東京通信、第3四半期(1~9月)決算は3300万円の営業赤字を計上 ハイカジの開発投資に注力 旧オフィス退去に伴う償却負担増も

  • 東京通信<7359>は、11月7日、2022年12月期の第3四半期累計(1~9月)の連結決算を発表、精力的にハイパーカジュアルゲームアプリの開発投資に注力したほか、旧オフィス退去に伴う償却負担増によって販管費が増加し、各利益項目で赤字計上となった。

    売上高36億9600万円(前年同期34億9700万円)
    営業損益3300万円の赤字(同4億200万円の黒字)
    経常損益200万円の赤字(同3億6200万円の黒字)
    最終損益1億800万円の赤字(同2億800万円の黒字)
    ※売上高は「収益認識に関する会計基準」等の適用に伴い、前年同期比較が非開示。

    主なセグメントごとの状況は以下のとおり。

    ①インターネットメディア事業 売上高21億7900万円、セグメント利益2億4000万円(前年同期比57.3%減)
    昨年度において世界的なヒットを記録したハイパーカジュアルゲームアプリ「Save them all」に並ぶヒット作を創出できていないこともあり、売上高が減少した。また、海外領域の拡大として東アジアへのアプリ提供、Play to Earn(P2E)領域のインセンティブゲーム、自社コンテンツのマルチプラットフォーム展開、外部IPを活用したゲームの開発により費用が増加した。

    新作は、10月より本格運用を開始した「draw flights」がApp Store(国内・無料ゲーム)にて第1位を獲得した。

    ②プラットフォーム事業 売上高13億600万円、セグメント利益1億1300万円(同34.0%増)
    主力事業である電話占い「カリス」が引き続き堅調に推移した。新規会員獲得のためのCPA(顧客獲得単価)の改善と、SEO対策による自然流入会員の獲得を行うことで収益性の向上に繋げている。また、鑑定師の雑誌企画やTVへの積極的な出演、新たな広告媒体への広告出稿など、「カリス」の認知度向上のためのプロモーションに取り組んだ。

    4月にサービスを開始したヘルステックサービス「OWN.App」は、既存ユーザーの高い継続率と新規ユーザーの流入により、順調にアクティブユーザーが増加している。11月にはヘルスケア領域における包括的なサービス提供に向け、自社開発のプロテインやマルチビタミンサプリを販売するECサイト「OWN.Shop」を開設した。

    また、ANAP<3189>との合弁会社であるピーカンより、ライブコマースサービス「PCAN Live」の第1回目の配信を実施した。今後もモデルや著名なインフルエンサーとのコラボレーションを予定しており、エンターテインメント要素を盛り込んだ新たな購買体験を提供していく。

    ③インターネット広告事業 売上高1億9200万円、セグメント損益700万円の赤字(前年同期5600万円の黒字)
    新規広告商品開発の取り組みとして進めていたSEOメディアによる売上高が増加したものの、開発費やメディアの広告費の増加、またVODサービスへの広告運用において、主要クライアントからの受注状況の変動の影響もあり、営業利益は減少した。

    ■通期予想は前回予想から変更なし
    なお、2022年12月期通期の連結業績予想については、5月31日に発表した修正予想から変更なく、以下のとおり。

    売上高53億円(前年同期59億円)
    営業利益1000万円(前年同期比97.9%減)
    経常利益1000万円(同97.6%減)
    最終損益1億4000万円の赤字(前年同期2億3000万円の黒字)

株式会社東京通信グループ
https://tokyo-tsushin.com/

会社情報

会社名
株式会社東京通信グループ
設立
2015年5月
代表者
代表取締役社長CEO 古屋 佑樹
決算期
12月
直近業績
売上高62億1900万円、営業損益1億3300万円の赤字、経常利益3億5700万円、最終損益2億400万円の赤字(2023年12月期)
上場区分
東証グロース
証券コード
7359
企業データを見る