マイナビとBrave groupより、esportsを楽しむ全ての大学生を対象とした「マイナビeカレ〜esports全国大学選手権〜」(以下、「マイナビeカレ」)を共同プロデュースすることが発表された。
本大会は、両社のアセットを活用し大学生以外にも様々なプレイヤーを対象としたesportsイベントの創造も見据え、esportsマーケットの更なる盛り上げに貢献していく考えにより開催されるそうだ。
【関連記事】なぜマイナビがesports事業をおこなうのか?…「マイナビeカレ〜esports全国大学選手権〜」のキーマンが語る立ち上げ背景とその想いとは
大学生のためのesportsということもあり、大会運営に関しては現役大学生も参画しているという。
そこで今回、gamebizでは「マイナビeカレ」の大会運営メンバーにインタビューを実施。参加経緯や「マイナビeカレ」に掛ける想いを聞いてきた。
学生が活躍できる場や交流する場をつくりたい
濵田 大地さん
明治大学4年生。中学高校時にて『サドンアタック』や『クロスファイア』などに親しみ、大学では『APEX LEGENDS』、『VALORANT』をプレイ。大学ではesportsサークルを運営し、自身でも大学対抗戦で準優勝をおさめる他、「VALORANTイーカレ アイパクカップ」などの大会運営も手がけている。
丸小野 亜門さん
同志社大学4回生。中学校時に『カウンターストライクオンライン』のプレイや観戦を通じて、esportsにも視聴者として関心を持つ。高校時ではesportsから身を離れるも、大学から再び始め、今度は選手として取り組むことに。2018年からPUBGのプロとして活動。2020年、2021年には日本代表として世界大会に出場。現在はプロを引退し、「マイナビeカレ」運営などesports発展に携わる。
――:「マイナビeカレ」の運営を行うことになったきっかけについてお教えください。
丸小野:Brave groupに所属している方から、声をかけられ、運営に関わるようになりました。その方とは、PUBGをプレイしている中、大会に出ている人がよく利用しているDiscordのコミュニティに私も参加するようになり、そこで出会いました。私より年上の方ですが、ゲームも好きな方で以前より仲良くさせていただいておりました。
――:最初に声をかけられた時はどういった印象でしたか。
丸小野:純粋に、一緒にやってみたいという気持ちが強かったです。
その方とはとても親しくしており、尊敬している方でした。他にも私が見知っている人たちも運営に携わっていたので、みんなでesports大会をやれることにも期待はありました。
また、大学生限定の大会ということで、私自身も以前から興味はあったのですが、どういったものなのかは知らなかったので運営に参加してみることにしました。
濵田:私は以前から、大学のesportsサークル運営していました。そんな中、「マイナビeカレ」の方からサークル宛にDMが届いており、すぐ参加する返事を出しました。
元々、大会には興味があったんです。自身の大学でも大会があり、出場もしたことがあるのですが、もっと色んな大学やサークルと大会が開けたら良いなと思っており、Discordでサークルの人が集まれるようなコミュニティも作っていたんです。そこで実際に、大会進行での渉外や募集も行なっていたので、その経験も生かせるなと思い、参加することにしました。
――:元々開催などを行なっていたのですね。ちなみにお二人がゲームをesportsとして意識したのはいつ頃でしょうか。またそのきっかけについて教えてください。
濵田:中高時代では、選手も少なく、また無給でやっている人がほとんどで、あくまで遊びの延長だという印象でした。
ただ、そこから参加者も増えてきました。例えば、RAGEなどの大会で30,000人規模の参加者になってきたのを目の当たりにした時は、esportsとして競技性のあるものになってきたのだなと感じました。
丸小野:視聴者目線では中学生のころから『カウンターストライク1.6』が日本でも盛り上がっていたので、これがesportsなのだと感じていました。
選手目線では、当時はまだまだ意識が薄かったのですが、2年前に大会運営をしている方の姿を見て、esportsは参加者や視聴者以外にも色んな人が関わっているのだなと感じるようになり、そこからは選手としても強く意識するようになりました。
――:お二人から見て、学生のesportsについてはどのように感じていますか。
濵田:規模が年々大きくなってきているので、盛り上がりを見せていると思います。加えて、成果を見せることができたり、出会いがある場がもっと増えたら良いなと感じます。
