ビーグリー、第3四半期決算は営業益46％増の13億8500万円　『無職転生』のサービス終了、ゲームからの撤退で収益改善

ビーグリー<3981>は、11月14日、第3四半期累計(22年1月～22年9月)の連結決算を発表し、売上高140億3500万円(前年同期比0.5%減)、営業利益13億8500万円(同46.4%増)、経常利益12億6000万円(同50.0%増)、最終利益5億3100万円(同57.1%増)だった。ゲームの運営を終了したことで、プラットフォームセグメントが黒字転換したことが主な要因。

・売上高:140億3500万円(同0.5%減)
・営業利益:13億8500万円(同46.4%増)
・経常利益:12億6000万円(同50.0%増)
・最終利益:5億3100万円(同57.1%増)

(プラットフォームセグメント)
売上高は92億7100万円(同1.4%減)、営業利益は5億2700万円(前年同期は営業損失は1300万円)となった。前年同期は『無職転生～ゲームになっても本気だす～』を運営していたことで収益的に厳しいものだったが、サービスを終了しており、採算も改善した。

プラットフォームセグメントの主力サービスである「まんが王国」においては、ユーザーの訪問・定着・課金の流れを促し、課金者数と顧客単価を上げるべく、お得感を訴求するキャンペーンや幅広いユーザー層獲得のための販売促進活動を積極的に行った。さらに、新たな「まんが王国」連載作品の配信等、“ここだから読める"作品の創出に注力した。

この結果「まんが王国」は、お得感No.1(2022年4月に実施した第三者調査機関による電子コミックサービスに関する調査で最もお得に感じるサービス第1位を獲得。)のコミック配信サービスとして、2022年7月に累計ダウンロード数が18億冊を突破、同月に会員登録者数が650万人を突破した。

また、日本テレビとの取り組みにおいては、2022年9月に同社が運営する2.5次元俳優のYouTubeチャンネル「ぼくたちのあそびば」のコミカライズを配信開始、2022年10月には漫画家発掘ドキュメントバラエティー「THE TOKIWA」の第2弾が放送開始する等、クリエイターの発掘・育成・支援にも積極的に取り組んだ。

(コンテンツセグメント)
売上高は48億8400万円(同1.0%増)、営業利益は8億5800万円(同10.6%減)となった。コンテンツセグメントにおいては、収益性の高いデジタルコンテンツが引き続き高成長を維持し、好調な業績を牽引している。

昨年創刊したデジタルコミック誌「PRIMOプリモ」「COMICヤミツキ」それぞれにおいてヒット作品を生み出し、なかでも「小悪魔教師サイコ」は最大のヒット作となった。2022年8月にもデジタルコミック誌「コミックNOAN」を創刊し好評を博している。

このほか、同社が得意とする女性向け作品における既存のジャンルに加え、より幅広い読者を対象としたライトノベル、ライトTL、ライトレディースといったジャンルの展開を進め、それぞれのジャンルでヒット作品を生み出した。また、BLの新レーベル「&Emo.」のコミックスを発刊し、ヒット作品を複数創出している。

さらに、テレビドラマ化した「部長と社畜の恋はもどかしい」などを連載する、スマートフォン向けコミックサイト「マンガよもんが」は順調にユーザー数を伸ばし、2022年7月に3周年を迎えた。ぶんか社の公式YouTubeチャンネル「禁断書店」においては、人気漫画のセリフ付き動画を順次配信してきた。

■2022年12月期の業績見通し
2022年12月期の業績は、売上高187億9100万円(前期比0.8%増)、営業利益15億3600万円(同14.2%増)、経常利益14億1600万円(同17.8%増)、最終利益6億9500万円(同56.3%増)、EPS116.97円を見込む。

・売上高:187億9100万円(同0.8%増)
・営業利益:15億3600万円(同14.2%増)
・経常利益:14億1600万円(同17.8%増)
・最終利益:6億9500万円(同56.3%増)
・EPS:116.97円

計画に対する進捗率は、売上高74.7%、営業利益90.2%、経常利益89.0%、最終利益76.4%となっている。

・売上高:74.7%
・営業利益:90.2%
・経常利益:89.0%
・最終利益:76.4%