【決算レポート】エディア、22年9-11月決算はラノベ・コミックス躍進で増収達成 IP事業への先行投資響き営業減益

エディア<3935>の2023年2月期 第3四半期(22年9月~22年11月)の連結決算は、売上高6億8400万円(前年同期比13.5%増)、営業利益2300万円(同37.9%減)、経常利益2000万円(同33.4%減)、最終利益2000万円(同25.0%増)だった。2ケタ増収となったものの、営業利益と経常利益は大幅減だった。かつては赤字が続くなど厳しい時期もあったが、いまでは安定した利益創出が可能になっている。

・売上高:6億8400万円(同13.5%増)
・営業利益:2300万円(同37.9%減)
・経常利益:2000万円(同33.4%減)
・最終利益:2000万円(同25.0%増)

 

一二三書房を中心に展開する出版事業で紙・電子書籍の売上が伸びたものの、IP事業において来期に向けた先行投資を行ったことが負担となったようだ。売上原価と販売管理費がともに増えている。

なお、今回の決算について、同社に電話でヒアリングしたところ、「担当より折り返し電話する」との返答があったものの、電話が来ることはなかった。また、今回、9ヶ月の累計の数字ではなく、3ヶ月の数字を見ているので、この点もご留意いただきたい。

主要な事業別の状況を見ていこう。

 

■IP事業

IP事業の売上高は、同0.3%減の2億8700万円と横ばいだった。ゲームサービスの売上が減少したものの、欧米向けのライセンスアウトの収入や、レトロゲームの復刻、オンラインくじサービスの収益増などで補ったという。

とりわけ、オンラインくじサービスの『くじコレ』、女性顧客向けオンラインくじサービス『まるくじ』については引き続き、人気IPとのコラボレーションを行うなど積極的に展開したとのこと。

 

■出版事業

出版事業の売上高は、同64.7%増の2億8500万円と大きく伸びた。一二三書房より、ライトノベルとコミックスの新刊の作品数が35作品を前年同期の20作品から75%増えた。この結果、紙・電子書籍ともに売上が大きく伸びたという。

 

特に電子書籍の伸びが著しい。上述の新刊の増加に加えて、「ピッコマ」内に「コミックポルカ」と「コミックノヴァ」のチャンネルを開設したことが奏功し、売上の底上げにつながったとのこと。縦読みフルカラー版コミックも開始した。

 

■BtoB事業

BtoB事業の売上高は、同19.9%減の1億1300万円と減収となった。海外ゲームの国内ローカライズ案件やアプリ開発大型案件が継続したが、スポット案件数の減少が響き、売上は前年割れとなった。

 

■2023年2月期の業績見通し

続く第4四半期(2022年12月~2023年2月)の業績は、売上高8億1300万円(前年同期比18.6%増)、営業利益4800万円(同65.6%増)、経常利益4300万円(同65.4%増)、最終利益3100万円(同18.5%減)を見込む。売上については直近では最高水準となる見通し。

・売上高:8億1300万円(同18.6%増)
・営業利益:4800万円(同65.6%増)
・経常利益:4300万円(同65.4%増)
・最終利益:3100万円(同18.5%減)

 

また、2023年2月期の業績は、売上高28億円(前期比12.3%増)、営業利益1億5000万円(同21.7%増)、経常利益1億4000万円(同23.0%増)、最終利益1億3000万円(同20.3%増)を計画している。

・売上高:28億円(同12.3%増)
・営業利益:1億5000万円(同21.7%増)
・経常利益:1億4000万円(同23.0%増)
・最終利益:1億3000万円(同20.3%増)
・EPS:21.21円

計画に対する進捗率は、売上高71.0%、営業利益68.0%、経常利益69.3%、最終利益76.2%となっている。

・売上高:71.0%
・営業利益:68.0%
・経常利益:69.3%
・最終利益:76.2%

株式会社エディア
http://www.edia.co.jp/

会社情報

会社名
株式会社エディア
設立
1999年4月
代表者
代表取締役社長 賀島 義成
決算期
2月
直近業績
売上高32億7700万円、営業利益1億6100万円、経常利益1億5800万円、最終利益1億5000万円(2024年2月期)
上場区分
東証スタンダード
証券コード
3935
企業データを見る