インフォコム<4348>は、4月27日、2022年3月通期(21年4月~22年3月)の連結決算を発表し、売上高645億8600万円(前の期比5.1%減)、営業利益100億9800万円(同6.6%減)、経常利益101億9600万円(同6.8%減)、最終利益69億1200万円(同10.1%増)だった。ここ数年の業績拡大をけん引してきた電子コミックの配信サービスが海賊版サイトの影響などで伸び悩んだものの、前の期に計上された減損損失がなかったこともあり、最終利益については過去最高を更新した。
・売上高:645億8600万円(同5.1%減)
・営業利益:100億9800万円(同6.6%減)
・経常利益:101億9600万円(同6.8%減)
・最終利益:69億1200万円(同10.1%増)
・EPS:0.00円
セグメント別の状況は以下のとおり。
①ネットビジネス・セグメント
電子コミック配信サービスにおいて、売上高は海賊版サイトの影響で広告効果が下落したため広告を抑制したことや前年度の外出自粛による特需剥落に加え、オリジナルコンテンツの大ヒットに恵まれず405億3000万円(同7.9%減)となった。営業利益は減収の影響を受けたが広告抑制によるコスト減により77億6000万円(同1.9%減)となった。
「めちゃコミック」ではオリジナルコミックの制作を強化するとともに、作品のドラマ化など事業領域の拡大施策を推進した。また、国内向けの施策に加えて、米国向けのサービス開始に向けて準備を進めた。「めちゃコミック」を運営する連結子会社のアムタスは、コンテンツの獲得、事業領域の拡大、市場の拡大に取り組むとともに、ユーザビリティーの更なる向上を図るため、Link-Uと共電子コミック配信サービスのシステム等に関する企画・開発等を行うアムリンクを設立し、システム基盤の強化に取り組んだ。
②ITサービス・セグメント
新型コロナの影響を受けつつも堅調に推移し、売上高は240億5500万円(同0.1%増)となった。また、前述のワークスタイル変革の推進による生産性の向上も寄与し営業利益率が向上した一方で、本社移転費用8億5000万円を計上したことにより営業利益は23億2900万円(同19.5%減)となった。
ヘルスケア事業では、病院向けの放射線部門システムや就業管理システムの販売が堅調に推移した。海外向けでは、東南アジアでの同社製品の販売拡大を目的に医師向けSNSプラットフォームを提供するDocquity社と業務提携した。
企業向けでは、統合業務ソフトウェアパッケージ「GRANDIT」のクラウドサービス「GRANDIT miraimil」を提供開始した。
加えて、ヘルスケア事業の売上規模拡大に加えサービス品質の向上等を目的にメディカルクリエイトを子会社化した他、事業のサービス化推進とクラウドサービス等の開発技術力向上を目的にオルターブースを子会社化した。
■2023年3月期の見通し
続く2023年3月期の業績については、売上高700億円(前期比8.4%増)、営業利益105億円(同4.0%増)、経常利益105億円(同3.0%増)、最終利益70億円(同1.3%増)、EPS127.80円を見込む。
・売上高:700億円(同8.4%増)
・営業利益:105億円(同4.0%増)
・経常利益:105億円(同3.0%増)
・最終利益:70億円(同1.3%増)
・EPS:127.80円
会社情報
- 会社名
- インフォコム株式会社
- 設立
- 1983年2月
- 代表者
- 代表取締役社長CEO 黒田 淳
- 決算期
- 3月
- 上場区分
- 東証プライム
- 証券コード
- 4348