日本国内最大級のNFTカンファレンス「Non Fungible Tokyo 2022」が東京・渋谷で開幕になった。
本イベントは、もともと2018年に日本で初めて開催したNFTカンファレンス、Tokyo Blockchain Game Conferenceから始まっている。会場となった渋谷ストリームホールが朝から満員御礼。フロアの座席をすべて満席になり、立ち見をする人の姿も多く見られた。
最初のセッションは「コンソーシアムとパブリックはどちらが主流になるか?」。同セッションではSBINFTの高 長徳 氏、 Hashpaletteの吉田 世博氏、tofuNFTの中村 昴平氏、モデレーターにOasysのYas氏が登壇していた。
パブリックチェーンによるNFTマーケットプレイス「SBINFT Market」を運営するSBINFT、2020年よりNFT特化ブロックチェーン”パレット(Palette)”を開発するHashpalette、また20種以上のチェーンに対応する『tofuNFT』とそれぞれの立場から、パブリックチェーン、プライベートチェーン、コンソーシアムチェーンの特色などが語られていた。
興味深い話としてはHashpaletteの吉田氏のブロックチェーン鉄道論だ。その内容は「鉄道は人の流れなどを運ぶ、ブロックチェーンはNFTやFTという価値を運ぶ。鉄道の遠征に建物建てると儲かると一緒で、チェーンをDeFiやNFTに使うことで経済圏ができる」というもの。
続くセッション「既存大手ゲーム会社がどうブロックチェーンゲームにどう参入するか?」では、各社のブロックチェーンの注力具合が明らかになった。
▲左からSQUARE ENIXの畑 圭輔氏、Mythical GamesのJohn Linden氏、ココネの冨田 洋輔氏、CA Gamefiの川村 猛氏。モデレーターはdouble jump tokyoの松谷 幸紀氏が務めた。
▲SQUARE ENIXの畑氏。昨年より『資産性ミリオンアーサー』をLINEと共に展開。7月12日よりLINE NFT上での二次流通再開するとともに、第4弾の情報や新シールの情報も公開するという。先日のLINEの発表会ではゲーム要素を加えることも明らかになった。
▲Mythical GamesのJohn Linden氏。過去には『Call of Duty』シリーズに携わっており、ActivisionのStudio Headなどを務めていた。同社ではブロックチェーン・NFTゲームの『BLANKOS』や『NFL Rivals』の開発を行っている。
▲ココネの冨田氏。同社ではかなりのリソースを使ってブロックチェーンNFT分野に力を入れている。GameFi『ClawKiss』や『Meta Livly』の開発、また同社のグループではKlaytnネットワークを利用するブロックチェーン「MOOI」なども扱っている。
▲CA Gamefiの川村氏。2022年3月23日に設立したサイバーエージェントの新会社。「純粋にゲームとして面白い、長期にわたって継続するGameFi」を実現するとエンターテインメントとの楽しさを追求した新たなブロックチェーンゲームの開発を行っているそうだ。
▲モデレーターを務めたdouble jump tokyoの松谷氏。
課題という点では、「ユーザーがスキャム(詐欺)などの余計な心配する必要がなくプレイできる環境作りに努める」「社内でこの分野はまだ距離感がある。社内向けのの啓蒙活動なども必要」など様々な意見が飛び交っていた。
スポンサーセッションではdouble jump tokyoの代表上野 広伸氏が登壇。
▲double jump tokyo上野 広伸氏。
▲double jump tokyoは「資産性ミリオンアーサー」もスクウェア・エニックスと共同で開発。キャプテン翼の公式NFTプロジェクトにも携わっている。手塚治虫初のデジタルアートNFT作品1000点が約1時間で完売するなど盛況だったようだ。なお、手塚プロダクションは、本プロジェクトのデジタルアートNFT(モザイクアート・ジェネレーティブアート双方)の純売り上げをユニセフと日本の子供のための組織に各10%寄付することを決定した。
同社の活動内容を伝える共に、大手ゲーム会社との共同で新規ブロックチェーンゲームを開発中であることを明かした。さらには同社の新ブランドとして「2xj」立ち上げた。詳細は明らかになっていないものティザーサイトが公開になっている。
その他会場では各社がプロモーションを行っていた。
▲HashPaletteではガラガラによりトークンやハードウェアウォレットのプレゼントを行っていた。
なお各セッションの詳細は以下から確認できる。
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