例えば、大学サッカーですと、県大会や地区大会などがすでに用意されてあります。そういった大会などの地盤が確立されているので、それらを目標に参加する人も多いと思います。数も多い分、その後にプロになる選手の数も多いです。
esportsでもそういった目標が増えると、参加する人も増えてくると思うので、「マイナビeカレ」はその目標の一つになれたら良いなと思います。
丸小野:実際に、選手として活動していた時に感じたのが、選手数がまだまだ少ないと感じました。最近はゲーミングPCを持つ人も増えてきたとは思いますが、もっと選手の母数を増やすには濵田さんが言ったような大会を増やしていくことが大事なのかなと思います。
私は高校で一度ゲームから身を引き、再び取り組むようになったのが大学なのですが、高校の時にはまわりから反対されて遠ざかっていたんですね。
大学でも認められてはいなかったのですが、大会などに出場するようになり、入賞してきたころには、応援してくれるようになってきました。
ですから、大会などの成果が挙げられる場面が増えてくると、周りの人も理解や協力をしていってくれるのかなと思います。
――:お二人からみた「esports」の醍醐味や良さはどういった点だと思いますか。
丸小野:実は、私自身、競争することは好きではありませんでした。ですから、部活なども否定的に見るという、斜に構えていた時期もありました(笑)。
ただ、esportsだと、競争もありますが、まずはゲームとして楽しむことができるんです。他のスポーツよりも親しみやすいという面はあるのかなと思います。その上で、20代から始めてもプロを目指せる可能性はありますので、門戸が広いスポーツだと思います。
濵田:場所や世代を超えて楽しめるところだと思います。家でも楽しむこともできて、真剣な人もライトゲーマーも参加できるところがesportsの醍醐味だと思います。
丸小野:場所や世代を超えての出会いもあるのも良い部分だと思いますね。濵田さんやコミュニティの人々、Brave groupの方など世代や場所が違う人とはesportsがなければ出会わなかったと思います。
大学生に寄り添った大会として貴重な経験に出会える場に
――:それでは、「マイナビeカレ」への意気込みについて教えてください。
濵田:私は4年生になり、大学生最後の1年です。就職はesportsとは違った分野になるので、私が学生時代に取り組んだesportsの集大成として盛り上げていきたいですね。
丸小野:マイナビeカレはプロレベルの方〜ライトな層の方まで色んな方々が参加されると思います。ですから、色んな人が楽しめるような大会にしていきたいです。
――:参加者にはどのように楽しんでもらいたいと考えていますか。
濵田:色んな出会いを作ってほしいですね。例えば、サークルの練習などでも普段関わっていない学部やキャンパスの人と一緒に練習することもあり、そこから仲良くなることもありました。
大会を通じて、大会の成績以外にも、練習仲間や今後も付き合いのある深い関係性をもった出会いをつくってほしいです。
丸小野:学生に寄り添った大会にしていきたいです。これからも続けていきたい大会なので、学生の方々が声を出しやすい大会にしたいと思っています。
ですから、気軽に参加していただき、どんどん発言もしていってほしいなと思います。
――:最後に参加を考えている読者に向けて一言お願いします。
濵田:大会で配信がされるとなると、映像にも残り、キャスターからも実況されたりと、すごく貴重な経験になると思います。必ず良い思い出になると思いますので、参加して本戦も目指していってほしいと思います。
丸小野:色んな方々に参加いただきたいので、考えている人は気軽にエントリーしてほしいです。
色んな人に参加いただくと、今後も大会として大きくなっていくと思いますので、みんなで盛り上げていきたいですね。
また、マイナビにて大会の運営メンバーもインターンとして募集しています。出場する以外にもesportsには関われる機会だと思います。インターンではあまりない機会だと思いますので、一緒にesportsの歴史を作っていきたいですね(笑)。
――:インターンではどういった関わり方があるのでしょうか。
丸小野:「マイナビeカレ」の大会運営を一緒にしていただく他にも、大学生esportsコミュニティがありますので、そこでもまた大会の運営やイベントなども行なっています。
ですから、大会に限らず、さまざま繋がりも作れると思いますので、esportsが好きだったり、気になっている学生の方は是非チェックしてみていただきたいです。
――:ありがとうございました。
※大学生向けのコミュニティになりますので、現役大学生以外の方の参加はご遠慮ください。