任天堂、9月中間決算は為替差益764億円発生し経常益36%増の3224億円 半導体不足でSwitchハード2割減 『スプラトゥーン3』含めミリオンセラー15本

任天堂<7974>は、本日(11月8日)、第2四半期累計(22年4月~22年9月)の連結決算を発表し、売上高6569億7400万円(前年同期比5.2%増)、営業利益2203億8700万円(同0.2%増)、経常利益3224億6400万円(同36.5%増)、最終利益2304億5100万円(同34.1%増)と増収増益となった。

・売上高:6569億7400万円(同5.2%増)
・営業利益:2203億8700万円(同0.2%増)
・経常利益:3224億6400万円(同36.5%増)
・最終利益:2304億5100万円(同34.1%増)

 同社では、半導体不足の影響でNintendo Switchのハードウェア販売が減少したものの、為替が円安に推移したことで全体の売上が増加した、としている。さらに為替相場が円安に推移したことにより為替差益が764億円発生し、経常利益と最終利益は大幅な増益で着地した。

事業の概況は以下のとおり。

『スプラトゥーン3』が790万本の販売となり好調な滑り出しとなったほか、『Nintendo Switch Sports』が615万本、『マリオストライカーズ バトルリーグ』が217万本、『ゼノブレイド3』が172万本と新作タイトルがそれぞれ順調に販売を伸ばした。

また、『マリオカート8デラックス』が307万本(累計販売本数4841万本)、『星のカービィ ディスカバリー』が261万本(累計販売本数527万本)を記録するなど、前期以前に発売したタイトルも安定した販売となった。

加えてソフトメーカーのタイトルも同様に販売を伸ばし、ミリオンセラータイトルはソフトメーカーのタイトルも含めて15タイトルだった。

 

これらの結果、ソフトウェアの販売本数は同1.6%増の9541万本となった。一方、ハードウェアの販売台数は半導体部品等の供給不足の影響もあり、同19.2%減の668万台となった。

 

ゲーム専用機におけるデジタルビジネスでは、Nintendo Switchのパッケージ併売ダウンロードソフトが好調に推移したほか、Nintendo Switch Onlineによる売上も増加した。

 

さらに、自社タイトルだけではなくソフトメーカーのタイトルの追加コンテンツやダウンロード専用ソフトが販売を伸ばしたことなどにより、デジタル売上高は1878億円(同30.2%増)となった。

モバイル・IP関連収入等については、ロイヤリティ収入は安定的に推移したが、スマートデバイス向け課金収入が減少したことで、売上高は235億円(同7.5%減)となった。


■2023年3月期の業績見通し
2023年3月期の業績は、売上高1兆6500億円(前期比2.7%減)、営業利益5000億円(同15.6%減)、経常利益5600億円(同16.5%減)、最終利益4000億円(同16.3%減)、EPS343.28円を見込む。

・売上高:1兆6500億円(同2.7%減)
・営業利益:5000億円(同15.6%減)
・経常利益:5600億円(同16.5%減)
・最終利益:4000億円(同16.3%減)
・EPS:343.28円

計画に対する進捗率は、売上高39.8%、営業利益44.1%、経常利益57.6%、最終利益57.6%となっている。

・売上高:39.8%
・営業利益:44.1%
・経常利益:57.6%
・最終利益:57.6%

 

Nintendo Switchでは、半導体部品等の調達が徐々に改善し、ハードウェアの生産は回復傾向にあるが、これまでの生産及び出荷の状況を踏まえNintendo Switchハードウェアの年間販売予想数量を見直し、2100万台から1900万台に引き下げた。引き続き年末商戦に向けて生産の前倒しに努めるとともに適切な輸送手段を選択し、世界中のユーザーに一台でも多くお届けできるように取り組んでいく。

ソフトウェアでは、『ベヨネッタ3』(10月)の発売に続き、『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』(11月)、『ファイアーエムブレム エンゲージ』(2023年1月)、『星のカービィ Wii デラックス』(2月)等の発売を予定している。また、ソフトメーカー様からもバラエティに富んだ魅力あるタイトルの発売が予定されており、発売済みの人気タイトルに加えて新作タイトルを継続的に投入することで、プラットフォームの活性化に努める。

任天堂株式会社
http://www.nintendo.co.jp/

会社情報

会社名
任天堂株式会社
設立
1947年11月
代表者
代表取締役社長 古川 俊太郎/代表取締役 フェロー 宮本 茂
決算期
3月
直近業績
売上高1兆6718億6500万円、営業利益5289億4100万円、経常利益6804億9700万円、最終利益4906億0200万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
7974
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