ユークス<4334>の2023年1月期 第2四半期累計(22年2月~22年7月)の連結決算は、売上高21億3500万円(前年同期比23.7%増)、営業利益5億0800万円(同57.1%増)、経常利益6億5300万円(同18.8%増)、最終利益5億3400万円(同17.2%増)と2ケタの増収増益を達成した。主力のゲーム事業が好調だったほか、XR事業も大きく成長し収益拡大に貢献した。
・売上高:21億3500万円(同23.7%増)
・営業利益:5億0800万円(同57.1%増)
・経常利益:6億5300万円(同18.8%増)
・最終利益:5億3400万円(同17.2%増)
事業分野別の売上を見ると、主力のゲーム事業は同15.8%増の12億8800万円だった。米国プロレス団体である「All Elite Wrestling」(AEW)から開発受託したが、為替相場が想定よりも円安に推移したことによる外貨建売上の増加やロイヤリティ収入の発生などがあったという。
また、XR事業が同719.5%増の3億3600万円と急拡大を見せた。「あんさんぶるスターズ!!DREAM LIVE -6th Tour“Synchronic Spheres”–」で担当楽曲とMCのCG制作、そしてFull Throttle4 1stアルバム発売記念バーチャルライブイベントのCG映像の制作も担当したとのこと。
遊技機事業については、売上高は同28.5%減の3億3800万円にとどまったが、引き続き複数タイトルの画像開発プロジェクトを受託しており開発が順調に進行しているとした。下期以降に売上計上されるものとみられる。
その他事業は、売上高が75.5%増の1億7200万円だった。モバイルコンテンツ分野も複数のプロジェクト開発が進行しているという。
2023年1月通期の業績見通し
2023年1月通期の業績は、売上高41億0900万円(前期比13.1%増)、営業利益7億4100万円(同6.6%増)、経常利益8億8300万円(同8.8%減)、最終利益7億2400万円(同21.3%減)、EPS84.27円を見込む。
・売上高:41億0900万円(同13.1%増)
・営業利益:7億4100万円(同6.6%増)
・経常利益:8億8300万円(同8.8%減)
・最終利益:7億2400万円(同21.3%減)
・EPS:84.27円
同社は、決算発表と同時に、売上高予想を引き下げたものの、営業利益、経常利益、最終利益の見通しを引き上げた。
「DCデュアルフォース」のリリースを延期した影響で売上高は予想を下回るが、ゲーム分野や遊技機分野、モバイルコンテンツ分野、イベント関連分野での受託や開発進捗が順調であることに加え、円安の影響やロイヤリティ収入が見込まれるため、営業利益は当初予想を維持できる見通し。また、為替差益が見込まれるため、経常利益、最終利益も予想を上回る。
計画に対する進捗率は、売上高52.0%、営業利益68.6%、経常利益74.0%、最終利益73.8%となっている。
・売上高:52.0%
・営業利益:68.6%
・経常利益:74.0%
・最終利益:73.8%
なお、事業分野別の売上想定は以下のとおり。
■ゲーム事業
・売上高:25億2400万円(同11.0%増)
■遊技機事業
・売上高:7億2500万円(同10.9%減)
■XR事業
・売上高:5億7200万円(同57.6%増)
■その他
・売上高:2億8700万円(同58.6%増)
創業30周年に向けた注力ポイント
創業30周年に向けた注力ポイントも発表した。事業分野別の注力ポイントは以下のとおり。
パブリッシング事業では、「DCデュアルフォース」を2023年に全世界に向けて発売する予定だ。現在、鋭意開発を進めているという。同タイトルは、DCコミックスのキャラクターをテーマにしたオンライン・トレーディングカードゲームとなる。
また拡大著しいXR事業に関しては、ユークス独自のリアルタイムレンダリングエンジン「ALiS ZERO」を活用していく。自社IPだけでなく、『あんさんぶるスターズ』のような他社IPなど幅広い作品での展開を行っていきたいそうだ。
会社情報
- 会社名
- 株式会社ユークス
- 設立
- 1993年2月
- 代表者
- 代表取締役社長 谷口 行規
- 決算期
- 1月
- 直近業績
- 売上高40億8700万円、営業利益1億7900万円、経常利益2億8200万円、最終損益13億4900万円の赤字(2024年1月期)
- 上場区分
- 東証スタンダード
- 証券コード
- 4334