フリュー、22年3月期決算は連結決算移行も単独ベースで大幅な増収増益に クレーンゲーム景品や高価格帯ホビーなどが好調

  • フリュー<6238>は、5月12日、2022年3月期の連結決算を発表、2021年4月1日付で子会社オルドットを設立したため、前年同期比較はないものの、単独業績では売上高が前々期比37.1%増、営業利益が同41.4%増、経常利益が同42.5%増、最終利益が同45.4%増と大幅な増収増益を達成している。

    売上高340億5800万円
    営業利益37億900万円
    経常利益37億700万円
    最終利益25億4400万円

    セグメント別の状況は以下のとおり。

    ①プリントシール事業…売上高75億7600万円、営業損益2億5200万円の赤字
    厳しい市場環境が続く中、6月に新機種「97%(キューナナパーセント)」、10月に「猫と彼女。」、2月に「ハルイロセカイ」を発売した。また、プレイ回数回復に向けた施策としてYouTuberや人気アーティストを起用したプロモーションなどを行った結果、年間のプレイ回数は3197万回(前期比105.9%)となったが、新型コロナウイルス感染症拡大前の2020年3月期と比較して7割程度のプレイ回数に留まった。

    ②コンテンツ・メディア事業…売上高83億2400万円、営業利益31億7300万円
    緊急事態宣言の発令を受け、プリントシール画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」の有料会員数は一時的に142万人まで減少したが、緊急事態宣言解除後は緩やかに増加し、2022年3月末では146万人となった。また、カラーコンタクトレンズの販売については、新商品「ramurie(ラムリエ)」を発売したが、外出需要の減少などに伴い、前年度の売上を下回った。

    データ広告事業は、案件数の増加に伴い、売上が増加している。ファッションD2C事業については、2021年10月にECサイト「Olu.(オルドット)」をオープンし、順調に売上を伸ばしているが、立ち上げ期のため収益を上回る費用が発生している。

    ③キャラクタ・マーチャンダイジング事業…売上高151億7500万円、営業利益24億800万円
    人気漫画作品、人気アーティストおよび世界的人気ゲームなどの多数の新規キャラクター版権の獲得とその商品化を行った。クレーンゲーム景品は市場の拡大と人気IP関連商品の大ヒット、海外物販は中国に加えアメリカへの販路拡大、高価格帯ホビーはアイテム数の増加などにより売上・利益ともに大きく伸ばした。

    ④ゲーム事業…売上高29億8000万円、営業利益2600万円
    家庭用ゲームソフト事業は、新作オリジナルタイトル『Caligula2(カリギュラツー)』と『モナーク/Monark』を発売した。ゲームアプリ事業は、9月末に新作タイトルの『恋愛戦国ロマネスク~影武者姫は運命をあやなす~』をリリースした。

    アニメ事業は、TVアニメ「ゆるキャン△ SEASON2」のビデオグラム販売や製作委員会の配分金収入などがけん引し、好調に推移した。また、来期上映に向けて映画「ゆるキャン△」のプロモーションに取り組んだ。

    ■今期は増収増益の確保を見込む
    2023年3月期通期の連結業績予想については、以下のとおり。

    売上高370億円(前期比8.6%増)
    営業利益37億5000万円(同1.1%増)
    経常利益37億5000万円(同1.2%増)
    最終利益25億6000万円(同0.6%増)

フリュー株式会社
http://www.furyu.jp/

会社情報

会社名
フリュー株式会社
設立
2007年4月
代表者
代表取締役社長 三嶋 隆
決算期
3月
直近業績
売上高364億円、営業利益21億3100万円、経常利益21億7900万円、最終利益14億4300万円(2023年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6238
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