の期との比較で、売上収益が減少した。これらの結果、韓国全体では、売上収益が前期比で減少した。
中国においては『アラド戦記』の減収により、売上収益が前期比で減少した。『アラド戦記』については、ユーザーエンゲージメントの改善に注力し、6月の13周年アップデートや7月の夏季アップデートに加えて、8月に就任した新統括ディレクターの下で行われた新たな取り組みなど、いずれもユーザーから好評を得られた。ユーザーエンゲージメントの改善は着実に進んだ一方で、アクティブユーザー数及び課金ユーザー数は、改善途上にあり前期比で低い水準にあることから、売上収益は減少した。
日本においては、『メイプルストーリー』の成長や、『ブルーアーカイブ』及び『EASPORTS FIFA MOBILE』の増収寄与があったものの、『TRAHA』や『メイプルストーリーM』の減収により、売上収益が前期比で横ばいとなった。
北米及び欧州においては、主に『メイプルストーリー』と『メイプルストーリーM』が成長したものの、『Choices:Stories You Play』の減収により、売上収益が前期比で減少した。
その他の地域においては、主に『メイプルストーリー』と『メイプルストーリーM』が成長したものの、『KartRider Rush+』及び『V4』の減収により、売上収益は前期比でおよそ横ばいとなった。
費用面では、韓国における新報酬制度の導入や従業員数の増加による人件費の増加により、売上原価は前期比で増加した。
販売費及び一般管理費は、モバイルゲームに係るプラットフォーム手数料や広告宣伝費が減少したものの、韓国における新報酬制度の導入、従業員数の増加、ストック・オプション費用の増加による人件費及び研究開発費の増加により、前期比で増加した。
その他の費用については、前期に計上した子会社の無形資産に係る減損損失が前の期に計上した子会社ののれん及び無形資産に係る減損損失を下回ったことから前期比で減少した。
また、外貨建ての現金預金等について為替差益が発生した結果、前期比で金融費用は減少し、金融収益は増加した。
法人所得税費用は、在外子会社の未分配利益に係る繰延税金負債を追加認識し、法人所得税費用が大幅に増加した前の期との比較となったことに加え、前期において在外子会社の繰越外国税額控除に係る繰延税金資産を追加認識したことにより、法人所得税費用が減少したことから前期比で減少した。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ネクソン
- 設立
- 2002年12月
- 代表者
- 代表取締役社長 イ・ジョンホン(李 政憲)/代表取締役CFO 植村 士朗
- 決算期
- 12月
- 直近業績
- 売上収益4233億5600万円、営業利益1347億4500万円、最終利益706億0900万円(2023年12月期)
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 3659