セガ、2022年3月期は売上高1662億円、営業利益192億円と2期連続で高水準の収益を達成　新型コロナの影響を受けたAM機器が回復

家庭用ゲーム大手のセガの2022年3月期の決算は、売上高1662億8700万円(前の期比23.9%増)、営業利益192億0500万円(同4.6%増)、経常利益205億1800万円(同8.9%減)、最終利益222億4400万円(同13.2%減)だった。下のグラフに示したように、直近では前の期に続いて高水準の売上・利益を達成した。


・売上高:1662億8700万円(同23.9%増)
・営業利益:192億0500万円(同4.6%増)
・経常利益:205億1800万円(同8.9%減)
・最終利益:222億4400万円(同13.2%減)

親会社であるセガサミーホールディングス<6460>の決算報告をみると、家庭用ゲームやスマホゲームなどコンシューマ分野は増収減益となったが、新型コロナの影響を受けていたアミューズメント機器が回復した。経常利益と最終利益が減益だが、受取配当金が減ったことや税負担の増加による。

以下、セガサミーHDの決算レポートより抜粋・再掲する。セガサミーグループのもので、セガの状況とは必ずしも一致しない部分があるので注意してほしい（関連記事）。

■コンシューマ
フルゲームとF2Pをあわせたコンシューマの売上高は16.6％増の1583億円、営業利益が6.6%減の293億円と増収減益だった。

(1)フルゲーム
フルゲーム(家庭用ゲーム)の売上高は同19.4％増の658億円だった。期初段階で新作を多く投入するとのアナウンスがあったが、フルゲーム全体に占める新作の売上比率は、36.1％から61.7％と大きく伸びた。

新作の売上高は倍増の406億円と大きく伸びた。『HUMANKAIND』や『LOST JUDGMENT：裁かれざる記憶』『ソニックカラーズ アルティメット』『真・女神転生Ⅴ』『Football Manager 2022』『たべごろ！スーパーモンキーボール 1＆2リメイク』『Total War: WARHAMMERⅢ』などを発売し、販売本数は45.7％増の877万本と大幅に伸びた。

他方、採算性の高いリピートタイトルは、売上高が28.4％減の252億円だった。販売本数については同48.4％減の1843万本と大きく落ち込んだ。前年同期は世界的な巣ごもり需要が盛り上がっていたこともあり、3575万本を販売した。前の期の新作が少なかったことで、リピートのラインナップが増えなかったことも一因とみられる。


(2)F2Pタイトル
スマホゲームやPCオンラインゲームなど「F2P」タイトルの売上が同3.1％増の558億円だった。リリース年度別の売上を見ると、2020年3月期以前のタイトルが低下する一方、『プロジェクトセカイ！ feat. 初音ミク』を中心とする2021年3月期リリースタイトルが引き続き高水準の売上を記録した。「『プロジェクトセカイ』の好調で右肩上がりに伸びている」(同社)という。

また、『PSO2 ニュージェネシス』を中心とする2022年3月期においては一定の売上を出しており、『プロジェクトセカイ』に続くF2Pタイトルで第2位の売上となっている。『プロジェクトセカイ』とあわせると、全体の売上の過半に達している状況にある。


■アミューズメント機器
アミューズメント機器分野では、売上高が39.2％像の497億円、営業利益が25億円となり、前の期の16億円の赤字から黒字転換となった。新作タイトル『英傑大戦』等を発売したほか、UFOキャッチャーシリーズやプライズ等の販売が好調に推移した。また、前の期に14億円の損失計上を行ったアミューズメント施設が連結から離脱したことも増益要因となった。