【決算レポート】coly、第2四半期(5~7月)は新作『&0』リリースでQonQで増収に 既存タイトル成熟でYonYでは減収 自社運営の飲食店ブランド立ち上げも
coly<4175>の2023年1月期の第2四半期(5~7月)の決算(非連結)は、新作『&0(アンドゼロ)』のリリースもあり、前四半期比では増収となったものの、運営中の既存タイトルの成熟による影響をカバーするには至らず、前年同期比では減収にとどまった。
なお、売上の減収に加え、研究開発費や採用教育費といった販管費の大幅増加により、各利益項目は赤字計上となった。
売上高13億1900万円(前年同期比16.3%減)
営業損益9500万円の赤字(前年同期3億7300万円の黒字)
経常損益9400万円の赤字(同3億7400万円の黒字)
最終利益5900万円の赤字(同2億4100万円の黒字)
販管費の推移を見ると、前四半期比では『&0』がリリースとなったことで開発費の計上額が減少している。しかし、引き続き複数の新規作品開発を進行しており、組織体制強化のための採用教育費・人件費についても増加傾向にあることで、前年同期比では44.4%増と大幅に増加している。
この第2四半期の最大トピックは、やはり新作『&0』のリリースだろう。同社5作目のタイトルとなる本作は、「めくるめく謎と一生ものの恋」を体験できる、探偵&恋愛シミュレーションアプリとなっており、5月30日のリリースに合わせ、オンライン・オフラインでの各種プロモーションを展開した。この第2四半期は2ヵ月分の業績寄与となったが、フル寄与となる第3四半期にどのくらいの貢献となってくるのか注目される。
既存タイトルについては、『魔法使いの約束』において、5月にリリース2.5周年を記念したキャンペーンを実施した。また、『スタンドマイヒーローズ』では、5月にカプコン<9697>の『逆転裁判』シリーズとのゲーム内コラボイベントを実施している。
新作パイプラインについては、TVアニメ「永久少年 Eternal Boys」のスピンオフオーディオノベルゲーム『永久少年Side Project -トワイライトなスピカ-』の公式サイトおよび公式Twitterアカウントを9月17日に公開した。ただ、そのリリース時期は2023年初旬の予定と今期中のリリースとなるかは微妙な状況だ。
また、2022年内を予定していた『スタンドマイヒーローズ』のリニューアル展開は2023年春に延期となった。
周辺事業での取り組みでは、EX時代の到来を見据え、テイクアウト用の揚げ菓子・ドリンクを提供する自社運営の飲食店ブランド「Sugar Dia」を立ち上げ、9月14日にその第一号店を東京・原宿にオープンした。
今後はIPとのコラボも予定しており、その第一弾として新作『&0』とのコラボを10月中旬より開始する予定だ。
なお、2023年1月期の業績予想については、合理的かつ信頼性のある業績予想の提示が困難との判断から引き続き非開示としている。今後の進捗を踏まえ、算定が可能になり次第、速やかに開示する方針だ。
会社情報
- 会社名
- 株式会社coly(コリー)
- 設立
- 2014年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 中島 杏奈/共同創業者 代表取締役副社長 中島 瑞木
- 決算期
- 1月
- 直近業績
- 売上高50億6400万円、営業損益8億1300万円の赤字、経常損益7億9400万円の赤字、最終損益8億3000万円の赤字(2023年1月期)
- 上場区分
- 東証グロース
- 証券コード
- 4175