マーベラス、第2四半期(4～9月)決算は売上高10％減、営業益38％減に　『ルーンファクトリー5』の反動減が響く　『ポケモンメザスタ』の新弾好調でAM事業は好調

マーベラス<7844>は、10月31日、2023年3月期の第2四半期累計（4～9月）連結決算を発表、デジタルコンテンツ事業でマルチプラットフォーム展開以外のタイトルの発売がなく、昨年5月に発売し好調な販売を記録した『ルーンファクトリー5』の反動減もあって、前年同期比で減収減益となった。

売上高115億4600万円（前年同期比10.1％減）
営業利益17億7400万円（同38.8％減）
経常利益24億2700万円（同18.7％減）
最終利益16億5500万円（同20.4％減）

セグメントごとの状況は以下のとおり。

①デジタルコンテンツ事業　売上高60億3800万円（前年同期比25.7％減）、セグメント利益5億9800万円（同77.0％減）
コンシューマ部門は、それぞれ2021年にNintendo Switch向けに発売した『ルーンファクトリー5』のSteam版を7月14日に、『牧場物語 オリーブタウンと希望の大地』のPS4版を7月28日に発売した。しかし、マルチプラットフォーム展開以外のタイトルの発売はなく、昨年5月に発売し好調な販売を記録した『ルーンファクトリー5』の反動減により、前年同期比で減収減益となった。

オンライン部門は、『剣と魔法のログレス いにしえの女神』や『シノビマスター 閃乱カグラ NEW LINK』において、人気IPとのコラボ施策等を実施したが、経年により売上が減少した。また、子会社ジー・モードより、スマートフォン向けゲームアプリ『デジプラコレクション まるごと鉄道！』の配信を8月10日より開始したが、期待通りの成績を上げることができなかった。

②アミューズメント事業　売上高40億7000万円（同43.8％増）、セグメント利益16億900万円（同71.0％増）
主力であるキッズアミューズメントマシン『ポケモンメザスタ』において、7月7日より稼動を開始した新弾「ダブルチェイン1弾」が非常に好調に推移し、過去最高の売上を更新した。海外展開中の『ポケモンガオーレ』も新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けていた一部地域の市場の改善により、稼動状況が回復した。

③音楽映像事業　売上高14億3800万円（同23.7％減）、セグメント利益3億6400万円（同535.9％増）
音楽映像制作部門は、劇場版プリキュアの最新作「映画デリシャスパーティ♡プリキュア
夢みる♡お子さまランチ！」と同時上映「わたしだけのお子さまランチ」が9月23日に公開となり、公開10日間で興行収入が5億円を突破するなど、好調なスタートを切った。また、アニメ「刀剣乱舞-花丸-」シリーズの新作三部作の第2弾「特『刀剣乱舞-花丸-』～月ノ巻～」を7月8日より、第3弾「特『刀剣乱舞-花丸-』～華ノ巻～」を9月1日より劇場公開した。さらに、TVアニメ「デリシャスパーティ♡プリキュア」や「アオアシ」などのパッケージ商品化を行った。

ステージ制作部門は、「ミュージカル『テニスの王子様』」「舞台『弱虫ペダル』」「ワールドトリガー the Stage」「ミュージカル『青春-AOHARU-鉄道』」といったシリーズ作品の新作公演を実施した。しかし、公演関係者の新型コロナウイルスの感染に伴い、一部の公演が中止となった。前年同期に売上計上した「舞台『刀剣乱舞』」大型公演の反動により減収となったが、第1四半期において、コンテンツグローバル需要創出促進事業費補助金などを計上したことや、コロナ禍からの若干の収益改善などにより、前年同期比で増益となった。

■第1四半期決算時に開示したレンジ予想を据え置き
なお、2023年3月期通期の連結業績予想は、第1四半期決算の発表時に開示したレンジ形式での予想を据え置いており、以下のとおり。

売上高250億～288億円（前年同期比2.8％減～11.9％増）
営業利益40億～46億円（同13.1％減～増減なし）
経常利益42億～48億円（同16.5％減～5.0％減）
最終利益29億4000万～33億6000万円（同23.0％減～12.0％減）