フリュー、第3四半期決算は営業益41%減の20億9400万円…クレーンゲーム景品が円安で採算悪化、爆発的人気IP不在でスケールメリットも低下

フリュー<6238>は、本日(2月14日)、2023年3月期 第3四半期累計(22年4月~22年12月)の連結決算を発表し、売上高273億3900万円(前年同期比6.0%増)、営業利益20億9400万円(同41.5%減)、経常利益21億2500万円(同40.7%減)、最終利益14億円(同43.7%減)だった。

・売上高:273億3900万円(同6.0%増)
・営業利益:20億9400万円(同41.5%減)
・経常利益:21億2500万円(同40.7%減)
・最終利益:14億円(同43.7%減)

同社では、プリントシールやゲーム事業が回復したものの、クレーンゲーム景品が円安の影響を受けたほか、前年ほどの爆発的な人気IPがなく、スケールメリットがなく利益率が低下した、としている。

 

(プリントシール事業)

売上高は62億6900万円(同115.4%)、営業利益は5億3100万円(前年同期は1億4300万円の営業損失)となった。

プリントシール事業では、新型コロナウイルス感染症第7波・第8波の影響を受け、依然として厳しい市場環境が続く中、プレイ回数の回復に向けて人気キャラクターや人気アーティストとコラボしたスペシャルモードの搭載やLINE公式アカウントでの広告配信等の販促施策を実施した。

また、6月に新機種「ルートミー」、10月に「TODAYL(トゥデイル)」を発売した。以上から、第3四半期累計のプレイ回数は2480万回(前第3四半期累計は2329万回)となった。

 

(コンテンツ・メディア事業)

売上高は63億9500万円(同3.9%増)、営業利益は24億3200万円(同1.6%減)となった。

コンテンツ・メディア事業では、プリントシール画像取得・閲覧サービス「ピクトリンク」の有料会員数は、2022年12月末時点で148万人(12月末時点は146万人)となった。

カラーコンタクトレンズの販売については、利益率向上のため他社商品の販売に掛かる広告費を削減し、「LuMia(ルミア)」「ramurie(ラムリエ)」等の自社ブランドの販売に注力した。また、8月に新商品「PURI ism(プリズム)」、10月に「U.P.D.(アプデ)」を発売した。データ広告事業については、既存取引先の受注額増加に伴い売上が増加した。

 

(キャラクタ・マーチャンダイジング事業)

売上高は123億8100万円(同5.0増%)、営業利益は2億5900万円(同89.0%減)となった。

キャラクタ・マーチャンダイジング事業では、人気漫画作品、人気アーティスト及び世界的人気ゲーム等の多数の新規キャラクター版権の獲得とその商品化を行った。

商品の生産は主に中国で行っているが、ドル建てでの決済が多く円安の影響を受けている。

クレーンゲーム景品は、昨年度ほどの爆発的人気IPはなく、スケールメリットが小さくなり利益率は低下した。その一方でクレーンゲーム市場拡大と複数の人気IPの商品化により売上規模は維持している。

海外物販は、中国・アメリカを中心に受注が堅調に推移し売上を伸ばしている。高価格帯ホビーは、アイテム数の増加等により売上を伸ばしている。

 

(ゲーム事業)

売上高は22億9200万円(同5.2%減)、営業利益は1億3000万円(同100.5%増)となった。

家庭用ゲームソフト事業については、オリジナルの新作タイトル「聖塔神記(せいとうじんき)トリニティトリガー」を9月に発売した。また、他社IPの新作タイトル「バトルスピリッツ コネクテッドバトラーズ」を4月に、「ロジカル真王(シンキング)」を12月に発売した。

ゲームアプリ事業においては、同社が扱う女性向け恋愛シミュレーションゲームの市場が縮小傾向にあり、同社グループの売上も前年度を下回っている。

アニメ事業は、映画「ゆるキャン△」が7月に公開され、興行収入は10億円を突破した。また、映画の公開に合わせて製作したパンフレットやグッズの販売も好調に推移しゲーム事業を牽引した。

 

■2023年3月期の業績見通し

2023年3月期の業績は、売上高366億円(同7.5%増)、営業利益22億4000万円(同39.6%減)、経常利益22億4000万円(同39.6%減)、最終利益15億5500万円(同38.9%減)、EPS56.83円を見込む。

・売上高:366億円(同7.5%増)
・営業利益:22億4000万円(同39.6%減)
・経常利益:22億4000万円(同39.6%減)
・最終利益:15億5500万円(同38.9%減)
・EPS:56.83円

計画に対する進捗率は、売上高74.7%、営業利益93.5%、経常利益94.9%、最終利益90.0%となっている。

・売上高:74.7%
・営業利益:93.5%
・経常利益:94.9%
・最終利益:90.0%

フリュー株式会社
http://www.furyu.jp/

会社情報

会社名
フリュー株式会社
設立
2007年4月
代表者
代表取締役社長 三嶋 隆
決算期
3月
直近業績
売上高427億6800万円、営業利益37億7100万円、経常利益37億3500万円、最終利益24億9100万円(2024年3月期)
上場区分
東証プライム
証券コード
6238
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