ユナイテッド、建設業向け3Dスキャンアプリ「Scanat」を提供するnat社に出資

ユナイテッド<2497>は、本日（4月7日）、建設業向け3Dスキャンアプリ「Scanat」を提供するnat社へ出資したことを発表した。具体的な出資額は非開示。

nat社の「Scanat」は、被写体までの距離を測定するセンサーである「LiDAR（ライダー）」搭載のiPhoneもしくはiPadで対象物をスキャンするだけで、mm単位での計測が可能になるサービス。建設の現場では、特に見積もりの作成に必要な現場計測業務があるが、従来は経験のある現場監督や職人による人力での計測と記録といった定型作業が行われている。「Scanat」を活用することで、経験者に頼らず誰でも実施可能になることに加えて、計測と記録作業が大きく短縮されることがその価値となっている。

建設の民間工事の受注額は増加傾向だが、長時間労働や採用困難などにより、国内の建設現場では人手不足が続いている。また、建設業大手向けの基幹システムや現場管理のデジタル化は少しずつ進んでいる一方で、中小工務店の現場作業については、デジタル化がほとんど浸透されていないのが実情だ。

計測作業一つをとっても、複数のスタッフを現場に派遣し、全ての箇所をコンベックスなどで一箇所ずつ計測し、紙で記録するといった手法が数十年間以上にわたって行われており、まだまだ大きな生産性向上余地がある。今後、「Scanat」が従来の働き方を変え、建設現場の生産性向上に大きく寄与することを期待して、今回出資を決定した。

nat社は、今回調達した資金を営業体制の整備やエンジニア採用に活用することで、開発および運営体制を強化していく予定。ユナイテッドとしても、nat社の事業拡大とさらなる成長に向け支援していく。

ユナイテッドは今後も、有望なビジネスモデルを持つベンチャー・スタートアップ企業への投資を積極的に行っていくとしている。